表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
焔の幽閉者!自由を求めて最強への道を歩む!!  作者: 雷覇


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/42

紅蓮の証明

「やめなさい、二人とも! ここで騒ぎを起こせば問題になりますよ!」


「そうよ、海人! 島から出られなくなってもいいの!?」


瑞穂と刹那が割って入るように声を上げた。

だが、健太の敵意は明らかだった。その目は、海人を排除しようという意志に満ちていた。


「……健太の言ってることも一理ある。俺が守られて三ヶ月生き延びたと思われたら、またこの島に戻されかねない。……それだけは、絶対にごめんだ」


「へぇ、いい度胸だな。俺に勝てたら強くなった証になるぞ。――もっとも、ありえないけどな」


海人は、真正面から健太を見据えた。

かつてなら歯が立たなかった相手だ。だが今の自分なら、問題ない――そう、確信があった。


その間に健太は取り巻きから木刀を受け取っていた。


「木刀か。真剣でも構わないんだぞ?」


「勘違いするな。お前なんか木刀で十分だ。無能を殺したら俺が咎められるしな。好きな武器で好きに踊れよ」


健太はニヤつきながら構えを取る。

明らかに、勝利を疑っていない顔だ。


「――じゃあ俺は、素手でいく」


「は? ふざけてんのか? 本気で殺されたいらしいな」


「自分の好きな武器を使えって言ったのはそっちだろ。俺は素手が好きなんだ」


「……ぶっ潰す!」


怒りに任せて健太が突っ込んできた。

格下だと決めつけていた相手に、プライドを踏みにじられた結果だった。


(遅い……)


海人は冷静だった。健太の斬撃はただの力任せで、予備動作が大きく、単調だ。

木刀は何度も振り下ろされたが、海人はそれを涼しい顔でかわし続けた。


(この程度か……心氣を使うまでもない)


かつての自分なら圧倒されていたはずだ。

だが今の自分は、この島で何度も死線をくぐり抜けてきた――その差が如実に現れていた。


「……刹那。どう思います? あの動き」


「……正直、もう見違えるほどよ。氣の流れが穏やかで、完全に制御されてる。まるで別人みたい」


一族の中でも屈指の戦士である刹那でさえ、海人の成長には目を見張った。


「予想以上の進化ですね……。あの妙なメイドと爺さんにでも、修行を受けたのかしら?」


「……それより、その二人を連れて帰るつもりなの?」


「止めようとすれば、強行突破してきそうな気配はありました」


「……止められそうにないのが怖いわね、あの二人」


瑞穂は困り顔で苦笑しながら、海人の戦いへ視線を戻した。

そこにはもう、以前のような迷いや怯えはなく、むしろ戦いそのものを楽しんでいるような姿があった。


(生きてくれていればいい。それだけで十分だと思っていたのに……こんなにも強くなって帰ってくるなんて)


この先、命令を素直に聞いてくれるかは怪しかったが、それでも護衛としては頼もしさを感じていた。


「ちょこまか逃げ回りやがって!!」


「遅すぎるだけだ。攻撃する気にもなれない。……もう終わりか?」


「舐めるなよ! 俺の焔木の技、見せてやるよ!」


健太の全身から氣が立ち上る。海人はその氣配を受け、わずかに瞳を輝かせた。


(ようやく……試せるか)


「焔木流・朧蓮華おぼろれんげ!!」


健太の姿が一瞬、歪んだ。

そこに立っているのに、どこか透けて見える――次の瞬間、背後から殺気が迫る。


(後ろだ!)


振り向けば、そこには剣を構えた健太の姿があった。

“朧蓮華”――蜃気楼のように分身を見せ、本体は姿を消して背後から斬りかかる奇襲技。

未熟ながらも、初見殺しには十分だった。


(このままじゃ……)


海人は咄嗟に掌に氣を集中し、振り下ろされた木刀を受け止めた。


「焔木流・焔腕ほむらかいな!」


次の瞬間、至近距離で炸裂するような爆発音が鳴り響いた。


「ぐぼぉぉぉおおっ!!?」


焔腕――海人が独自に編み出した技。

掌に集めた氣を一部だけ暴発させ、瞬間的な衝撃で相手を吹き飛ばす。


健太の体は爆風に吹き飛ばされ、地面を転がった。

全身に火傷を負い、顔は黒く焦げ、ピクリと震えている。


「……やっちまった。生きてるよな?」


確認するまでもなく、健太は全身を痙攣させていた。

気絶こそしているが、かろうじて息はある。


「まぁ、生きてるならいいか。これで、俺の勝ちで間違いないな?」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