街探し始めました
初めてこの世界に来て一週間ほどが過ぎ、レベルもそこそこ上がりいよいよ人肌が恋しくなってきたところで街を探しに行こうかと思い立った。スキルで作ったリュックに水筒。どちらも動物の皮や木材の中身を切り抜いたりして作った。もっともレベルも低く、道具もほとんど無いため出来栄えは最悪である。
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種族 人族
名前 コウマ
レベル 6
スキル 逃げ足2/10投擲2/10拳闘術5/25
生活魔法1/1解体1/5鑑定1/10
探知2/25道具作成1/25
スキル操作1/5経験値増加1/5幸運1/1マップ1/3
スキルポイント0
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幸運とマップはそれぞれ3ポイントで他は1ポイントだったが、拳闘術を6にしようとしたら3ポイント必要だから一度保留にした。ともかく、拳闘術が5に上がってからは身体が軽く狩りも大分楽になった。しかし、街の場所が分かると思って取ったこのマップ自分の通った道しか教えてくれないらしく小屋の周りが少し分かる程度で街探しにはさほど役に立たなそうだった。
「さて、この小屋とも置かられだけど落ち着いたらまた来れば良いか。ひとまず一人ぼっちじゃ良い加減辛いし街を探へ行こう」
小屋を出たひとまず初日に行った水辺方面に歩を進めた。
「はぁ、はぁ……疲れた。ちょっとこの辺りで休憩しようかな。結構歩いたはずなのに全く人の気配が無い……むしろ森の奥に進んでる感じ?幸運取ったのに迷子とかついてないな……」
小屋を出て半日歩き続けるが、人影はなくむしろ森の色が濃くなっていく事に不安や苛立ちも出始める。疲れも相当溜まっておりちょうど腰掛けやすそうな岩に腰を下ろし、リュックからホーンラビットの干し肉を取り出しかじる。
「マップオープン…あー尺寸わからないけどかなり歩いたな……こりゃ反対側に歩けばすぐだった可能性もあるな」
マップを見ながらつぶやくと大きく息を吐くと、それを掻き消し立ち上がる。疲れは溜まっているが探知があるので多少無茶な進行は何とかなるだろう、と思と一刻も早く誰かに会いたいという気持ちが足を動かす。
その時、探知に一つの反応が現れた。それもすぐ後ろに。
「!!」
咄嗟に振り向くと先ほどまで腰掛けていた岩が動き出しそれが何だったのかを思い知る。
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ストーンドラゴン
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鑑定でかろうじて名前だけは分かるが、明らかに今まで闘ってきた者より格上。何故今まで探知に引っかからなかったのか疑問もあるが、直ぐに思いつく。
「擬態してたからそもそも魔物と判断されなかったんだな……探知を過信し過ぎたな。ッチマジで幸運意味ねーじゃねーか!」
3ポイントも使い振った幸運の効果のなさに叫びながらも逃げ足を使いつつ逃走を始める。
スキルなんか必要無い。直感で分かる。あいつは今の俺では勝てない…と。
「(たのむぞ幸運!なんとか逃がしてくれ!)」
あれ?おかしいな……普通の転移ものならこのドラゴンを倒してヒロインを助けるはずなのに、うちの主人公は逃げてるぞ?




