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龍女皇陛下のお婿様  作者: 俄雨
聖モリアッド修道学院編
154/318

応報2



 ドーエルが目を覚ましたのは、霧の中であった。


 どうにも、今まで自分が何をしていたのか、思い出す事が出来ない。最後の記憶は、法廷のただ中、ヨージという男に、手を切り飛ばされた所までだった。


「……なんだ?」


 ドーエルは、特注の鎧を纏っている。その手には愛用するブロードソードが握られていた。周囲は見渡す限り霧で、地面は土だ。ここがどこなのか、皆目見当がつかない。


「殺されちゃ、いねえのか……」


 自分のした事ぐらいは理解している。アレで捕まったのならば、その場で叩き斬られて死んでいてもおかしくはないだろう。であるにも関わらず、自分は武装して地面に立っている。では夢であろうか、と自身の眉間を小突いてみるが、確かに痛い。


「手が……くっついてんな……」


 両手がある。あの時弾き飛ばされた手は、つなぎ目も無い程綺麗に繋がっていた。

 ……嫌な予感がする。


 どんな名医に診せようと、傷口ぐらい残るであろうに。そうでないとするならば……あの神の治癒能力しか考えられなかった。


「な、なんだ……何、させられてるんだ、俺ぁ……」


 身体は、動く。万全と言って間違いない。今から走ってどこかへ逃れる事が出来るだろうか。

 歩き出す。霧の先に何があるか分からない為、慎重になった。


 暫く歩くと、霧がほんの少し薄らぐ。その先に……人影が見えた。


「誰だ!」


 問う。影はゆらりと動き、そして姿を現した。


「こんにちは」

「……ヨージ・衣笠」


 霧の中から現われたのは、自分の腕を切り落とした男だ。いったいどうしてあの時自分がやられたのかすら、理解出来なかった。無警戒に一撃を受けたのであるから、不意打ちである事に間違いはないが……神人であるドーエルは、殊更頑丈に出来ている。ニンゲン如きの刃で傷つくなど、まずない事なのだ。


「機会を頂きました」

「機会、だあ?」


「はい。どうやらドーエル氏は、相当腕に自信があるご様子。その力を発揮出来ないまま、憎らしい男に斬られて終わりなど、お辛いでしょう? なので、機会。貴方の機会です。貴方は万全の体調、万全の力で、ヨージ・衣笠と対峙できる機会を得たのです」


「手前ぇ、随分余裕じゃねえか……ふざけた事抜かしやがってよぉ……」

「僕はこの通り、エルフ山服に帯刀のみです。これは良い訓練になるでしょう」

「ああ?」

「訓練。ドーエル氏。訓練です。魔法は使わないであげますから、どうぞ、どうぞ」


 ヨージ・衣笠は構えもしない。ただ立ったままだ。そこに覇気は無く、敵意も殺意もない。

 まるで、霧と一体化しているが如く、存在感が薄い。


「へ、はは。調子くれんなよ、不能男。手前のアソコ切り落として、本当に用も足せなくしてやろうじゃねえか、ええ?」


「言葉遣いが」

「あン?」

「汚い」


 何か……何かが、動いた、ような、気がする。


 そうだ、ヨージは動いた。ただ、どう動いたのか、分からない。空気の流れ……霧の動きだけを読むならば……恐らく……抜刀したのだろう。


「い、いで……いだっ、なんだ、おい……」


 自分の左手を見る。中指の第一関節から先が、無くなっていた。


「え、え、え?」

「判断が遅いですね。ほら、戦わないと。強いのでしょう。頑張って」

「チッ、く、クソが……!!」


 構える。とにかく、構えるしかない。


「"我に刻まれしは久遠の聖刻""賜りし者に大いなる力を"『剣神歌章ブレイブナイツ』」


 三項詠唱。神人融和。元はイナンナーの技術であったものを、大帝国が改良した魔導技術だ。


「神人融和。自身に拝む神の印を刻み付ける事で、一時的に神と同一化し、魔力許容量を大幅に引き上げ、戦闘力を高める技術、でしたか。ルーンの応用かな。神を降ろす巫女よりも融合しやすく、とても危険だと聞きました。また、刻印時に死ぬような思いをするそうですね。それに耐えるなんて、偉い偉い」


「死んだぞ手前ぇ……あん時は不意打ちだったがよぉ……この状態の俺を止められると、本気で思ってんのか、あ? 疑似竜を叩き斬っただのなんだのと、ホラ話ばっかり聞かされて、こちとら頭にキてんだよ」


「言葉遣いが」

「やらせるかよッ」

「汚い」

「い、ギッ」


 見えない。視えない。みえない。ヨージの放つ居合の抜刀が、太刀筋が、納刀が、まるで見えない。本当に、棒立ちしているようにしか見えない。みえないのに……ブロードソードを握りしめた右手の人差し指、その第一関節から先が、また、無くなってしまっていた。


