お兄ちゃんが外へ出ます!プロローグ
このアカウントでは初の投稿ですね!
挿絵担当の人はいるんですけど、内緒でこの作品を書いているので、挿絵はなしです。
シリーズものですので気長に…
「お兄ちゃーん!」
親が不慮の事故で死に、兄である引きこもりの与座此 篠目とその妹、与座此 汐目の二人だけで、親の残したローンの支払いが済んだ一軒家で暮らしていた。
お兄ちゃんは引きこもりではあるが、働いているようで、時々顔を見せてはお金を渡してただ一言「お願い」というだけの生活だった。
そんなある日のこと。
「おはよ。四時だけど」
突然、中学の部活動の朝練で早めに起きていた時、お兄ちゃんは降り立った。
「おはよう?どうしたの急に」
「仕事が終わったのと、急ぎのことがあった」
少ない。お兄ちゃんは引きこもる前からだけど、口数が少ない。ただ、今回は割と多めの方だ。
「仕事って?あと、急用って何?」
「書いてた小説が書籍化した。あと、外出てくる」
「(゜∀。)はいぃ?」
変な声が出てしまった。
あのお兄ちゃんが書いた小説が書籍化して?そして!なんと!外へ行く!?
少し取り乱してしまったが、明日と言わず今日。今すぐにでも夏真っ盛りな中、雹でも降るのではないだろうか。
「編集社行ってくる。あと、イラストレーターと会ってくる」
「イラストレーターってどんな人なの?」
「女性」
「どんな絵を描くの?」
「こんな絵」
と差し出されたタブレットPC(どこから出したか不明)を受け取り、画面を見るとそこにはどことなく、私に似ていながらも獣耳っ娘の絵だった。
「それ。一巻の表紙予定の絵」
「うん?…それって見せていいもの?」
「ダメ」
内のお兄ちゃんは引きこもりで頭が悪かったです。
ここまでお読み頂きありがとうなぎ!
はい。今回はプロローグのみ。ですので、長くは言いませんが、シリーズなので!お気に入りなどして頂ければと思っております!黒目でした。ではまた次回で