24.一時の安らぎ
私は転移の魔法を使い、ヤン司祭、マスター、まなみ、魔戦軍団員3名の6名の転移を行った
しかし、魔力不足で、いきなり王都へは転移できなかった
その為、比較的、王都に近いシュツットガルトのイスカリオテ教団支部へ転移した
その後、自身も転移した。しかし、私の膨大な魔力もこの長距離転移で魔力が切れた
自身が転移し、シュツットガルトに到着した時点で、気を失った
目を覚ますと既に明くる日だった
「しまった!」
私は起きて、思わず叫んだ
「アリス、気にするな、ギリシャ正教会やイスカリオテ教団、王立魔法兵団も、
すぐには屈したりしない」
マスターが慰めてくれた
「そうだぞ、王都には俺様の部下が8人いるし」
まなみだ
「アリスさん。回復した様でよかった」
魔戦軍団員のアグネさんだ
他の魔戦軍団の二人も優しい顔を見せてくれた
本当は心が早まる筈だ。でも、私の身体を気遣ってくれているのだろう
「アリスさん、私達から申し出があるのですが」
「なんですか?
アグネさん?」
アグネさんは『妖糸使い』だ。冒険者の最高峰技術の一つ
「私の血を飲んで下さい」
「いいのですか?」
「今はアリスさんの力をより強くした方がいい、魔力も増すし、私の妖糸の技術も、
アリスさんに備わる。私はブラドさんにも以前、血を分けました」
そうか、あの時のマスターの不思議な技、突然、吸血鬼の手刀を切断した技はあれか!
「是非、お願いしていいですか?」
「もちろんです。それに、他の二人も、私と同じ気持ちです」
二人、魔戦軍団員のアランとダニエル
アランは『夢使い』だ。夢を見させて、その間に敵を倒す
かなり強い、まなみも彼には勝てないと言っていた
ただ、レジストされると意味が無いそうだ
ダニエルは『空間断裂』の使い手だ。以前、『空間断裂』の使い手と戦ったが、
不死身の私もかなりキツかった
この3人の力が私に宿る。助かる。これからの戦いが有利になる
私は一人ずつ、血をもらった
「かぷ」
可愛く言って、噛んだ。今更なんだけど、あまり怖がられたく無い
できれば、昔みたいに可愛い女の子として扱って欲しい
今はもう無理な願いかもしれないが・・・・・・
3人の血を飲んで、かなり魔力が上がった
「団長も血を飲んでもらった方がいいんじゃ無いですか?」
アグネさんがまなみにそう言った
「いや、アリスは俺様の血、もう飲んでるよ」
「意外です。あんなに病気を怖がっていたのに」
私は疑問に思い、聞いた
「あの、それなんですけど、吸血鬼に噛まれて病気になる事なんてあるのですか?」
アグネさんは答えてくれた
「どちらかと言うと、円城団長の潔癖が原因です
吸血鬼に噛まれて病気になると言えば、可能性はありますけど
かなり確率低いです。そもそも、団長はよく、アリスさんと一緒にいるから
濃厚接触で、感染する可能性の方が高いです」
ぷっ、まなみが潔癖?
ちょっと、信じられなかった
「アグネ、憶測でものを言うな!
俺様はアリスに性病染つされたら嫌なだけだ」
私はもちろん、まなみのデコに指パッちんしておいた
「いてててってててててて」
いつもの様に床に転がりまくって、痛がるまなみ
それにしても、性病だなんて酷い、私は未だそっちの経験は無い
「アリス、お前酷いぞ!
その指パッちん、俺様の自尊心がかなり傷つくんだからな!」
「私に性病染つされるなんて事言うからよ!
ブッチめるんだからね!」
「いや、俺様、病気だけは怖いんだ」
「だから、私は性病なんて持って無い!」
「そうなのか?
俺様、お前モテるから、てっきりそうかと思っていた」
私は頭痛くなってきた。まなみとは友達のつもりだった
それが、私をそんな風に思っていたなんて
ちょっと、懲らしめる必要あるな
「喋っちゃおうかな、まなみが、未だの事」
「わわわっわあっわわわあわ
やめて、やめて、それだけは、俺様の威厳が落ちる」
「あのー、もしかして、団長が男性経験0な事言ってます?」
「アグネ、お前、なんて事を!
俺様だぞ、そんな訳があるか!」
「団長の事、かなり前から知ってますけど、男性とお付き合いしてるとこ、
見た事無いですよ。だから、みんな知ってますよ」
「あああああああああああっ!
俺様の威厳があああああああああああ」
「元々、無かったんじゃ無いの?」
「そうですよ。団長強いけど、中身は乙女ですから、みんな知ってる」
まなみは笑うしか無い存在だ。でも私にとって、とても大事な存在
唯一の友達
そんなまなみに二度と逢えなくなる日が来るなんて、思ってもみなかった
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