「あ、な? なんだ、おい。へ、指斬るのが専門か、手前」

「おっ。強がりましたね。我慢出来ましたか? 凄いですねえ」

「調子くれんなよおらぁぁッッ!!」


 棒立ちのヨージに対して、ドーエルが斬りかかる。


 ドーエルの一撃というのは、当然尋常のものではない。イナンナー軍の操る戦術傀儡ギガントを一撃で両断し、高位魔法使いの障壁を粉砕し、敵城塞の壁に穴を開ける、それだけの威力を秘めているものだ。


 出るところに出れば、ドーエルは無双も甚だしい戦果を挙げる事だろう。戦場の華として、望んだ栄光が手に入っただろう。


 だが、問題は。

 相手が戦場の華を無惨に散らす事に特化した、筆舌に尽くし難い怪物であるという事だ。


 ドォン、という鈍い音は、地面を叩き割った音だ。土が吹き飛び岩が裂け、硬い地面はまるで地割れでも起こったかのような有様である。だが、目的物が居ない。


「おっそい。遅いです。凄い遅い。それで何を斬るのですか? 地面を這うミミズですか?」

「うるせぇ!!」


 剣を地面から引っこ抜き、横薙ぎに振るう。


 だが、目的が見当たらない……いや……ソイツは、ドーエルが振るった剣の上に、立っていた。


 そう気が付いた時には遅い。騎士が泣きながら貯め込んで漸く買える一級品の魔力加工ブロードソードが、ぶつ切りにされ、地面にボトボトと転がったからだ。


「あ、あ……あ、な、なん……」

「なんでしたっけ。ヨージ・衣笠とかいうペテン師は俺が食い止めまさぁ、でしたっけ」


 ここで、初めて、ドーエルは一歩下がった。

 むしろ、よく今まで下がらなかったとすら言えるだろう。


 だが、今となっては、そのプライドも、自信も、手も、物理的にボロボロだ。


「心底」

「な、なんだ……」


「心底、頭にきているのです。僕が幾ら愚弄されたところで、別に良いのですけどね……貴方、僕の教団に手を出した挙句、我が神を……あろうことか……犯そうとしました……よね?」


「は、はは。なんだ、不能。気にしてたのか? まったく、邪魔さえなきゃよぉ……おう。もういい。殺すんだろ? やれよやれよ」


「そんなそんな。殺すだなんて……」

「は?」


「だから、機会であるし、訓練だと言っているでしょう。これは全て僕の裁量で行われます。訓練者を殺してしまっては三流じゃありませんか――簡単に殺す訳ないでしょう」


 この声を、そうだ、法廷で聞いた。

 頭の中に、地獄からの呼び声が響いた、あの時だ。それと同時に、自分の手は地面に落ちた。


 今度は、ドーエルでも体感出来る程度の居合が放たれる。


 二法秒目で、髪の毛が全て剃り上げられた。

 三法秒目で、鎧がバラバラに分解され、下着一枚になってしまう。

 五法秒目で、右脛の腱を斬られた。

 七法秒目で、片目を潰された。

 十法秒目で、股間に痛烈な痛みが走った。


「ぎょあ!! ああぁぁぁッッ!! ぎぃぃぃぃ、ぃ、いでぇぇぇぇぇぇッッ――!!」

「騒がないでくださいよ、五月蠅いな。じゃ、今から山をランニングです。頑張れ頑張れ」


「な、なびっ、なびいっでんだ手前ぇぇッッ」

「駄目ですね。言葉遣いが、ダメですね」


 そうして、知らぬ間に、口の中に鉄の味が広がり、強烈な熱を持つ。

 舌が、切り落とされていた。


「おげぇ! おぶぇッ!! ひゃひ、ひゃひやいやッ」

「元気だなあ。さ、元気があるならランニングです」


「むひひひやってんひゃひょぉぉッッ!!」

「ランニング」


「ひゃひ……――」

「ランニング」


「……」


「あ、これ飲みます? 我が神の、有難いお水なのですけれど。そうですよね、出血多量で死なれちゃあ、苦しくないですものね」


「――……ひっ、ひっ……ひっ……ひっ……」


 ……もう、どうする事も出来ない。口の中に、胃の中まで苦い液体を流し込まれ、斬られた脚を引きずりながら、肌を刺す寒さの中、片目で、股間を庇いながら……走る。いいや、引きずる。


 何が何だか分からない。ひたすらに辛い。殺して欲しい。

 ヨージ・衣笠は……薄ら笑いを浮かべて、後ろから付いて来る。


「ほら、山の入口です。そうですね、山向こうまで走って、戻って、往復してください」

「ひっ……はひ……こひょひぃて……」

「あー、何言ってるのか分かりません。舌があればねえ。さ、ほら、走って?」


 足を、足を進める。死ぬことも許されない。もはや、自分に刻まれた神の刻印など、まるで用をなしていない。ドーエルは、虫だった。手足をもがれ、それでも逃げる、虫だ。


「一往復で許してあげますよ。戻ったら次は筋肉トレーニング、次は実戦訓練です」

「はひ……はひっ……はひっ……」


 進む。進む。進む。終わりのみえない、霧の中の山道を、ただ、進む。



 ……。

 ……。

 ……。



「こんなカンジにしてみましたー」

「……え、エグくないですか?」


 ……騎士階級犯罪者収容所……その一番奥で、ユーヴィルがニッコリと笑いながら、空間に映し出された映像を、ヨージに見せつけていた。檻の中には、苦悶の表情を浮かべたドーエルが横たわっている。


