金は大切
続けて行きまーす!!
投入、てい!!
「1495」
ブン
早朝、寮の横で剣を振るカナタがいた。
「1496」
ブン
早朝練習はいつもやっている島(向こう)でもいつもだ。
「1497」
ブン
腕立て・腹筋・背筋・素振り
「1498」
500・500・500・1500
「1499」
ブン
早朝四時に起きてこのすべてをやる
「1500」
ブン
それがいつものカナタの日課であった。
「終わった」
朝錬を終わらせて掻いた汗を拭き部屋へ帰って今日の授業の資料を持ってAクラスの教室へと向かった。
「この文は、絵文字で構成されており・・・」
(暇)
この言葉に尽きるね
俺は世界神の知識がある文学なんぞ知らんうちにインプットされている全く何のために授業を受けてるんだかわかりゃしない。
今の席だと右斜め前にスイラがいる。俺は大体半径50メートルまでは意識できる
今は半径30メートルにしているがその分性能がいいため、ゴミまで察知できてると言う性能。
これで敵が入ったとたんすぐに対応できる。
まあ彼女に何もない限り動かなくていい訳だ。
(楽勝)
楽勝過ぎて何すればいいかわからんな
そう思っていると授業は終わった。
(次は、確か剣術、魔術の授業だったよな。)
次の授業の場所魔術技術室に向かった。
「「「「「「お願いします」」」」」」
監督する先生にあいさつを終わらせ皆、個々に散らばって行った。
初等科までは先生からの教えを請うが中等科からは半分を自主錬に残った半分で模擬戦をするそうだ。
自主錬と言っても何をしようか
ブン
一番長い木刀を持ち無意識に振っていた。
シャドウ練習でもするか。
目の前にもう一人を想像し剣を振り始める。
この剣さばきにだれもが見とれていた事をきずかずに・・・
(何なんだ…あの剣さばき)
Aクラスの生徒ジェラルド・ローリーは、目の前にいる途中入学してきた生徒の剣さばきに見とれていた。
剣の威力は強い音を出しているのだが、その剣は流れるような動きをしている。まるで水がゆっくり流れるかのように軽やかな動きだ。
周りを見ると、見とれているのは俺だけじゃないようだ。
あまり思い出したくないがカナタが死んだあと、がむしゃらに修行をしてきて一つ上の学年の一番にも勝てるようになっている俺でもあいつに勝てるかどうかは五分五分、いや六分四分かもしれない上回ってるのはあっちの方だが・・・。
「面白そうだ・・・」
目の前の少年を見てジェラルドはいきいきしていた。
『気が向いたらでいいんだけど今度剣術の練習一緒にやってくれんか?』
あれがカナタとの俺が言った最後の言葉になった
その後、カナタが死んだ事を聞いて泣いた、この涙はカナタを殺した者への怒りの涙だった。
カナタと少しでも友達になれた事は誇りであった、しぶんの中のカナタと俺を見比べて一生懸命強くなっていった、その内一つ上の学年と戦っても引けを取らなくなり、ついに勝った。
その時には昔のカナタを追い抜いている自分がいた、そこで俺はカナタが負けた相手レッドドラゴンを倒しに行った、だが本気の俺はレッドドラゴンを一撃で倒せる事が出来るようになっていた。
復讐は果たせたがカナタは戻らない、その現実が襲いかかりまた泣いた、この時やっとカナタが死んだことに対して泣いた。そしてまた考えて
次は俺が生き残るために強くなると決めた。
死なないように・・・
「ヘきゅシュン!!」
ん?誰かあれの噂でもしたのか?
カナタは口にあてた手をほどきまた練習に戻った。
「自己練習やめ、今から模擬戦をやる。いつもの対戦相手とやれ。あ、ジェラルドお前はシリウスとやれ、シリウスいいな。」
「はい」
「はい」
カナタは、ジェラルドの方を向いて一礼する。
先生がコインを持っているたぶんあれが地面に落ちたら始めと言う事だろう。
木刀を構え目の前のジェラルドに集中した。
ピィン
指ではじかれたコインは宙を舞いやがて力を失い、落ちる。
キィン!!
