4.深藍蒼紺
皆様お久しぶりです
まずは長い間投稿していなかったことへのお詫び申し上げます
私が春風さまとの連絡をうまく取ることができていなかったのが原因であり春風さまに一切の責任はないのでご了承ください
では久しぶりの投稿ですが楽しんで読んでいただけると幸いです
「はぁ~、、」
「あ〜ぁ、すみれさんは雪兎のものになりそうだなぁ」
「なあ、白、そう思うだろ?」
「ンナ?」
「まあ、わかんないよな〜、よしよし」
「儚人さん?早く寝るのよ。」
「わかりました。おやすみなさい」
「おやすみなさいね」
「家、、、、、か。」
僕は、矢橋儚人。
うちは、まあ、いわゆる由緒のある家。
ということになっている
特に母は、お嬢様として育てられてきた
そして、父もバリバリの経営者である。
小さい頃から家には常に家族以外の誰かがいた。
取引先の社長や、芸能人、母の友人など
僕は、小さい頃から、笑顔を絶やさないように
仮面を被って生きてきた。
だから、もちろん、友達なんていないし、
親しい人を作るということすら考えなかった
「お前だけだよな〜、本音言えるの」
「ナ〜〜〜?」
「そうだよな、わかんないよな〜、いい子やな、白」
この可愛いのは”白”
白猫だから白
この前家に迷い込んで来たから
僕が保護してみた
親からは
「まあ、可愛い子ね?で、世話は誰がするのかしら?執事?」
と言われた
でも、僕は自分で育てたかった
育ててみた
手のひらに乗るくらいだった白は
今や、体長50㎝ほどまで大きくなった
自分で育てたんだ!
この充実感は僕の心を、
空っぽの気持ちを、
いつの間にかいっぱいにしてくれた。
「はぁ~、、、、どうすっかな、これ。」
これ、というのは白が拾ってきた紙のことである。
「探しています、中学一年生、男、由緒ある家柄、、、、」
僕のことだった。
書いてあることは僕のことだった。
僕はドキッとした。
なんで、紙に書かれているのか分からなかった
咎められることをしただろうか、
心当たりは、、、ある
白
白はすみれとも読むのだ
そう、僕はすみれさんのことが好きだった
すみれさんのふとした時に見せる笑顔が最高に好きだった
すみれさんのことを知ったのは入学式の日
入学式でどこに行けばいいか分からなかった僕は
友達を探しているうちに
迷子になってしまった。
そのとき、
「どうされましたか?大講堂はこちらですよ。」
と声をかけてくれたのがすみれさんだった。
その時からすみれさんのことが好きになった
でも、すみれさんの心は常に雪兎に向いていた。
知っていた。
雪兎と僕は幼馴染だ。
この関係を終わらせたくない
何より、雪兎と話しているすみれさんの笑顔を曇らせることが
いやだった。
苦しかった。悲しかった。
自分の思いが届かないことをわかったうえで思い続けるのが
「つらかった。」
「ンナ~?ンニャン!」
そっか、僕には白がいる、だから、だから、
「もうちょっと頑張ってみるね。」
ver.Yuto
読んでいただきありがとうございます
投稿が遅れてしまい本当にすみません
これからもっと投稿していくつもりなので今後ともよろしくおねがいします