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小人の国  作者: 夏野ゲン
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 小人という呼び方と、巨人という呼び方について、少しふれたと思う。

 巨人とは、数百年前この世界を支配していた人間という種族そのものを言う。つまりボク達のことだ。

 小人とは遺伝子の働きを操作することにより、タンパク質、骨、その他の合成を抑えることにより小型化を実現した、従来の人間の改変した存在を言う。つまり、目の前に立っている彼女のことだ。

 彼女たちは従来の人間であるボク達から見れば、小さくなった人、すなわち「小人」である。

 しかし、彼女たちの立場からしてみれば違う。彼女たち小人から見れば、自分たちはあくまで『人間』であるのだ。すなわち、もともと人間であったボク達が巨大な人間、『巨人』なのだ。

 なぜこのような複雑な状態になってしまったのかはわからない。しかし、小型化した人間たちは、従来の人間たちに『小人』と呼ばれることを嫌がった。恐らく、『小さい』という表現の中に蔑みのようなものを感じたからだろう。

 そうした経緯から、かつての人間は自分自身を『人間』と呼び、新たな人類を『小人』と呼ぶ。

 そうした経緯から、新しい人類は、自分自身を『人間』と呼び、かつての人類を『巨人』と呼ぶ。

 それぞれが、それぞれの主観のもと、お互いを呼び合う。両者の接点が多かったころは、それも問題になった。しかし、その接点すらも薄れた今では、それほど問題にならない。

 しかし、突然接点を作られてしまったその時に、やはりボクは違和感を感じずにはいられなかった。




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