謎多いスキル
「........はっ!」
なんだ?気絶してたのか?さっきまで無属性魔法で遊.....特訓してたはずだけど。
【目を覚ましましたか、マスター。】
「う、うん。」
あれ、コアの声ってこんなに威圧感あったっけ.....?
【さて、何か言いたいことはありますか?】
「え、え〜っと。ごめんなさい?」
よくわからないけどとりあえず謝っておく。
【何で私がこんなに怒っているのか分かってますか?】
「い、いや〜。え〜っと〜。」
俺なんかしたっけ!?怖い!怖いよコアさん!
【はあぁぁぁぁぁ。私言いましたよね!魔法を使いすぎると気絶するって!それなのにマスターは!】
「すいませんでしたぁぁぁ!!」
そうか、だから気絶してたのか。というかコアさん超怖いんですけど?思わず敬語になっちゃうんですけど?
【分かったなら良いですけど。今後このようなことがないようにお願いします!】
「はい!それはもう注意しますとも!」
これから絶対にコアさんを怒らせないようにしよう。
【では魔法の使い方も覚えたことですし、ステータス確認を再開しましょう。】
そうだった。確か後はユニークスキルの確認だけだったような.....。
「ユニークスキルの確認だけだな。じゃあ、詳細見るぞ。」
【はい。】
緊張する....。一体どんな能力なんだ.....。
「ポチッッッッッとな!!!」
『性質変化』
物事の性質を変化させることが出来る。
「...........。」
【...........。】
そんなの名前から分かるんだけど...........。
「え、情報これだけ?」
【のようですね。】
マジで!?いや、多分強い能力なんだろうけどさ!よくわかんないんだけど!?
【情報はありませんが、予想することはできます。】
「なるほど。例えば?」
【物事の性質を変化させる。この能力はおそらくチートです。】
そんなに強いのか?
【例えば、水の100℃以上になると蒸発して気体になる性質を、100℃以上になると人が死ぬほどの毒水になるという性質にしたとしましょう。するとただの水が一瞬で攻撃手段となります。】
おお!なるほど!ちょっと難しいけど何となく分かった!
【今すぐ試せるものでしたら....ダンジョンの壁の破壊不能という性質を破壊可能にするとかですかね。】
「え、この壁って破壊不能だったの!?」
【はい。この壁だけではありません。ダンジョンの全てのものは破壊不能です。】
へ〜。初めて知った。たしかにDBOではダンジョンのものは壊せなかったけど、現実でもそうなってるとは思わなかった。
「それじゃあ、やってみるか。」
どうやるのかはわからないけど。まあ行き当たりばったりでいいだろ。
「『性質変化』発動っ!!」
《対象を指定してください。》
「うおっ!」
なんかでたっ!
ステータス画面に似た画面に文字が表示された。
「適当に叫んだだけなのに発動できたんだが.....」
【結果オーライですね。】
そうだな。
「対象はこの壁だ。」
俺はダンジョンの壁に手を置きながらそう言う。
《対象指定、完了。続いて範囲を指定をしてください。》
範囲も指定できるのか。
「じゃあ1㎠で。」
レベル1だからあんまり広いのは無理だろ。
《範囲指定、完了。続いて変化前の性質を指定してください。》
「破壊不能。」
《変化前の性質指定、完了。続いて変化後の性質を指定してください。》
「破壊可能。」
《変化後の性質指定、完了。性質変化を実行しますか?》
「いえす。」
《実行確認、完了。性質変化を実行します。》
次の瞬間、身体から力が抜けた。
「なっ!?」
魔力がほとんど使われた!?
【大丈夫ですかマスター!】
「う、うん。大丈夫。」
幸い気絶はしなかったみたいだ。
「さてと、これで壁が破壊可能になったのかな?」
まあ1㎠だけど。
「試してみるか。」
指定したところを殴ってみればわかるよな。
「ふん!.......いってぇぇぇ!!」
なにこれ固っ!ヒビすら入んないんだけど!
【これは.....。変化していませんね。いえ、正確に言うとまだでしょうか。】
「どういうこと?」
【おそらく性質変化には時間がかかるようです。まあ性質の定着が必要ということです。】
なるほどね。よくわかんないけどコアがそう言うんならそうなんだろ。
「じゃあ待ってる間に違うことしてるか。」
【ということは......?】
「ダンジョン強化じゃあぁぁぁ!!」
これまで全くやってなかったからな!この際一気にやっちゃおう!
【やっと、やっとダンジョンの強化をしてくれるんですね!】
「お、おう。」
なんか若干涙声な気が......。なんかニートが働くって言った時のお母さんの反応みたいな....。
「じゃあダンジョンマスターとしてしっかり働くか!」
【はい!】
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