状況把握始めました
気がつくと見知らぬ小屋で眠っていた。身体を起こして辺りを見渡すが簡素なキッチンとテーブル、それと今まで寝ていたこのベットがるくらいである。
「んーここどこだ?って神様の言う通りなら異世界なんだろうけど…魔王と戦うってなにすればいいんだよ」
頭を抱え込みそうになるのをこらえるがため息は出てしまう。仕方が無いこんな状況になれば誰でもため息ぐらいでる。
「というか、神様が言ってた力ってなんだよ?説明くらいしてけよな……ん?ポケットに何か……」
ポケットに手を突っ込み違和感の正体を引っ張り出すとそれは一枚のメモであった。
「ステータスオープンと言え」
たったそれだけが書かれていた。もしかして最後に神様相手にキレたのが不味かったのかもしれない。そうでなければもっとこう、情報が書いてあるだろ?書くスペースまだまだあるだろ?なんなら裏も使って色々説明してくれよ!
「とりあえず.ステータスオープン」
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種族・人族
名前・ノーネーム
レベル・1
スキル・無し
スキルポイントが10余っています
ーーー
といった様なものがスゥッと目の前に浮かび上がる。
パラメータが無いので数値的な強さはわからないが、力をくれると言ったからには高性能な力があるのだろう。とりあえずノーネームが気になったので、どうにか出来ないかとやっているとタップすると反応したのでコウマと登録しておいた。ちなみに漢字で書くと光磨だ。磨けば光るで光磨。結構カッコいい名前だろ?
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種族・人族
名前・コウマ
レベル・1
スキル・スキル操作1/5
スキルポイントが10余っています
ーーー
同じ要領でスキルも弄っていく。項目は戦闘、生産、製作、常用、特殊の五つに分かれていて、それぞれさらに細分化されていく。例えば戦闘→近距離、遠距離→魔法、弓、投擲と言った具合である。もっとも書ききれないだけでまだまだ候補はあるのだが。
「まぁとりあえず気になるのは「特殊」だな」
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特殊
経験値増加(5)
幸運(3)
不運
出会い(3)
スキル操作1/5(10)
スキルポイント増加(100)
ーーー
正直落胆した。カッコの中は必要なスキルポイントの量なのは弄っててわかったのだが、10ポイントのスキル操作より、100ポイントのスキルポイント増加の方が絶対得だろ……。ここまでくるとあそこでキレた事を後悔し始める。とりあえずスキルの効果を確認していく。
経験値増加
獲得経験値が増加する
幸運
良い事が起こりやすい
不運
悪い事が起こりやすい
出会い
良い出会いが起こりやすい
スキル操作1/5
自身のスキルポイントを自由に割り振る事が出来る
スキルポイント増加
獲得するあらゆるスキルポイントが増加する
「……あれ?もしかしてスキル操作無かったらスキルすら触れない状況だった?」
スキルは自由に割振れて当たり前であると思い込んでいたため、まさかの事態に焦る。
「……このアドバンテージを失わないためにも、慎重にスキルを振らなきゃな。とりあえず経験値増加と戦闘スキルを幾つかとらなきゃな」
スキル欄を眺めて結局取ったスキルは次の通り
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種族・人族
名前・コウマ
レベル・1
スキル・逃げ足2/10投擲2/10拳闘術1/25
スキル操作1/5経験値増加1/10
スキルポイント0
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逃げ足に2ポイントも降ったのはいざという時死にたく無いからだ。命あっての物種。大事にしないとね。そして投擲で攻撃し弱ったところを殴る。チキンとでもなんとでも言うがいい!俺だって死にたく無いんだよ!っとそういえばスキルを振った事でスキルの最大値やら説明が少し変わった。説明が変わったのは経験値増加だけだけど…
ーーー
経験値増加1/10
獲得経験値が2倍になる
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具体的にいくらくらい増えるのか分かるらしい。ちなみに次あげようとしたら25ポイントも要求された。
「ひとまず、準備も出来たし行くか!暫くはここを拠点にある程度スキルを稼いでおきたいしな」
こうして初めての狩りに主発した。もっとも実際に命を奪う事が出来るのかという不安しか無いのだが……。




