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龍女皇陛下のお婿様  作者: 俄雨
九頭樹胎動編
209/329

侵入、再現機【青葉惟鷹1】



 南方大陸付属島最北端。ナナノカ島。

 

 南方大陸北部諸島移民区総督の娘、兼仲ミオーネは薄暗く湿っぽい、牢獄の中で目を覚ました。

 起きて直ぐは記憶が曖昧だったものの、己の手を拘束する手枷を見て、そして身体の痛みに、ハッとする。


 昨日夜半過ぎ、大型の魔砲マギアカノンの砲撃音を皮切りに、所属不明の戦闘集団がナナノカ島を襲撃した。北部諸島の総督である父は飛ぶようにして家を出て行き、警備隊の指揮へ向かったのだ。


 十代の娘とはいえ、総督の子だ。それがどれだけ可笑しい事態なのか、よく理解しいてる。


 ナナノカ島周囲に張り巡らされた防衛線はどうして機能しなかったのか。数多といた巡回兵達は何を見ていたのか。海を越えたとしても、上陸時に誰も応戦しなかったのか。


 要害として整えられた小規模の島とはいえ、中腹にまで魔砲マギアカノンの砲撃音が届くという事は、既に敵は相当侵攻している筈だ。だがその場合、手勢はどの程度なのか。少数で侵攻した所で、鎮守軍に包囲殲滅されるだけではないのか。


「うっ……」


 痛みに顔を歪める。肩が外れているのか、自覚すると脂汗が滲み始める。


「よお。起きたかよ。随分ぐっすりだったじゃねえの」


 鉄格子の外から男が顔を覗かせる。第一種別の獣人。言葉の端々から帝国語訛りを感じる現地語だ。上手くは無いがよく聞き取れる、イントネーションから、元商人であろうと推測する。


「……バルバロス商会?」

「すげえ、一言で分かるのか。ああ、そうだよ。お前等扶桑人を皆殺しに来た商会様だ」


「疑問があります」

「構わねえよ、お姫様」


「どうやって探知されずにナナノカ島に近づけたのか。大型兵器をどうやって運び入れたのか。答えなさい、野蛮人」


「自分の心配でも、家族の心配でもなく、それかい」

「答えなさい」


「大体予想はつくだろ。俺達は誰だ。バルバロス通商国家様だぞ?」

「商会如きが国を名乗るんじゃありません。まさか、貿易商を買収したの?」


「ああ。お前等は宗教とか義理とか人情とか法律とかで動いてんのかもしれねえけど、俺達商人は利益で動く。商人共に裏切らないようにしたかったら、まあ関税でも減らしてやるんだな?」


 バルバロスが何かとキナ臭かった為、検閲等はしっかりとやっていた筈なのだが、それでも抜けてくるか。小狡く嫌なところに頭が回るのは、本当に不愉快だ。


「下衆め」

「くははっ。位の高いお姫様に、ゲスと罵られる機会なんてあんま無えからなあ。おら、出ろ」


 装備は……イナンナー式、魔撃単発銃マギアライフル


 戦闘服……は無い。彼等は国軍であり個人で商人だ。特に戦闘服の無いものは本当に寄せ集めの臨時軍人である為、自身の利益の為に戦に参戦し、自身の利益の為に撤退する、誇りなどない輩である。


 どうしてそんな奴等が、何年も大国である『大扶桑女皇国』と小競り合い出来ているのか。

 その答えを明確に知るものは、恐らく彼等の『総統』ぐらいなものだろう。


 男に連れられて歩かされる。ここは防衛砦の一角だろう。


「触らないで、汚らわしい」

「もう一週間は風呂にも入ってねえな」

「……ッ」


 汚い手で身体をまさぐられる。ごわごわとした手付きに吐き気がした。

 まだ自身の貞操は無事であるようだが――遠くなく蹂躙されるであろう事は目に見える。


 舌を噛み切って死ねるだろうか。銃を奪った方がいいか。


 誇りの欠片もない男達に犯されるぐらいならば、死んだ方がマシである。扶桑貴族の女には、泥を啜ってでも生き残る、などと言う殊勝な考えは無い。


「おう、入れ」


 連れて来られたのは、総督府の軍議室だ。机は全て退かしてあり、男達が脇に整列している。中央に居るのは、恐らくこいつ等の首魁だろう。


 そして、その男の前に倒れているのは……母だ。


「お母様……」

「扶桑の女ってのは、なんだってこう外国人に厳しいかねえ。自国の男にゃお淑やかなんだろ?」


「……お母様は」

「見えねえの、血。こんだけ出たら死んでるだろうよ」


「わたくしも、そのようにするのですか」

「しねえよ、商品なくなるだろうが」


「お父様はどこへ」

「総督様か? 窓の外見てみな」


 言われ、震える足を引きずるようにして歩き、窓の外を覗く。

 そこに居たのは、磔にされた裸の男だった。

 

