表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩ですⅡ

義務がある

作者: いきてゆくために

正しくは義務ではないのかもしれませんね。


心という生きてゆく力の、

望みと意志というものなのかも……




ときおりあることだ


ふとしたときに

息を呑む美しい景色へと出逢うように


ふと見聞きした

こころに響き刻まれる言葉に出逢うことがある



今回もそうしてふとすれ違うように

こころに響く言葉へと出会ったのだと






自分は生きねばならないと想い

そう口にすることがある


たぶん

生きることが辛いのだろう


なぜ生きて

なぜここに居るのかがわからないのだ


正しく生きていない

奥底にそうした気持ちが眠っている




生きることが楽しいことも知っている


人と出会い人と話し共感し

人が好きだと感じること


とても充実する時に出逢ってもいる

あの出会いや別れも併せて

あの時の人との時間をとても愛している




楽しさを求めることは好いことだ


ただそうして

ただ生きているだけでは何かが足りないと

そう感じているのだろう

そう心が呟いている気がするのだ



楽しく楽に居るだけでは

何かが澱み何かが腐る


漠然とした想いに急かされるように


生きることに何かしらの意味を探し

何かしらの理由を求めていると感じている





生きることには

本当は意味など無いものなのかもしれない


生きることには

本当に理由など必要ないのかもしれない



心の奥でたゆたうように

そうした気持ちがふと顔を出す


折り重なるおもいが

生きてきたおもみの底でじっと横たわっている






響き刻まれた言の葉



人には必ず消える義務がある


その言葉に出会い

心にさざなみが立ったように思えた



人は

生まれたからには

いつか必ず消えてゆく


そのことについては知っていた

けれども本当には

そのことについてなにも知らなかった


そんなふうに感じたのだと





人は

生まれて生きてゆく義務がある


同じように

人は

必ず消えてゆく義務がある



もしかしたら

そういった考え方もあるのだと




きっと人は

生まれて生きてゆく義務がある


たくさんの出来事の

時に苦しかったり哀しかったりする中から

喜びや楽しさの倖せや安らぎを見つけ

自らの居場所へと集めてゆくことが



そして

いつか必ず消えてゆく義務もあるのだろう


自らの居た時を明け渡して

たくさんの辛さや悲しみの中から得た

喜びや嬉しさの幸福という記憶を伝え渡して

これからの相手へと繋げゆくことが




円環の如く螺旋の如く

その繋げられた記憶は

轍のように時に刻まれて

僅かに遺り続けてゆく


後に続く人へと

何かを明け渡すように

何かを刻んでゆくように



もしかしたら

それこそが人の役割のひとつなのかも


ふとそうした言葉が浮かんでいた




いきること

きえること


そして

つなぐこと




意味はあるのだ

そのための

義務と呼べるものも



おそらくは



きっと





いきてゆく糧としての

こころからの響きとして



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
人が生きる意味。 強いて言うなら、何らかの形で「夢」を残す事かなぁと。 技術は夢を叶える力。 創造は夢を創り出す力。 技術と想像は文明の両輪。 夢を叶える力は、人々が夢を見失った時に破滅をもたらす…
いきてゆく意味。 私もずっと考えています。そして、これからも考え続けるのだと思います。 そうですね。おっしゃる通り、繋ぐ、託す、そのことに意味があるように思います。 (そう信じたいのかもしれませんが。…
 人が生きる意味を考える時、それは自身の中に矛盾を抱えたに他ならず、身を任せていた時や社会の流れに渦巻く何かに気付く事で考えるのでしょうね。  ふと拝読していて高校無償化の話と重なるようにも感じられ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