3.心烈大火
春風すみさんの投稿しました!
こんな感じでちょっとずつ投稿するのでお楽しみに!
ではゆっくり楽しんでください!
「なんでまた!」
「あの女なの?!」
「萌菜さん、落ち着いて!」
「これが、落ち着けると思ってるの?!」
「雪兎がまたあのブサイクと帰ってるのよ?」
「そうですね~」
「しばくわよ?」
「やめて下さい!すみませんでした!」
「確かにあの女が悪いです!」
「でしょう?」
「どうしたら懲りるのかしら」
「えーと、、本人に言ってみればよいのでは?」
「なるほど!それは名案ね!」
はぁ、、、
今日も萌菜さんは
不機嫌だ、、
理由は言わずもがな霜鶴君のことである。
あの人はいい人だし、
イケメンでかっこいいとは思うけど
どう考えても春野さんのことしか見ていない
ただ、萌菜さんはそのことがわかっているのに認めたくないらしい
紹介が遅れたけど
僕の名前は満岡朱希
「しゅうき」って読むんだけどみんな読めなくて
「あき」って呼んでる
でも、萌菜さんだけは、、、
「行くわよ、朱希!ん?しゅうき!聞いてるの?」
「はい!どこに行くんですか?」
萌菜さんだけは本当の名前で呼んでくれる
前に
「なんで呼んでくれるんですか?」
って聞いたら
「当たり前じゃない!人の名前を間違えるなんて失礼よ!」
「私、名前をからかうの、嫌いなの!」
「それに、いやがらせするなら、もっと心理戦にするわ!」
と照れながら教えてくれた
「照れてます?」
って聞いたら
「そんなわけないじゃない!」
と怒られた。真っ赤になりながら
その時から僕は萌菜さんを守ろうと思った
だから、あの紙を拾ったときに震えたのだ。
ー怒りでー
「探しています、中学一年生、女、お嬢様、、、、」
萌菜さんのことだと思った
家の前に落ちていた紙を捨てようと思ってふと拾ったのだ
そうしたら、こんなことが書いてあった
「心は美しくない」
「うそだ、、、、、!」
僕は思わずそう叫んでいた
萌菜さんは確かにちょっと高飛車なお嬢様かもしれない
でも、心は誰よりも美しい。
この僕を、この何のとりえもない僕を
ちゃんと名前で呼んでそばにおいてくれた。
そんな彼女を美しくないなんて
ー許せないー
僕は初めて人を恨んだ
外見で、言動で、人を判断する。
萌菜さんの言うことが分かった。
人を判断するのは難しいっていうことが
僕は、
萌菜さんの、
いや、僕を救ってくれた女神さまの為に
そばに居ようじゃないか
どれほど
優しい人でも
萌菜さんの為なら説得してみよう
傷つけはしない
それは萌菜さんの意思に反するから
だから、神様、僕をもう少し萌菜さんの隣に居させてください。
ver.Syuki
読んでくださりありがとうございます。
また明日も投稿する予定です。
ぜひ読んでください!