やがてコインは地についた。
その瞬間、カナタはいっきにジェラルドに首筋に木刀を押しあてた
と思ったが
「カンッ!!」
ジェラルドの持っていた剣に易々(やすやす)とはじかれた。
次からはジェラルドの猛攻がつずいた
カンッ、カンッ
力も剣さばきもなかなか良いものを掴んでいる、ジェラルドはこの数年間で結構腕を上げている
・・・しかしこれ、ジェラルドは殺す勢いだが、寸止め出来るのか?
スッ
「ッ!!」
彼には消えたように見えただろうしかしカナタは目にもとまらぬ速さで後ろにまわっただけである。
ジェラルドも修行を頑張っていたと思うが、俺は一日中大型モンスターと戦っていたからな・・・
カナタは今度こそジェラルドの首に木刀を押しあてた。
「・・・」
「・・・ま、まいった。」
カナタは木刀を彼の首から離し、少し離れて一礼した。
そして、他の模擬戦を観戦することにした。
対戦してるのは、スイラと…ナターシャさんかな?
銀髪のスイラと赤色の髪に青い瞳のナターシャが模擬戦をしていた。
「ファイヤ!!」
何もない場所から湧き出るように赤い炎がスイラに向かう
「ウォーターウォ―ル」
水がどこからともなく現れて10m四方の壁を作ったその壁に赤い炎は消沈した。
魔法とは自分の中にある魔力を使い具現化する事、その人の魔力を使い、その人の魔法技術で具現化させるその人の潜在能力と技術が組み合わさって強力な呪文になる。
「ファイヤーロック」
火に包まれた無数の石がスイラに向かう。
これだとウォーターウォールでは石だけ貫通して体に当たるようだった。
「ウォーターショット」
それを察したのかスイラは手を銃のような形にして指先から水の玉を飛ばし無数の石に確実に当て水圧ですべてを弾き飛ばした。
石は、床に落ち消えた
次はスイラから仕掛けるようだ。
「風よ・・・『エアシュリング』」
半径5㎝の真ん中に穴があいた円盤がスイラの手元に形成され、その円盤の外側は鋭くとがっている。
戦輪だ。
しかし色は薄い緑色、風の象徴の色であってその効力を持つのだろう。
・・・あれっ?言ってなかったけ?
属性にはそれぞれ象徴があり物に属性が色に出る、またその属性の効果はいくつかある。
それぞれの効果は・・・
火=赤色・炎、切断
水=水色・水、治療
風=緑色・風、加速
土=茶色・土、遮断
光=白色・光、拡散(光)
闇=黒色・闇、拡散(闇)
となっている。
他にも効果はあるが代表的なのはこのくらいだと思う。
スイラが、持っている戦輪に触れると目にもとまらぬ速さで飛びまわった、不意にあれに当たると骨の一本、二本簡単に折れるだろう。
ナターシャはその戦輪を必死に追いかけるが高速で動くまわる戦輪はなかなか視界に捉えきれない。
戦輪は、ナターシャの死角をうまく使い背中をとらえた。
背中に迫る戦輪にナターシャは気付いていない
「危ない!」
叫んだときには、もう刀が出ていた。
カナタが突き出した刀は戦輪の中央の穴に入っていた、戦輪の動きは止まりやがて消滅した。
カナタは、剣を鞘になおしナターシャに声をかけた。
「大丈夫?」
初めはキョトンとした顔をしていたがやがて眉間にしわがより頬を平手打ちされた。
「ちょっと、何やってくれてんのよ。」
「いって」
俺が何か悪いをしたか?