 射撃音が響く。その都度、男の身体から血が噴き出し、悲鳴が上がった。


「射撃の、的にしているのですか。父を、ヒトを、貴方達は……ッ」


 ナナノカ島を護る警備隊は負けたのだ。完全な不意打ちだろう。扶桑軍と正面衝突して、勝てるほどバルバロスは練度が高くない。奴等は商人を買収して、事前に多くの内通者を内側に入れていたのだろう。


「ニンゲンをよ、的にした訓練ってのは、大事なこった。所詮商人の集まりでしかねえ臨時雇いは、正規軍みてえな訓練やり難いしよ。だったらナマモノ実物相手に殺す訓練した方が手っ取り早ええ。いざって時に尻込みするやつぁ使えねえからな」


「外道――ッ! こんなもの、龍がお許しにならないッ!」


「ははあ、女皇陛下様か? 龍は戦争に加担しねえだろ。そりゃそうだ。竜種が暴れちまったら、世界が無くなっちまうからな! あはははッッ!!」


 この世界、あらゆる人々が竜に連なる宗教を拝んでいる。リュウとは今もなお生き続ける、世界最初の生命であり、尊ぶべきものだ。


 しかし彼等バルバロスはリュウなど拝まない。どんな商人だろうと、商売繁盛に、商売の縁にと、リュウやリュウに連なる神を拝むものなのだが、彼等はそうしない。宗教が支配するこの世界において、彼等は無信仰者なのである。


「……どうするつもりですか、わたくしを」


「扶桑の貴族で、そんだけ顔が良かったら、まあ高く売れるぜ? エルフだしな?」


 奴隷貿易は他の国でもやっている事だが、その中でもバルバロスというのは、規制らしい規制が一つも無い。女性の奴隷は禁止されているし、そもそもエルフ族を売り払うとなれば、どれだけのニンゲン……いや、国家から敵視されるか分からない。


 だが、彼等はそんなタブーを気にする事など無い。あらゆる流通経路で、あらゆる愚か者に、武器からヒトから禁制物までを売り払う。


「買い手のご注文はなんだった、おい」

「はい。なるべく若いエルフの女性で、扶桑系が入っている事、だそうです」


「強欲でやがるな。ま、相当の上もんだ、吹っ掛けてやるか」

「ああそれと、処女は面倒だから嫌だそうです。経産婦ならなお良しとのこと」


「母親は殺っちまったぞ。あーあ。若い女注文しといてそれかよ、変態野郎……だ、そうだぞ、お姫様」


「――……」


「おい」

「はい」


 分かってはいた事だ。彼等には真っ当な決まり事など無い。捕虜は死ぬまで働かせるし、奴隷を奴隷として扱う事もしない。金になるなら何でも金にする。自分よりも弱い女など、それこそモノ扱いだろう。


 男達に組み敷かれる。外では父が射撃の的にされ、直ぐ傍には慰み者にされた母が転がる。

 理性らしい理性はここには存在していない。人の形をした獣達だ。


「おい、舌噛み切らねえようにしろよ」

「ふ、むぐっ、うっッ!!」


 自分の下着を口の中に詰められる。

 決断は早くするべきであった。目を覚ましたその時に、自分は死ぬべきであったのだ。


 汗と血と煙、顔を顰めたくなる口臭。

 希望は抱いていない。自分は死ぬだろう。今でなくとも、未来はきっとない。


 ただ、やはり悲しいのだ。抵抗出来ず横たわる自身の目尻から、涙が零れた。


 終わりだ。優しい殿方に、蝶よ華よと愛でられながら交わるような事を、妄想していたのだが。

 実際はこんなものか。


 終わり――


「ははぁ、随分狭そうだな、おい。んじゃ、失礼すビッッ」

「あ、あ?」


 ここまでか、と腹を括ったその時だった。


 覆いかぶさっていた男の頭が、派手にはじけ飛び、血液が天井に達する程吹き上がる。身体構造上有り得ない。つまり男の身体は、何かしらに下半身から"絞られて""弾けた"のだ。


