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初めての魔法①

 次は魔法スキルか。


『無属性魔法』

魔力そのものを使う魔法。レベルが高くなるほど、より強力な魔法を扱うことができる。


 うんうん。DBOと全く同じだな。この魔法には凄い助けられたからよく覚えてる。


「ちょっと使ってみるか。『脚力強化(エンハンスフット)』!」


 『脚力強化(エンハンスフット)』はその名の通り、自分の脚を強化する魔法だ。足が速くなったりキック力が上がったりして凡庸性が高い。


「.......あれ?」


 魔法が発動しない。


「なんでだ?」


【当たり前です。ゲームではコマンドを打つだけで魔法を発動できたでしょうが、現実ではできません。】


 まじか。


「終わった......俺は一生魔法使えないんだ......。」


【諦めるの早すぎません!?練習すれば使えるようになりますよ。】


 まじか!


「それを先に言ってよ〜!何すればいいの?」


【...........はぁ。まずは魔力について知るところから始めましょう。】


「コア先生よろしくお願いします!」


 さすが、頼りになる〜。


【魔力とは、簡単に言えばエネルギーのようなものです。】


 ふむふむ。


【空気中にも魔力は含まれており、それを魔素と呼びます。この部屋にも魔素はありますよ。】


 へ〜!全くわかんねぇ!


【人間がする呼吸では酸素を取り込みますが、異世界の力を得ると酸素と同時に魔素も取り込むようになります。】


 マジ!?じゃあ今も魔素を取り込んでるってこと?


【取り込んだ魔素は一度、エネルギーコアという心臓のようなものに溜め込まれ、一定量の魔力が酸素と同じように身体中を循環します。ちなみに、レベルが上がるとエネルギーコアに溜め込める魔力が増えます。】


 なるほどね。


【その溜め込んだ魔力を放出することで魔法が使えるというわけです。】


 おーけーおーけー。かんっぺきに理解できた。


「で、結局何すれば魔法使えるようになるの?」


【まずは体内の魔力を感じるところからです。集中して、エネルギーコアを認識してみてください。】


 そんな事言われても………。


「どこら辺にあるの?」


【心臓の辺り、左胸らへんです。】


 お〜、わかりやすいな。


 俺は床で坐禅を組むと心臓の辺りに手を置き、鼓動を頼りにエネルギーコアを探す。


「...........。」


 だめだ、全く分からん。集中が足りないのか?


「.............。」


 ずっと目を瞑っていると体の平衡感覚が無くなっていく。ふわふわとして重力が感じられない。まるで海の奥底に潜ったようだ。


「…………なんか光ってる?」


 暗闇の中で、なにか光っているものを感じる。


【それがエネルギーコアです!普通だったら魔力を感じるのに少なくとも丸一日はかかるのに!凄いですマスター!】


 ふっふっふ。もっと褒めてくれたまえ。俺は褒められてのびるタイプだからなっ!


「それで、ここからなにをすればいいんだ?」


 エネルギーコアが分かっても魔法が使えないんじゃ意味が無い。


【エネルギーコアは光っていますよね。それが魔力です。その光の周辺を集中して見てください。他にも光が感じられるはずです。】


 むむむ。難しいこと言うな。


 俺はもう一度坐禅を組み直すと、再び()()()


「...........。」


 エネルギーコアの光を感じる。よく()()とその周りも微かに光っているようにみえる。


「ぐっ。」


 少し頭痛がする。だけどここでやめたらダメな気がしてさらに集中する。


「ううぅぅ。あ゛ぁぁ。」


【無理しないでくださいマスター!】


 あと少し、あと少しな気がする.........。


 コアが何か言っている気がするがよく聞き取れない。


「あ゛あ゛ぁ゛ぁぁ。」


【マスター!血が!口から血が出てます!】


 .......もう少し。もう少し。


「がっ!?あああああああああああああああああああ!!」


【マスター!?マスター!マス——————】


 激痛だった。脳が焼き切れるような痛み。俺は狂ったように叫ぶことしか出来なかった。


《エクストラスキル『魔力感知』を獲得しました。エクストラスキル『超集中』を獲得しました。称号『魔の鬼才』を獲得しました。》


 俺は薄れゆく意識の中、機械的なその声だけが妙に頭に響いていた。

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