そう思っているとすぐ答えは帰ってきた。
「この服はね”キイナ”なのだから骨の一本折れるくらいの攻撃はつねられた感じしかしないのわかる? これ常識!!」
彼女は自分の着ている服をつまみながら説明してくれた。
「そうだぞシリウス、だから何も心配する事はない。と言うかお前のは”キイナ”の服じゃないのか?入学に時、何か聞かなかったか?」
先生も来てカナタにそう質問する。
「いえ、何も聞いていませんが…、その前に”キイナ”とはなんですか?」
「お前は“キイナ”を知らないのか?」
「はい、すみません教えてもらえますか?」
「ああ、”キイナ”とはダメージ軽減服だ、名の通り攻撃の威力を下げるナターシャがさっき言ったように骨が折れるくらいの攻撃がつねられた感じしかしないんだ、まあ一定のエリアしか効果を発揮でき無いがな、例を言えばこの学校全体だな、しかしキイナを知らないなんてどうやって稽古をしてきたんだ?」
「生身?」
「はぁ、じゃあ今度服専門の店で今度買っておくように」
「はい、すみません」
ナターシャにも一用謝っとくか
「知らなかったとはいえ、すみません。」
「ふんっ…いいわ今度から気を付けなさい。しかし一体どこの田舎もんよ。」
ガクッ
(田舎もんじゃない!!)
そう思っていると丁度終わりのチャイムが鳴った。
ここには終わりのあいさつというものは無いので「ふんっ!」と言いナターシャが出て行ったあとみんなもスタスタと帰って行った。
・・・あ、じゃあ俺以外全員その”キイナ”を着てたって事・・・
ジェラルドは本気で殴りかかってきたことは・・・
(”キイナ”を着ていると思ったから)
…な、なるほどだからすごい猛攻仕掛けてきたんだ。
…
……
………危な!!
「”キイナ”買いに行こう。」
そう口ずさんだ後カナタは、魔術技術室を後にした。
「カランカラン」
ロクベルのような音が店内に響いた。
「いらっしゃいませ!!」
私はいつものように入口に立ってる客にあいさつした。
「すみません”キイナ”ありますか?」
身軽な格好をしたその客はキイナを買いに来たようだ。
キイナは学園で生活必需品となっている、買いに来るなら入学前、キイナはその人に体格に応じて大きさも伸び縮みするようになっている。今更買うようなものじゃない。
「こちらです。」
なのに彼はどうして今更?
「ありがとうございました。」
あ、
「もしかして、途中入学の人?」
「はい、そうですが?」
「いや、なんで今更キイナ買いに来たんだろうと思って。」
「そう言う事ですか・・・これお願いします。」
彼が差し出したのは、真っ黒のキイナの上下、キイナのデザインは色々あるが多くの物が肌に密着するような仕組みの物が多い動きやすさを兼ねてだとは思うが私はあまり好みではない。
「ありがとうございます。えっと、一ユル500ガルになります。」
「え…」
「え?」
つい私も同じように呟いてしまった。
これはまさかの
「そんなにするんですか?」
「はい、キイナですからこのくらいの値段になります。」
「そうですか。しまったな明日からいるのに・・・」
この時、私はヒットしたと思った。
「失礼ですが、今おいくら…」
「1900ガルです。」
きた特大!!
「あのよろしければそのお値段でお売りしますよ。」
「え?いいんですか?」
「ただし条件があります。」
「条件ですか?」
「はい、今日一日雑用をやってもらいます。」
「一日でいいんですか?」
「もちろんです。」
「一日だからいいかな……わかりましたやります!」
「よし、じゃあ手始めに巻き割り500本と玄関掃除をよろしく。」
「え…」
時は十時を過ぎていた。
暗い道端をふらふらと歩く男
まるでゾンビが誰かを捜し求めている様な、そんな恰好だった。
その男がただ二つ呟いた、
言葉は・・・
「この世は金・・・。」
「もう、雑用やらない。」
だった。