「な、なんギュッ」

「アピョッッ」


 男達がざわめき――普段聴かない音を響かせて発言を中断し、倒れる。


「て、敵か。アレ。一人だぞ」

「他に誰も居ません。そいつ一人です」

「単身本拠地に乗り込むのか、気でも狂ってんじゃねえのか」


「動物が騒ぐな」


 自身を組み敷いていた男達が離れ、各々武器を取る。


 ただし、武器を手に取った者から順に――頭が弾け、腕が飛び、脚が根元から潰れ、胴体が半分に折りたたまれ、血液をまき散らして死んで行く。


「は……は? あ? なんだそれ、どんな魔法だ、おい――扶桑系の信仰物はみんなぶっ壊しただろ……」


「悪いが、内在魔力オドと剣技のみだ」


「な、な、な――ッ」


 何かを言い切る前に、銃を手にした男の頭が吹き飛んだ。

 闖入者である何者かは、一切動いていない。出入口に立ったままだ。


「やべえ、やべえ! 反射障壁リフレクタ出力上げろ! 本物マジの殺し屋だ――!!」


 闖入者は……黒い髪をしていた。兜はしておらず、陸軍の戦闘服を着て、刀をさしている。

 長い耳は、間違いなくエルフだ。


「一五人。少ない。他はどうした」

「ああ? 何様だ手前ぇぇぇッッ!?」


 射撃音が響く。ミオーネは驚いて目を瞑ったが、改めて開いた時には、大半が終わっていた。


 肉と、血と、ただそれだけだ。今まで生き物であった男達は、一人を残して、既にあの世へと旅立っていたのである。


「ま、魔撃銃マギアライフルで貫けねえのかよ、お前の反射障壁リフレクタ……ど、どこのモンだ? 誰に雇われてる?」


「あまり話す事はないのだが」

「あ、あ、あっ」


「誰に雇われているか、と言ったか。そうだな。それぐらいは教えてやるか」

「……――」


「龍だ。女皇陛下は、貴様等ゴミ共の行いに、大変心を痛めておられる」


 その行動に、躊躇いは無かった。


 敵の首魁は、右腕、左腕と順に吹き飛ばされ、右脚、左脚も切り離された。戦闘魔法に詳しくないミオーネには、何が起こったのか一つも分からない。


「ひーっ、ひっ、ひっ!!」


 首魁は芋虫のようになり、地面を這いずる。そんな姿になっても、まだ生きる目があると考えているのか、もう既に、脳が壊れてしまったのか、首魁は無様に地面を自身の血液で一筆書きしていた。


 そして彼は……そんな無様な男に、トドメを刺さず放置する。

 散々苦しんだ後、数法秒後には出血多量で死ぬだろう。


「同胞の命の分、その苦痛では多少足らんが、今与えてやれる限度がある。苦しんで悔いて死ね」

「あ、あー! は、あ! は、ひー! ひー! ヒッヒッ、ヒヒヒッ! いぃぃー!!」


「……兼仲ミオーネ閣下ですね」

「は、はい」


「お怪我は」

「肩が、外れています」


「そうですか。半法刻もすれば、扶桑の援軍がやって参ります」

「あ、貴方様は」


「事態の収束に参りました。特務の者です。肩を」

「はい」


 優しい声の男だ。扶桑の武人だが――見覚えは無い。

 肩を差し出すと、彼は腕を掴み、一度引っ張り――押し込む。


「ぎっ、ぐ、つぅ……ッ」

「失礼」


「は、う、動きます。有難う、御座います」


「いいえ。既に砦内の敵は処理済みです。貴女の執事は三部屋先に居ます。お茶でも飲みながら、お待ちください」


「はい。その、お名前を。父と母があの通りです。わたくしは兼仲の跡継ぎとして、報いねば」

「お礼は、我らが龍に。女皇陛下にお願いします」


 そういって、彼は部屋を出て行く。

 複数の射撃音と魔法の嘶きが響いて少し経つと、自分の周囲から音らしい音が消えてしまった。


 彼は、一人で乗り込んで、一人で全て、片付けてしまったのだ。




 あれから一年の年月が過ぎた。総督の娘が、親の死を嘆いている暇は無い。右から左からやって来る御家の問題を片付けながら、領地の整理などに対処していると、時間はアッという間だった。


 ナナノカ島へ攻め入ったバルバロスの者達は全てさらし首にされ、扶桑国を裏切った商人達は外患誘致の疑いで、虫の餌にされた。自分達兼仲の一族は南方大陸北方諸島鎮守を退任、本土へと帰還する事となる。


 父の意志を継ぎたいと女皇陛下に申し出たものの『女が軍人などするものでは御座いません』とあしらわれてしまった。ただ、嘆願はある程度受け入れられ、軍の所謂特殊な地位……軍事訓練を受けていない貴族用の階級である『外部大佐』を頂き、軍の内務に従事している。


