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1.一世一代の告白




「お供してくださらない?」


その日公爵令嬢エリザベス・アシュトンは一世一代の告白をした、つもりだった。


「お友達になってくださる?」は意識されないような「お付き合いしてくださらない?」はまだ仲良くなってないのに気が早い気がして悩んだ結果が前述の告白である。


告白の相手伯爵家次男パトリック・アーヴィンは一瞬驚いて


「役に立てるかどうかわからないけど、やるだけやってみるよ」


にっこり笑った。


ーーやった成功したわ!

と思った二日後パトリックに呼び出されてウキウキで着いて行った今食堂のテラス席に座らされている。


目の前にはパトリックではなく、第四皇子フローレンスが不機嫌そうに座っている。


そもそもパトリックを知ったきっかけはお父様に「折角同じ学院にいるのだから皇子と親しくなる努力をしなさい」と手紙をもらって覗きに行った研究棟。

第四皇子はチャラチャラしていてあまり、というか全く好みではなかった。が、一応意識して見ている内に皇子の隣を歩くパトリックに気づけば惹かれていた。物腰が柔らかく人当たりが良く顔は皇子に比べると華やかさに欠けるがそこがいい。何度か機会を見つけて何度か話したかけたが、皆んなと分け隔てなく接してくれて素敵だと思うのと同時に「特別な方にはどんな顔をするのかしら」と恋心を募らせた。


唖然としている間にじゃあ僕は、とパトリックはそそくさと席を外してしまった。


「ち、違いますの!」


慌てて立ち上がり弁明をする。


「わたくし、あ、あの、パトリック様をお慕いしておりまして!何か誤解があったようで、申し訳ございません」


勢いよく頭を下げる。不敬だと怒るだろうか、公爵家なら皇子の妻に申し分ないと気に入られたりしないだろうか。冷や汗が流れギュッと目を瞑った。


皇子はふむ、と言った後少し間をおいて


「相談があるんだ」

と口にした。


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