プロローグ
ダンマス系を書きたくなりました。ちょっとでも読んでいただけると嬉しいです。
『なあなあ、メイプルって知ってるか?』
『当たり前だろ。まあ超すごいってことくらいしか知らないけど。』
『すごいなんてもんじゃねぇよ。ありゃ化け物だ。』
『へ〜。そんなにすごいのか。やっぱ世界ランク1位は違うんだな。』
ダンジョンバトルオンライン、略して「DBO」。ゲーム界隈に突如現れたオンラインゲームにも関わらず一瞬で世界を虜にした、まさに神ゲー。
自分でダンジョンをつくり、世界を征服しようとするのもよし。逆に、冒険者として他のプレイヤーがつくったダンジョンをクリアするのもよし。
シンプルだが細かいところまでつくり込まれているこのゲームは発売からわずか1年でプレイヤー数は約10億人にものぼるという。
「DBO」では世界ランクが設立されており、侵入者撃退数、ダンジョン踏破数などを集計して毎日更新されている。
世界ランクトップ10のプレイヤーは十強と呼ばれ、様々な雑誌やニュースに取り上げられていた。
しかし、世界ランク1位のプレイヤー『メイプル』だけがどの雑誌やニュースにも出演せず、全てが謎に包まれていた。
曰く、『現実でも最強の屈強な男。』
曰く、『超可愛い現役女子高生。』
曰く、『ゲームを盛り上げるためにプレイしている運営。』
様々な噂が飛び交う中、その男は静かに今日も、ゲームをしていた。
「あ〜、またか。」
薄暗い部屋の中。パソコンに向かう高校生くらいの男がいた。
「このダンジョンはちょっと楽しそうだったんだけとな〜。」
最近俺とあたったプレイヤーがすぐに降参してくる。
「はあ。そろそろ潮時か。」
久しぶりに神ゲーが来たと思ったのにな。
「ん〜〜〜。」
腕を伸ばしてのびをした男のお腹がなる。
「…………。」
腹減ったな。なにか食べるか。たしかこの間のカップ麺がまだ残ってた気が………。
「おっ、あったあった。」
椅子の下に落ちていたビニール袋から取り出したカップ麺にお湯を入れて3分まつ。
「うめ〜!」
やっぱラーメンは醤油しか勝たんな。
「さてと、休憩もできたし周回でもすっか!」
さっきまでのネガティブな気持ちはどこかに吹き飛んだのか、いつも通りNPCダンジョンを周回してDPを稼ぐ。
「ん、もう朝か。そろそろ寝ないとな。」
いつも通りキリが着いたところでベッドに潜り込んだ。
「おはよう世界。おやすみ俺。」
なんつって。
【すっごいつまらないボケをありがとう!早速だけどこっちに来てもらうよ!】
「へ?」
謎の声と共に眩い光が男を覆った。
【ボク時間ないから説明はコアちゃんに聞いてね!それじゃ!】
「なに言って———」
光が止むと男の姿はどこにも無かった。まるで、もともと存在していなかったかのように。
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