 ……両親の死や、部下達の死に報いようという気持ちは大きい。

 大きいが、それだけではない。


 彼に。


 彼に、少しでも近づきたかった。


「少尉」

「……兼仲 外大佐がいたいさ殿。ご苦労様です。如何なさいましたか」


「お仕事は順調ですか。最近は、一度西真夜に戻られたとか」

「はい。本家の諸問題を解決に」


「遠くなく、昇進も有るでしょう」

「エルフ族はどうしても、昇進が遅い。長生きというのはそれはそれで、面倒ですな」


 数多の種族が所属する軍隊において、寿命の長い種族は昇進も遅くなるように作られている。


 ただ遅い分階級の扱いが異なる為、森林族エルフでいう所の少尉は、人間族ヒューマン獣人族ライカンの少佐前後となる。正式にはエルフの場合『権少尉』と呼ぶ。


 それに彼は権少尉でも陛下直属の『近衛権少尉』である為、人間族の大佐も頭を下げざるを得ない階級だ。


「陛下のお加減はどうでしょう」

「いつも通りかと。何かと問題を起こしては、下々に解決させるのが、好きですから」


「今も何か、貴方に命が下っているのですか」

「いいえ。戻ったばかりですから、まだ何も」


「……では。如何でしょう。今夜など、空いていますか」


 彼が、不思議そうな顔をする。


 それもそうだ。この国の女というのは、控えめである事を強要される。女皇陛下は苛烈なまでに『女は女らしくしていろ』という考えが強い為だ。ここ十数年で女性の社会進出も進んだ為、多少は緩和しているものの、それでも根深く残っている。


 まして、お淑やかを体現する為に居るような貴族の女が、他の男を誘うなど、無い事である。


「破天荒ですな、外大佐殿」

「今更でしょう。誰が好き好んで軍人などしていますか」


「父上の意志を継ぎたいから、陛下に嘆願したと聞き及んでいますが」

「勿論それもあります。けれど、わたくしだって今を生きるヒトですもの」


「なるほど」

「す……好きな、男がいたら、ち、近づきたく、思いますでしょう」


 長年積み上げた常識が、自身の行動を不埒である、と断じて、顔を赤くしてしまう。

 本当に精一杯の気持ちだ。これを断られたら、腹を切りかねない。


「貴族女性にそれを言われて、捨て置く程腐ってはいません、外大佐殿」

「まあ、ではっ」


「ええ。人目があるのも嫌でしょうから、どこか料亭を取っておきます」


 彼は……軍帽で顔を少しだけ隠して、そのように言う。


 要らない前置きがあった気もするが、受け入れられたならばそれで良い。嬉しすぎて、胸の奥から熱くなり、白い肌が赤くなるのが体感で分かる。


 あの日から。


 あの日から、ずっと彼の影を追いかけていた。忙しい日々の合間を縫いながら、なんとか彼に近づく手段を講じ続けて来た。


 父の死も、母の死も、横たわる無礼者達の残骸も――結局のところ、何も心に響かなかったのかも、しれない。いや、あのまま死んだならば、きっと無念と失意の中、呪詛をまき散らしただろうが……彼という存在が、兼仲ミオーネという女の心をすべてかっさらって行ったのだ。


 弾む胸を押さえながら、仕事を速めに切り上げて身支度を整える。


 貴族の女だ、男性とお外でお付き合いとなれば、それこそ山ほど従者を従えて行くものだが、生憎体裁というものがある。


 彼は階級こそあるものの、武家の男だ。武家は武家と、貴族は貴族と、エルフはエルフと交わるのが、古くからの習わしだ。家の当主は自分であるからして、そんなものは幾らでも跳ね除けられるが、親族への根回しと説明は必要になる。


 ただ――幸い彼はエルフだ。他の種族ではない。

 例えば彼が人間であったのなら、流石に自分の権限をもってしても、親族には通じないだろう。


「ご当主様。せめて数人でも、護衛の者を、つけさせては頂けないでしょうか」


「そんな無粋な真似は出来ません、爺や。どうしても、というのならば、貴方が見張って。他の者には他言無用のこと」


「しかし武家の男では……」

「今はそうでしょう。でも、古鷹四家の一つですよ。武家と言っても上も上です」


「いえ、そうではなく。あのような男は、長生きをしません」

「……」


「ナナノカ島では、私も彼に助けられました。身をもってご両親をお救い出来なかった立場ですから、決して大きな事など言えません。ですから私に出来る事といえば、貴女様が今後お幸せになれるよう手助けするぐらいなもの……絶対にやめろとは言えませんが、どうぞ婿は慎重に、お選びください」


「……貴方が悪い訳ではありません。気を遣わせてしまって、申し訳なくも、思います。けれど、わたくしは、どうあっても、彼を諦められない。彼が……」


 彼が、なんだろうか。


 ……。


 虹色の光彩が滲む。脳に一つ、膜がかかったような、違和感。


 ……。


 どうしてそこまで、彼が欲しいのだろうか。


 若い貴族の当主だ、良い男など幾らでも寄って来る。身分も資産も容姿だって上の男は、他に数多と選べる立場に、自分は居る。


 それでも、自分を助けてくれた彼が脳裏から離れない。ハッキリ言ってしまえば、彼の人物像など、何も知らない。性格だって、凶悪なものかもしれない。何せ真顔でヒトを殺戮出来る男なのだから、ニンゲン的な感性は持ち合わせていないのかもしれない。


