3.メリットとデメリット1
綺麗はバラには棘がある、旨い話には穴がある。
両方を知り、バランスをとる。これ重要。
公営住宅は、大家さんが都道府県や市区町村の借家。
それを踏まえてのメリット、デメリットがある。
メリットは。
まず、家賃。
だいたいその地域の民間より安めに設定されている。
公営住宅は基本、全国で計算式は同じなんだ。
「世帯の所得基準から設定される基礎額」×「家の価値」
単純に言うとこれだけ。
いや本当はもっと細かく計算係数とかあるわけだけど、でもざっくりこれだけ。
世帯全体の所得が低ければ家賃は低い。
家の価値が低ければ家賃は低い。
逆に、収入が高ければ、または家の価値が高ければ家賃は高くなる。
なお家の価値には、家自体が便利か不便か、広いか狭いか、新築か古いか、便利な都会か僻地か、という部分もちょっと掛かってくる。
田舎の方だと地価が低いので、駐車スペース込みで月1~4万とか普通にあるな。
敷金の安さも、メリットのうちかな。
基本、「入居するときの家賃」×〇か月分で、礼金不要。
大体3か月分くらいだし、退去するときに滞納家賃や破損部位がなければ全部返ってくる。(民間には敷金礼金不要の物件もあるが)
一旦入居すると更新料も不要。地域にもよるが、民間では一~数年ごとに更新が必要な物件もあり、一見安いようでも更新料含めたら思わぬ金額になることもあるので、契約前にちゃんと確認しよう。
ただし気を付けるべきは、「最初の家賃の〇倍しか納めていない」という点か。結構みんな忘れて、何十万も返ってくる気でうかうかしてるからな…
利子は付かないからね? 家賃1万で3万払って入居したら、返ってくるのは3万だからね?
高齢者や障碍者、ひとり親、子育て世帯、生活保護者、引揚者、犯罪被害者など、民間では断られることもある対象者も、公営住宅は優先度を高めている。
なお優先ではないが、外国人や収入不安定な職業者、出所者などもそれを理由には除外しない。(優先世帯が多いとどうしても落選率は高くなるが)
優先方法は各自治体で異なるが、優先世帯だけで一旦抽選して、その後優先世帯以外も含めて再抽選するとか、選考会で困窮度合いを判定して判断しきれないとき抽選とか、それぞれ。
最近は民間でもセーフティネットの関係で、拒否しないところや優先的に計らってくれるところもあるので、じっくり腰を据えて探してみると良い。
何なら、目当ての市町村に「定住促進」とか訊いてみるといい。あれこれ頑張って情報を探してくれる。
自分で空き家情報を持っていない場合でも、ご近所の不動産屋かアパートの大家さんとか、知っているものを紹介してくれる。
不動産屋さんも、良い人もそうでない人もいる。口ではあれこれ言うけどしっかり対応してくれる人も多いから、焦りは禁物だ。
なお近年は関係ないが。
昭和の頃は、公営住宅に住むのは一つのステータスだった。
というか、信用度が高かった。
収入ではなく、社会的な信用。公営住宅に入れる=信用できる、みたいな。
住人同士が保証人になっていた事例も多い。それだけ公の信用が高かったってことなんだろう。
とはいえ、古い事例判例を見ると、「をいをい(◎_◎;)」ってのもあるから、幻想だったのかもね。
なんか、安いしかメリットがないようにも見えるな…?