9.応募前に熟考2
あれこれ注文が多い?
いやぁ、序の口ですぜ…
2 申し込み≠入居
公募は、一定期間行われる。
それぞれの自治体や、募集規模にもよるけど、ざっと10日~1月が目安。
必要書類を揃えるのに日数を要する場合もある。特に就職・転職で給与明細の証明が必要な場合は要注意。早めに資料を手に入れて、何が必要か確認しよう。
申込期限内に書類を揃えて申し込まないと、選考にも進めない。
広く公募するので、募集一戸に対し複数の応募があることもざらである。
そんなときは基本「困窮度」を参考にする。
緊急性や優先度、貧困度などを見るので、「こういう事情で困ってます、急いでます」ということはちゃんとアピールしよう。
この書類選考段階で、優先度が低いとか募集条件に合わないとかのものは除外される。
申し込んでも、必ずしも入居できるわけではないのだ。
ただ、同等程度の申請が重なり判断の難しいことも多い。
あるいは、同条件の募集戸数が非常に多いとき。
そういう時には、抽選になる。
なお抽選は、申込者本人でなくても良い。家族でも友人でも問題ないが、落選する(あるいは希望の部屋に当たらない)リスクもあるので、頼まれる相手にも配慮して欲しい。
3 入居決定後はすぐ入居
入居が決定したら、数日以内に契約書その他を調え、敷金を払わなければならない。
そして、指定日までに「入居」する必要がある。入居日から日割りで家賃も発生する。(日割りにならない場合もある)
それぞれ、期限までに条件を満たさないと、余程の事情がない限り入居決定は取り消し。資格はだいたい次点のひとに移行する。
本人に重大な過失があったりわざとだったりすると、次回から選考が厳しくなるので、要注意だ。
とはいえ、公的機関なので、ある程度は勘案してくれる。
敷金が用意できない場合は、充分な事情があるときなら申請が通れば猶予してくれる。
ただし猶予が切れたら納めねばならないし、減免になったら今度は退去時に返らないし。
決して良いことではない。
入居も、基本掃除したり荷物だけでも運び入れたりを始めれば入居としてくれる。
住所異動や生活拠点の実移動は追々でも大丈夫。
直前の住居と二重に家賃等が必要だろうから、早めに片付ける方が良かろうが。
ただ、ちょくちょく「〇か月後に引っ越したいから」という申し込み例があるが、これはアウト。
選考基準には「緊急度」も重視されるのだ。
入居決定後のドタキャンはアウト。
余程の事情がなければ、もう縁はないといってもいい。
急に自分や家族が長期入院することになってとか亡くなってとか、無理になる事情は時々ある。
が、「最初から契約書類出せないのが分かってた」「離婚前提別居中の嫁に内緒で申し込んだのがばれた」という不法入居にも当たる事例は、次回の選考にかなりのマイナスポイントにもなる。(そういう人は案外気にせず直後に同じ申込するのだが…解せぬ)
4 公営住宅に入居中は、直接別の公営住宅に転居するのは困難
取り敢えずで応募・入居すると後々困ることもある(希望の場所に入れない)ので、応募前に熟考すべし。
強く入居したい場所があるなら、一時しのぎ的にでも希望の低い公営住宅に入居しない方が良い。
注意点は、「現在公営住宅に住んでいる」場合だ。
公営住宅に住んでいる以上、住む場所に困っていない、となる。優先順位はなくなるし、最初から門前払いな自治体も多い。
希望の入居先に応募するために、一旦現住の公営住宅から退去、という手段もあるが…引っ越し費用は二重に掛かるし、いつ募集があるか、応募しても入れるかどうか、全くの未知数。
ただ、例外を認めてくれることもあるので、事情を整理し相談してみよう。
可能性があるのはこんなとき。
「子供が独立、自分一人になったので、単身者向けに住み替えたい」
「単身住宅だったが、家族と住みたいので、大きい家に移りたい」
「通勤に〇時間かかる。職場に近い住宅に移りたい」
現状では生活に困る、という状態が明確な場合だね。
ただし可能かどうかは別。チャレンジ可、というところ。何なら特定入居で申し込めるか訊いてみよう。
無理なのはこんなとき。
「来客用の駐車場がタダで欲しいから、駐車場の広い別の団地に移りたい」
「荷物が増えて手狭になったから、子供(成人)を他の空室に住まわせたい」
「〇か月音信不通(または家賃滞納)にしていたら、出て行けと言われた」
チャレンジ不可。
生活に困ってないというか、困ったちゃんというか。
寧ろよく相談に来られたなと呆れられること間違いなし。
まだまだ続くぞ。
もし「これが知りたいんだけど?」とかあれば、言ってくれるとそのうち出るかもしんない。