 それでも、それでも。


「迎えに上がりました、兼仲公」

「公だなんて。ミオーネと呼んでください」


 差し出された、白い手袋をした、その手を握ると、どうしようもない程の気持ちが溢れて来る。

 例え彼が鬼畜だろうと、狂人だろうと、兼仲ミオーネというニンゲンは彼が愛しかった。


「申し訳ない。僕のお給料では、この程度の料亭が限界でして」

「いいえ。男性様にお金を使って頂いているのですから、文句などあろう筈もありません」


 そもそも、人様からのオゴリ、などというものが初めてだ。いや、更に言えば、お金など持った試しはない。個人で買い物などしないし、何かあればすべて、財務を預けている者が払う。庶民が利用する料亭など、足を運んだのも当然初めてなので、むしろ好奇心が膨れ上がる。


「着物、解れてなどいませんか。髪も、しっかり結ってあるでしょうか」

「ええ。一点の曇りも有りません。それ故に、多少気後れしますが」


「わたくしは、美しい?」

「とても。閣下……いえ、ミオーネさんは、お酒など嗜まれますか」


「多少は」

「では一献」


 盃に注がれる酒を口にする。味は良く分からなかった。それよりも、目の前にいる男が口にする言の葉が嬉しく、顔が赤くなってしまう。


 ああなるほど、お酒というのは、こういうものも誤魔化せるのだなと、変に感心した。


 彼は相変わらず下級将校の出で立ちだが、凛々しく、男前に見える。

 普通の軍人ではない彼は、一体今までどのように生きて来たのだろうか、大変興味があった。


「古鷹の一族でしたね」

「はい。実家は西真夜で、青葉家と衣笠家はアチラの防衛を担っています。僕は、はは、その」


「どうされましたの? 何故本土へ?」

「いえ。金稼ぎに軍人になったモノですから。あまり誇らしいものではありません」


「でも、青葉の当主なのでしょう? 軍人以外の、選択肢が?」

「多少、色々ありまして」


「そうですの……でも、修練などは? とてもお強いのですもの」

「爺……古鷹佐京守在綱に、散々と」


 古鷹佐京守。帝都の宮頭みやがしらで、宮殿守護者だ。大名や貴族のあらゆる武術指南を請け負っている。また近衛大将でもある。軍事において、彼に頭が上がるニンゲンはいない。


「まあ。では、剣術が達者なのですね」


「魔法に頼りガチで、良く叱られます。武魔一体であるのに、何が違うのか……――あ、いや。失礼。こんな汗臭い話は、面白くありませんね」


「いいえ。とっても面白い。もっと貴方の事が知りたいの。沢山話して。貴方の聲を聞いていたいから」


 普段あまり喋らない彼が、自分の為に様々と語ってくれる。


 陛下直々に下される命を受けて、単身敵地に忍び込んだ話。

 変装して敵陣地の破壊工作を行った話。

 遠征先の現地民との友情の話。

 神との一騎打ちの話。


 何もかも、貴族の娘では知り得ない、実体験を伴った迫真の語りだ。面白くない訳が無い。

 身振り手振りを合わせて世間知らずの娘に説明する姿は少しだけ滑稽で、それが可愛らしい。


 ……彼は、ちゃんとヒトだった。

 笑いもするし、悲しみもする。

 ただひたすらに、任務に忠実な男性なのだ。


「……」

「お酒、飲みすぎでは」


「いいえ。いいえ。聞き惚れていただけです。わたくしなんて、身分だけで大佐だなんていう、大層な階級を頂いている身ですから。そう、戦場では様々な事があるのですね」


「ここだけのお話ですが、貴女のお仕事は丁寧だと、身近なものも話していました。内が安定せねば外での活躍など望めない。細やかな仕事あっての、我々実行者ですから」


「夫婦のようですね。妻が家を支えて、夫が何不自由なく仕事に打ち込める」

「そうかもしれません。兼仲家は、多少異なるでしょうが」


「わたくしだって、夫がいるならば、そうします。今は誰も任せられるヒトがいませんから」

「若いのに、苦労されていますね」


「……そちらに、少し寄っても構いませんか。やっぱりお酒を飲み過ぎた所為か、身体が重くて」

「……――それは」


 もうすっかり、自分というニンゲンが出来上がってしまっている事に気が付く。お酒の所為ではない。彼の話を聞いているうちに、時間が経つにつれて、この幸せな時間がもう長くはないのだと感じると、あまりにも辛かった。


