カナの失踪①
=========================================
自由のない家
=========================================
バンド練習の後、家に帰ったらアイツがいた
また、勉強の成績とバンドの事で
ネチネチと自分の理論を展開した
わたしのママを追い出して、不倫相手を
母親にした、あんたなんか、父親じゃない
ママは失ったけど、バンドは無くさせない
わたしは爆発した
あんたも!
あの女も!
もう、たくさんだ!
がまんできない!
こんな家出て行ってやる
行く当てもなく家を飛び出した
=========================================
サユリの奔走
=========================================
カナからメールが来た
「ゴメン!もう出来ない」
なにこれ!!
なにがあったの!!!
カナの家に電話をかけた
そしたら、カナのママが出て
カナがどこにいるか知らないか聞かれた
カナは、家出したらしい
大変だ!!みんなに知らせなくっちゃ!!
マコト!
コウスケ!
ユリちゃん!
大変だ!!カナがいなくなった!!!
=========================================
俺は、学校の周りみてくる
=========================================
サユリからメールで
「大変だ!!カナがいなくなった!!!」
「俺は、学校の周りみてくる」
俺は、カナを探しに行った
=========================================
僕にできることは何だろう?
=========================================
カナが家出したらしい
もう、夜じゃないか
いったいどこに行ったんだ
マコト、僕は駅の繁華街探してみるよ
=========================================
カナちゃん、戻ってきて
=========================================
カナちゃんが家を飛び出たらしい
心配だ・・・
なにがあったんだろう?
マコト君とコウスケ君が
学校とか駅の繁華街とか
探しているけど見つからない
もうだいぶ遅くなってきた
カナちゃんどこにいるの
雨も降りだしてきた
ピンポーン
インターホンが鳴った
桃園さんが出てくれた
ちょっとしたら桃園さんが来て
お友達が来てますと言った
誰だろう
あわてて、インターホンの画面を見に行く
カナちゃんだ
雨に濡れちゃっている
良かった、カナちゃんだ
家に来てくれたんだ
カナちゃんを迎えに
玄関に行き扉を開けた
カナちゃんを家に入れて
わたしの部屋に連れて行こうとしたら
カナちゃんは、わたしの
スタジオに行きたいと言った
スタジオに入れて、桃園さんに
ここに居てとお願いしてから
部屋に戻りメールした
みんな家に来て
カナちゃんが家に来てくれた
カナちゃんは、ここにいる
ここにいるから
家に来てくれてよかった
何もなくてよかった




