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何のために生きるのか

201X年の7月6日。夏のあつーい日。じめじめムシムシしているうんざりする日々。人類の皆々様はとろけ切り、コンクリートが熱すぎて犬が肉球をやけどしてしまうような天気で、でもなぜか草木はぴんぴんしている今日この頃。皆様はどうお過ごしですか?ここにいる人間は例に漏れず死ぬ一歩手前のラインを彷徨っていますね。


A子「人はなぜ生きているんだろうかね。」


B子「急に哲学者になるなよ。」


A子「だどもさあ、初めから目的が用意されてればそんなこと悩まずに生きてけるんだがねえ。こうね、こう、生まれた瞬間に垂れ幕やらウィンドウが開いてね、「あなたの人生の目標はこれです!」みたいな感じになればもっと楽に生きられそうじゃない?目的意識は大事だよねー。うん。」


B子「んなことをぐだぐだ言ってもこのクソみたいな暑さは全く変わらないよ。生きる目的もはっきりしないしね。」


A子「そうは言うが世の中は議論して、した末に結論を出してどうにか回っているもんだよ。こういう一般的に見てね、しょうもない小話無駄話が世界を救うかもしれないかもしれないもんだぜ。可能性は無限大なんだよ、僕らの将来のようにね。」


B子「まずお前が自分に将来があると思っているところが面白いよね。自分がいつ死ぬかもわからないのに。」


A子「それに関しては死んだ後を考えること自体がナンセンスだよね。死は万人が避けることができるものではないよ。」


B子「突然襲ってくるものだからこそ備えはしておくべきじゃないかい?いつか必ず来るものに対して何の対策もしないのは私にとっては信じられないことだね。」


A子「なるほどね。言いたいことはよくわかるよ。ひょっとして毎日遺書を更新しながら日々を過ごしているのかな?」


B子「当たり前だよ。私からしたら日々を無計画に生き続ける人間のことが本当によくわからないし、何なら怖いね。」


A子「身に降りかかることを全部考えてたら頭おかしくなんない?脳みそのメモリが64GBあっても足りる気がしないよ。」


B子「いやあ考えるべきだと私は思うよ。話は急だが、君は石橋はどう渡る派の人間だい?」


A子「それを作った人のことを最大限信用して何も考えずに渡るなあ。」


B子「あんたとは無人島で二人きりでは絶対に過ごしたくはないね。私は石橋をたたいて壊してもう一度掛けてから渡る派の人間だよ。」


A子「マジ?なんだか大変そうですね。約半分の半分くらいの人間は会話の中なら「橋を作る」とか言いそうなのにしっかり「掛ける」っていうあたりなんだかそれっぽい何かを感じるわ。」


B子「お褒めに預かり光栄でございます。話は少し戻るけど、私たちの将来はどうなるんだろうね。」


A子「妄想上の大人という存在は自由自在なのさ。自分が何になるかなんて考えなくてもいい。今やりたいことだけやってればきっと中身はついてくると思うよ。」


B子「へえ。それっぽいこと言うじゃん、まるで何かの受け売りみたいだね。んー、その意見はおそらく20代にしか言えないと思うよ。自分は経験していないからわからないけど、30代になってからはその培ってきた中身で勝負していくもんじゃないのかねえ。」


A子「いいねえ。もっと中身は質の高いものになっていくと思うし、それは成長という言葉で表され続ける。たとえそれがどんな結果に終わってもそれを誇り高く掲げていればいいと思うね。」


B子「それが失敗という形で終わったとしても?それが世間から評価されずにずっといると、その人はそれを正しく成長した結果とはみなさない。自信を無くしてしまうだろうね、それが別の角度から見れば金塊やダイヤモンドのような価値があるとしてもね。悲しいものだよ。そして多くの人はそれに気づかずに終わると思うんだ。自分が何の可能性を秘めているのかってね。」


A子「世知辛い世の中だねえ全く。それに気づかずに終わる人で自分がそうでないことを祈るのみだよ。怖くて夜も眠しか眠れない。」


B子「どうなんだろうね。自分に合ったことができなくても人生の総合値がプラスになることもあるんじゃないのかな。趣味や出会いなんかでそういうこともあるかもね。」


A子「まあ説はある。でもそういうことじゃないんだよなあ。最初から自分に合ったことが分かっていれば人類は就活なんだったり仕事ができないことについて悩む必要なんてやっぱりないんだよ。やっぱり神様は不親切だね。いったいこの愚かな人類に何をさせたいんだろうか。」


B子「仮にやれることがわかっている世界だとして、それは本当に幸せなんだろうかね。やりたい心とできる体はどうやっても一致しないことは多々あるさ。自分ができないということを悟らせないために神様はこういう世界にしたとも考えられる。せめてもの情けってやつさ。」


A子「やっぱりこの世界はどう足掻いても残酷だね。ヤクでもやろうとする人間の気持ちもわからんでもないわ。」


B子「さて、この世界が残酷だということが分かったところで今回の話は終わりだ。何か心に引っかかったことが少しでもあったかい?あった?それならとてもよかった。どんな形であれ小説というものは人の感情を動かすためにある。その役をこの文章が担うことができればとてもうれしいことだ。」


A子「なに?やっぱりなかったって?そうか。それはきっと文章がへたくそだったんだろうね。済まない。次はきっとうまくやって見せるさ。次に期待してくれよ。」


A子B子「「それじゃあ、またね。」」


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