 陛下の仰る事は、間違いないのかもしれない。


 どれだけ家の先頭に立って、女だてらの仕事をしても、この男性にはきっと逆立ちしても勝てはしない。一人で生きる気概は無く、許されるならば、その身を預けてしまいたいという、強い欲求が膨れ上がる。


 お前は女なのだと。女皇陛下は疲れた顔で仰った。


「それは、いけません、閣下」


 しかし、ここで大きな壁が、突如として現れる。

 盛り上がっているのはお前だけだという、現実を突きつけられているようだ。


「わたくしでは、ダメでしょうか」

「身分が異なります。僕が貴女に触れられるのは、その御手が精々です」


「身分など、幾らでも弄りようがありますもの。陛下に掛け合っても構いません」

「天下の兼仲家が、そのような事で陛下に陳情など、家名が傷つきます」


「親類でしたら、幾らでも説得出来ます。ねえ、貴方様」


 辛そうに否定する彼は、どうしてなのだろうかと、考える。


 例えば彼が話すように、金儲けの為に軍人になったとして、貴族の娘がウチに来いと声をかけたら、これ幸いと飛びつかないだろうか。


 ではそのような考えは本来なく、もっと崇高な使命を帯びているのだろうか。


 考えたくない事ではあるが……自分はそんなにも、醜女しこめであっただろうか。


「言ってください。足りないものがあるならば、わたくしは貴方の為に、何でも出来る」

「……僕は」


「ええ、ええ」

「……――混ざり者です。ハーフエルフ。半分は、人間族です」


「あ、あ、……あ、え?」

「見た目では、見分けがつきませんからね。古鷹の血が濃い所為でしょうか」


「――あ、あの家が? み、認めたのですか。エルフ純血で繋いでいる筈では?」

「ええ。ですから、父も母も、勘当されています。父は死に、母は、行方知れずです」


 まさか。

 まるで冗談だ。


 あれだけの魔法を使い、あれだけ氷のような決断力でヒトを殺せるニンゲンが、ハーフであるなど、信じられるものではない。


 人間族や獣人族に比べれば、精神的な値が大変に高く、また高等な魔法を操れる、純血のエルフだからこそ――あのような、非常識な殺しが出来たのでは、無いのか。


 血まみれの汚物が転がる中、血の一滴も浴びず佇む彼は、あまりにも美しかった。

 父の死も、母の死も、何もかも消し飛んでしまうくらいに、ミオーネには、美しく見えたのだ。


 裏切りだ。

 こんなもの――裏切りではないか。


 血統が、何よりも重んじられる事を――彼が知らない訳がない。


「そ、そんな。あ、あまり、笑えません。御冗談でしょう」

「いいえ」


「――ッッ!! 何故黙っていたのですか!!」

「説明する義務が、ありません」


「義務……?」

「ええ。まさか、そこまで本気とも、思いませんでしたから」


「ぶ、侮辱するのですか。わたくしを」

「勘違いを、僕の所為と言いますか」


「それは……」


「閣下。此度の事は一夜の、一睡の夢です。今日で僕の事はお忘れになり、どうかその身は――女皇陛下へのご奉仕の為にお使いください。天禊国禊八百柱大御神の為に」


 頭が真っ白になる。何も考えられない。

 彼がこちらを見つめる瞳に、色が無い。


 考える頭は無くとも、その視線一つで、自分なるものが、彼にとって路傍の石ころ程度であった事が、伺えてしまった。


 彼は何も悪くない。そんな事、言われずとも知っている。

 違うのだ。

 そうではないのだ。


『混ざり者であるからなんなのだ』と言い切れるだけの気概と決意が無い自分が、死ぬ程悔しいのである。


「閣下、閣下ッ!!」


 気が付いた時には、料亭を飛び出していた。自分が何をしているのかも分からず、自分の身分もわきまえず、ただ走った。鼻緒が切れて、下駄を蹴飛ばし捨てて、足袋のまま冬の路地を行く。


