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出発

「おう、きたか。」

玄関を出るとハーツが立っていた。

「おはようございます。」

かなたはあくびをこらえながら言った。

「お前いつも思うが礼儀が正し過ぎじゃないか?」

「家が厳しかったですからね。癖で。」

「まあいいさ。さあ、今から護衛任務だ気を引き締めて行けよ。あと、俺の名はハーツじゃなく『ハイツ』だ。今からこっちの名前で呼べ。」

「はい。で、どうやって行くんですか?」

「『ルーラ』って知ってるか?」

「はい、空間移動魔法のようなものですよね?」

「ああ、そうだ。それで飛ぶ。」

「わかりました。」

ハーツもといハイツはカナタの肩に手を乗せ

「じゃあ行くぞ。『ルーラ』!!」

カナタたちは一瞬でその島から消えた。



「ドガーン!!」

次にカナタがいたのは廃墟のような建物だった。

「げほっ、げほっここは?」

「たぶん、げほっ、学園の国アウラの南西なんだが。違うようだ」

「いや、わかるよ。」

「なら聞くな、俺にもわからん?」

カナタは、ほこりを落とし

「なんでこうなった?」

「このごろルーラは一人でしてなかったからこうなったんだろう。」

「おい。」

「パタパタパタ」

ハイツの肩に付箋が止まった。

「おう、仕事だ。じゃ、頑張れよ。」

「え?」

カナタはきょとんとした。

ハイツはにやりと口角を上げ。

「俺は、アウラに送ると言ったが学園にまで付き添うとは言ってない。」

「あー、薄情(はくじょう)な」

「俺は薄情だ。じゃあな。」

「あっ、この野郎」

カナタがつかむ前にハイツはルーラを唱えた。

一瞬にしてハイツは消えた。

「あの、クソやろー。」

カナタは唸るように叫んだ。

……

………

(むな)しいだけだった。




「はぁ、ここはどこだ?」

廃墟を出たら

見渡す限り木だ。

目の前にけもの道があるくらいで他は無い。

(はあ、まだ朝だぞ。どうしろと)

少し考え

「はあ、歩くか」

カナタは歩きだした。



日は西に下がり始めていた。

「あ~のどが渇いてきたな。」

人、家どちらもまだおがんでなかった。

「疲れた~。眠い」

カナタは、朝が日が昇る前に起きたためとても眠いのだ。

「キャーーー!」

かすかに入った幼い子供の声。

「人発見!!」


カナタはその方向に走って行った。

カナタの速さは修行で、絶対勝てない相手と遭遇した時全力で逃げたためカナタの時速は、ゆうに70キロは超えていた。

だんだん人影が見えた。

三人の男が少女を囲んでいた。

「オイ、てめえふざけんじゃねーぞ」

筋肉質のおっさんは、少女の綺麗な長い金髪を荒く持ち自分の目線にまで持ち上げた。

「ガン!!」

「くうっ!!」

男は少女を木に押し付けた

「もうやっちゃいなよ。」

隣のガリガリの男が言った。

「そうだよやっちゃいなよ。」

その反対の背が小さくお腹の大きい男が喋った。

「ああ」

筋肉質のおっさんは少女の服を剥がし始めた

「キャッ!!やめて」

混乱した彼女は、あいていた手でおっさんの頬を叩いてた

(スパーン)

あれは痛い

「てめえ」

筋肉質のおっさんはこぶしを握りしめ少女を殴ろうとした。

「っ!!」

少女は覚悟したが、そのこぶしは何秒たっても来なかった。

彼女が静かに目を開けると。

「何をしてるんですか。」

こぶしはカナタの手で止まっていた。

いや正確じゃなかった、で止まっている。

人さし指で止められていた

「「「っ!!!」」」

殴る本人も驚いているが、その後ろの二人もまた驚いていた。

どこから現れた!?

どうやって止めた!?

「何だテメェ」

「答える義理はありません。」

そう言ってカナタは彼の腹部にこぶしを入れた。

「うっ!!テメェ、俺はLv50だぞ。そんでこいつらは二人ともLv40だぞ。その俺たちに喧嘩売るのか?」

は?50?

「フッ、弱いなクソが」

カナタは、罵倒した。

普通はこんなこと言わないカナタだが美少女がいるからか、格好を付けたくなったらしい

「っ!!な、何だと。き、貴様!!」

おっさんは、憤慨したらしくこちらに襲いかかってきた。

「うおおおおおおおお!!」

おっさんは肩に担いだ大剣を抜きながらカナタに切りかかった。

「…」

おっさんは無言

「「「へ?」」」

後ろの二人と、少女は唖然とした。

なぜか

「このくらいなの?」

カナタは人差し指と中指で剣を止めていたからである。

さすがのカナタも少し指が震えていた。

剣を止めたまま、カナタはオッサンの腹に一発蹴りをかました。

「うっ」

「なぁ?おい」

カナタはまた、挑発気味に言ったが相手はそれどころじゃないだろう。

(くらえ近ずきアッパー)

…冗談である。

「グハッ」

おっさんの顔面が殴られ上を向く。

「終わりだ」

へろへろのおじさんに最後に回し蹴りをくらわせると3mほど飛んだ。

「お前らも、あいつのようになるか?」

後ろの二人をにらむと「ひえ~」と言って立ち去って行った。


カナタは、後ろを振り向き少女に手を差し伸べた。

「大丈夫かい。」

さっきの殺気が嘘のような顔で手を差し伸ばした。

「はい、大丈夫です。」

少女はきょとんとしながらカナタの手を取り立ち上がった。

「その前に、これ着て」

少女は初めは首をかしげたが自分の姿を見るなり顔を赤らめ素早くコートを取った。

「で、あなたは誰ですか?」

「俺?俺はカナ…シリウス・ナゼール魔法学校に入学しようと思ってたんだが森に迷ってしまって…よかったら街まで案内してくれるかな?」

「ん~、学校にはここからまる二日走って一日の距離にありますから。案内はできません。」

「そうかぁ。」

ん~どうしよう?

「あ、でも家はすぐ近いんで家に一日泊っていってください。」

「いいのかい?」

「はい。」

ラッキー

「ありがとう。そう言えば、君の名前は?」

「私ですか?ああ、そうでした。私の名前はカナテ、カナテ・ウォーカーです。」

「え゛?」




ちょっと待て…ウォーカーって、確か家の苗字じゃなかったけ?

あっれー

おっかしいぞー

てことは、俺の妹?

え、マジで嘘だろう?

あの夫婦まだ血気盛んだね。

「シリウスさん!!」

「はいなんでしょう。」

「もう、聞いてるんですか?行きますよ私の家に。」

「はいはい。」


こうして思いもよらない事で家に帰る事になりました。



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