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14歳の誕生日前日

 この世界では14歳になった瞬間に勇者の紋章が手の甲に現れる。

 それまでの歴史から見ると「戦いの達人」というレベルになった者にはいつしか手の甲に羽が1枚浮かび上がるという認識があった。

 それがホンの16年前から14歳を境に手の甲に羽が現れ、達人をも凌駕するチカラを持つという奇跡がはじまった。

 当初、世の人々はその奇跡に大いに湧き、現れた勇者はもてはやされた。

 世界の終わりがはじまっているのを知らずに・・。

 呑気にも勇者を道具に国同士は戦争をはじめた。

 とりあえず上記までは、この世界における勇者の強さの目安と誕生の仕組みです。


 オレ=エルトは明日14になる。

 その頃(10年前)のオレは王都の学院で、同い年の第3王子にまとわり・・というか、ライバル視されていた。

 姉が勇者だし、やっかみから来る有名税なんだろうなーと流していた。

 

 「エルト!どうだ羽が1枚出たのだ!!!」

 ドヤ顔でその第3王子であるグレイが、彼の誕生日の夜に、我が家を強襲してきた。

 夕方辺りからアチコチで騒がれ浮かれ祝われてで知ってはいたよ。

 今23時だがまさかオレに見せに来るとは思わなかったよ。

 スゴイ勢いで見せびらかす、つか顔に押し付けるな。


 「お、おめでとう・・勇者になれたんだね。すごいね」

 純粋に祝う気持ちだった。

 でも、なぜかキッとした顔で睨まれた。

 「余は今後、おまえには負けない!」

 そりゃ勇者には勝てない・・うん、むしろ戦いたくねー


 「明日が楽しみだな」

 言われてドキッとしたが・・いや熱い眼差しで見詰めてくんな。

 オレが勇者になれるか・・ってコトだよな?


 「それではな!」

 相変わらず声のデカイ奴だー

 そして早いよ、急だよ

 グレイは現れ帰るその間3分あったか?

 父が今更「誰か来た?」と尋ねてきた。  


 「あー、うん・・王子が自慢しに来た」

 「そりゃ期待されてますね」

 父上がニコニコとしている。

 オレはなんだかゲッソリ気分。


 「君は羽なんか生えなくてもいいよ、成長したら生やすから」

 ・・えー・・

 さっきよりニコニコ顔の父上

 それはオレを達人に育てて羽を生えさせるってコトだよねぇ・・

 「ふふ、羽なんかあろうかなかろうが君が僕の息子であるのは変わらない。でも十分育て上げるから覚悟してね、アハハ」

 「・・・ありがとう」

 こそばゆいようなありがたい?お言葉。 

 

 「でもね・・羽があるからって幸せになれるとは限らないわよ」

 いきなり姉の声が聞こえた、どこから?

 確か今他の国に勇者の仕事で行ってるはず?

 声のした方を見るとそこには姉がいた。

 「ただいま。父上、エルト。転移で帰ってきました。」

 「おかえりアルト(姉勇者)」

 「ねぇちゃんおかえり。ビビルわ」


 転移・・使えるのは勇者の中でも羽が2枚以上の者。

 羽一枚の勇者や魔術の達人でも転移を行うには魔法陣と所有魔力の大半を必要としていた。

 「勇者はただの人間ではなくなる・・・・・・」

 ねぇちゃんは無表情に言った。

 「 私は・・・・特 に  化  物   よ」

 手の甲・・4枚の羽を見せながら、声は次第に聞き取れない位小さくなっていった。


いきなり過去に・・わかりにくくてごめんなさい


10/4土、主人公の名前変更しました。ソレに伴い姉の名前も変更しました

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