 川に辿り着き、橋の中腹まで来て、欄干にもたれ掛かる。


 どこかで――彼が追って来てくれるのではないかと、期待した自分が居た。


 愚かだ。なんとバカだろうか。例えそうだったとしても、それは、兼仲が貴族であるからだ。

 女としてなど、彼はきっと見ていない。


「……雪」


 南方で暮らしていた為、雪を見るのは久々だった。道理で、足が冷たい訳だ。


 ただひたすらに、呆けながら川の流れに目をやっていると


 ――やがて何者かが近づいて来るのが分かる。


「彼でしたら、当然貴女を追いかけておりましたのよ。ただし、わたくしの幻術で、ここに辿り着く事など、ありませんけれども」


 聞き覚えのある声に、背筋が伸びる。振り返るとそこには、自分と同じ年程度の女性が立っていた。容姿に見覚えは無い。だが、その声は間違う筈も無く、彼女だろう。


「陛下」


 地面に跪き、頭を垂れる。雪が降っていようと、泥に塗れようと、これは必然だ。


「面を上げてくだしまし。わたくしは所詮、分身わけみですもの。さあ、お手を」


 汚れた手を着物で拭い去り、差し出された御手に縋る。

 いつの間にか、自分は泣いていたのだ。立ち上がる気力が無い。


「彼にフられましたの? お可哀想に」


「……は、初めてだったのです。心の底から、熱が込み上げるような、気持ちで。彼の事を考えるだけで、もう、どうにかなってしまいそうで……陛下のお手を煩わせてまで、彼に近づいたというのに、この有様では……もう、どこにも顔向け出来ません」


「まあまあ。恋など幾つもするものです。この程度でへこたれていて、どうして扶桑の女が務まりましょうか。貴女は兼仲の娘。遠く遠く分かたれた、遠い遠いわたくしの血縁でしてよ?」


「はい……その血に恥じぬようにと、生きて参りました。貴族として、扶桑の女として、どこに出ても恥ずかしくないようにと、研鑽して参りました……しかし、陛下、陛下。恋とは、これほどまでに辛いのでしょうか。先達は、こんな辛い想いを、何度も繰り返して来たのでしょうか」


「ずっと幸せに恋を出来るヒトも、ずっと不幸な恋しか出来ないヒトも、おります。貴女の場合は、好いた相手を間違えたとしか、言いようがありませんけれど」


「彼について、陛下はお詳しいのでしょうか。近衛権少尉とは、陛下とそこまで、懇意に出来る立場でしたでしょうか。陛下は命を下し、彼が実行する。ただそれだけでは、無いのですか」


「ええ。わたくしは彼が産まれたその日からずっと、彼を見守っておりますの。彼は、特別製。ハーフと言えども、その力は原初の森林族にも届きます。本気なれば、古鷹佐京も殺し得るでしょう。怪物の中の、怪物ですもの」


「……好いているのです。わたくしは、彼が欲しい。彼が、他の誰かに奪われてしまうのではないかと思うだけで、血が煮えくりかえるのです……どんな怪物だって構わない……例え狂人だったとしても、わたくしは彼のあらゆる責め苦に耐えましょう」


 顔を上げる。そこには、慈悲深い笑顔を浮かべた女性が一人。一体、何体目かも分からない、陛下の分身わけみ。彼女はミオーネを立たせ、抱きしめる。


「良くぞ言いました、ミオーネ。そんな熱い想いを抱える貴女には、ここで一つ、助言致しましょう。たぶん、大変に驚かれるでしょうけれど、さあ、良くお聞きになって」


「――はい」


 彼女はそういって、口をミオーネの耳に近づけ、囁く。

 生暖かい吐息と共に――信じられない事実が飛び込んできた。


「純血を護れだなんて……一体、誰が決めた事なのでしょう。わたくしは一度たりとも、そのような事を、口にした覚えが有りませんの。わたくしが産まれた頃から、そのような事は、誰にも、一人にも」


「……――な、あ、え?」


「そもそも、貴女も元を辿ればわたくし分身わけみとの混ざり者ですのよ? エルフというのは、エルフとして作られたからこそのもの。貴女は数万分の一程度でも……わたくしの血が入った女。分かりませんわ。一体誰が……エルフは純血であれなどと、口にしたのか」


 積み上げた常識、家の歴史、矜持、人格……そういった、手に取れないものが凝縮して出来たものが、兼仲ミオーネというニンゲンである筈だった。陛下の告白は、それら一切合財を、何もかもを吹き飛ばすには十分すぎる真実として迫り来る。


 この国のカタチ。この国そのもの。龍であり神であり皇帝であり女の権化たる彼女が、そう言い放ってしまったのだ。


「――か、構わないのでしょうか。ずっとずっと、森林族の末裔として、誇りを抱いて来たわたくし達が、他と混ざっても、構わないのでしょうか」


「さあ、どうでしょう。特権意識というのは、長い年月を経て育まれた、自身を高等だと判ずるニンゲン達の、防衛線のようなもの。わたくしの指示など一つも有りませんけれど、さて、他が許すかどうかは、与り知らぬ所でもあります」


「……――」


「彼の父も、大いに悩んだ事でしょう。けれど最終的には――愛を取った。ご存じかしら、彼の母は、そもそも……ああ、これは、言い過ぎでした。ええ、人間族です。とてもとても、特殊ですけれど」


「……陛下」

「はい、如何なさいましたかしら」


「有難う存じます……このお礼は、また、後程」


 陛下に頭を深々と下げ、ミオーネはまた足袋のまま走り出す。


「くふふ。ええ。ええ。期待しておりますわ、兼仲公。恋せよ愛せよは、大樹教の謳い文句ですけれど、扶桑とて、そう変わりは有りませんもの。そう、交わる事。それが貴女を支配する病巣。生まれて間もない稚児だというのに、まったく、一体どうして、誰の――……」



 ……



 切断。


 ……再接続。




 ……、見つかったか。いや、また繋がった。警戒用の防壁に触れてしまったようだ。こちらの情報は抜かれていない。もう少し慎重にやらねばならない。


 今自分がアクセスしているのは、扶桑の最重要機密情報集積魔晶の中でも、更に十全皇に近い位置にある、大変危険なものだ。


 【虚空蔵の匣(アーカーシャガルバ)


 十全皇が見て、聞いて、考えて、行動したものを、すべて情報として保管し、補完してある、過去の再現機である。それは十全皇の思考や行動のみならず、関わった全ての者の心の中さえ再現してある。


 どうして、どうやってそんな事が可能なのか、それについて考えるのは無駄だ。問題はこれが秘されており、あの十全皇がわざわざ保存すると決めたからこそ、存在しているのだから。これが真実と言っても、おそらくは間違いではないのだ。


 遠隔魔法の端末に、定型術式プログラムがびっしり書かれた札を張り、集積魔晶の防壁を掻い潜る。本当に見つかれば、集積魔晶の攻性魔力によって、例え遠距離に居ようともこの身は亡びるだろう。


 今はまだ駄目だ。もっと見なければ。もっと調べなければ。


 顎を擦り、腕を組む。


 青葉惟鷹の詳細について探っていたのだが、その中でも女性遍歴の部分にぶち当たったようだ。彼の詳細情報は膨大に存在しており、青葉惟鷹の記録自体に辿り着くのは容易なのだが、断片化されている上、数が数だけに、限定したものを見つけるのは難しい。


 まして防壁を掻い潜りながらであるから、その不自由度には身を捩る思いだ。


 しかし、兼仲。公家の中でも高位の家で、海軍公とまで呼ばれた一家だが、ナナノカ島事件で没落したとは聞いていた。その詳細がこのようなものだったとは。


 十全皇は、何がしたかったのだろうか。兼仲ミオーネを操るつもりでいたのか。それにしては、積極性がないものだった。むしろ、兼仲ミオーネ自身が一番積極的であり、十全皇はそれを窘めていたように思える。


 兼仲ミオーネが積極的に青葉惟鷹へ接触を図るからこそ、十全皇は何かしらに利用した……そのように見える。


(こうなって来ると、十全皇自身がどう考えていたのか、を見つけたいが……依頼は青葉惟鷹の情報だしな……そちらを優先するか……)


 掘れば掘るだけ、興味深いものが見つかる。

 そして潜れば潜るだけ、自身の命は危険に晒されて行く。


 分かっている。恐らくこれらすべてを知った先にあるのは、死だ。


 大英雄、青葉惟鷹の過去。

 次第に依頼よりも、好奇心が膨れ上がって来る。


(……――むっ。また兼仲……時系列的に、そう離れていないな。青葉惟鷹の……なるべくなら、幼少期……あとは、第二次南方戦争、アスト・ダール戦辺りを覗きたいのだが……)


 検索、検索、回避回避回避、検索。ダメだ。

 しかたなく、この、明らかに縺れそうな女の行く先を見守る事としよう。この情報からまた、別の再現に辿り着くやもしれない。


 他の魔晶と違い、管理が情緒的すぎて、数字を打ち込んだからその通りになる、とは限らないのが、この再現機だ。


 顎を擦り、腕を組む。


 自分は使い捨ての駒。恐らく死ぬ。ただ、もう受け取るものをすべて受け取り、楽しむ事を全て楽しんだ後であるから、後悔もない。


(ただまあ、もう一回ぐらい抱きたかったな。カルミエとか言ったか)


 依頼主様はバケモノだ。無尽蔵に自分の模造品を作るような女である。その模造品を三体ほど貰い受けて、それはもう楽しかった。


(どれどれ……仕方ない。仕事だ、仕事)


 覗き見た記録をカルミエから受け取った謎の端末に読み込ませてから、次に移る。

 自分の死出の旅路を、自分で決められるのは、案外幸福な事なのかもしれない。




MRI撮ったら椎間板が三つもはみ出していて、長時間座っていられないので、投稿にちょっと時間かかります。

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― 新着の感想 ―
[一言] 更新お待ちしておりました。 が、お身体が大変なようで... 健康第一で無理のないようにお気をつけ下さい。
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