 どうやら、ユーヴィル手ずから『処理』と相成ったらしい。


「こんなゴミクズクソウンコ虫、簡単に殺す訳ないでしょー?」

「竜精公言葉が汚いです」


「ユーヴィルの娘に手ぇ出してどうして許されるでしょう。なので、これからずぅーっとここで、悪夢を見て貰いまーす。ヨージくん鬼畜ねえ?」


「ユーヴィル竜精公の思う僕ってこんなカンジなんですか……? 怖い……」

「このぐらいしないと! 貴方だって頭にきているでしょ?」

「僕だったら陰茎切り落として終わりですね。騎士の矜持に準ずるというのならば、殺しますが」

「わあ、怖い。でも貴方の人となりを再現したのよ?」


 悪びれなく言う。竜精のする事に、いちいち突っ込んでいては身が持たないだろう。

 そうですか、で切り上げる。


「ここ臭いし出ましょうか」

「え、ええ」


 ユーヴィルに手を引っ張られながら、収容所を後にする。出入口では、ユーヴィルの後に出たヨージにも、騎士達が最敬礼する。


 ヨージが着ている服は、エルフ山服……ではなく、一等騎士の制服だ。神官が着るような丈の長い羽織に竜の刺繍。白銀色の生地は貴重な昆虫アラクネ種(人類種の方ではない)の糸から紡ぎ出したものである。


 胸に輝くものは『トネリコ葉金剣章』だ。他でもない、ユーヴィルが勝手に申請して、皇帝陛下が『おお、そのぐらい幾らでもくれてやるぞ、はははっ』と差し出したものである。


 なぜか、ここ一週間でヨージの地位が帝国名誉一等騎士になっていた。

 祖国を捨てた身であるが、扶桑の政治的にすごくマズイと思う。

 十全皇が見たら……たぶん、爆笑するだろう。


「イイ男なんだから、身なりはもっとカッチリしましょう。自分で着せておいてなんだけれど、めちゃくちゃ似合いすぎて正直惚れそうなの」


「勘弁してください」


「しませんー。ああ、流石ユーヴィルの娘。とんでもないもの連れてきたわー?」

「なんだかなあ……」


 総合統括庁長官殿が、昼間っから男に腕を絡めて歩いているのは、どうなのか。まずいと思う。まずいと思うものの、振り払っても良い事が無さ過ぎる。なんて弱い男なのかと泣けてきた。


「さて、これからどうしましょうか。ユーヴィルは向こう一週間の仕事全部片づけちゃったので、具体的に言えば暇よ」


「いや、座っているのが仕事では?」


「部下が信用出来るから良いの。あ、食事とかどうかしら」


「いえ、この一週間、報告書やら、取り調べやら、貴女からの拘束やらで、ホテルに戻れていませんから、そろそろお暇したいカンジなのですけど」


「じゃあユーヴィルも行く」


 そういって、ユーヴィルが魔力で作った肉を纏い、姿を偽装する。ユーヴィルの従妹、ぐらいの顔の類似度で、身長も少し低くなる。が、胸だけは絶対に弄らないらしく、どんな姿でもすっごいデカい。ほんと、すっごい。なんだろう、恐らくヨージの人生で一番デカい。


 ユーヴィルは随分と楽しげだ。確かに、こんな竜精は居ないだろう。竜精、という括りで考えるならば、彼女の明るい笑顔は間違いなく、逸脱していると言える。


 ……フィアレスに無理やりポータルで飛ばされた後、ヨージは全力でユーヴィルの占有地に舞い戻った。そこで待っていたのは、ノブヒデ・犬神と傷ついた女性であった。


 治癒神友の会の拉致が発覚した後、自分達を監視していた彼等も動いていたらしい。彼等の覗きによって首都で巡らされていた策謀が露わになる。宗教裁判に掛けられた後では何もかも遅い、だが現状手出しが難しい。


 権力に抗うには暴力か更に強い権力しかない。

 ヨージならば裁判所にいる全員を斬り殺せるかもしれないが、皇帝の前で暴れてお咎め無し、はあり得ない。


 判決が出された後奪い返しに行くとなれば、皇帝陛下列席で出された決定を覆す事になる。宗教裁判の判決というのは、ひたすらに重い。その場合、エオの身分を明かして、ユーヴィルの力を借りたとしても、釈放に時間がかかる上に前科はついたままになる。


 何もしていないのに前科者など認めるわけにはいかない。

 では今というタイミングで、宗教的権威の一番上に話をつけた上で、その場に乗り込むの他ないだろう、としてヨージは忌日のユーヴィルに突撃した。


 自分の命を案じるならば、それは選択肢として有り得ない。


 だが、掛かっているものが大きすぎた。年頃の美しい娘達と見目麗しい神二柱。不当な裁判の後、いや、囚われている間とて、どんな扱いをされているか、分かったものではないのだ。


 正直、気が気では無かったと言えよう。それに、一応の勝算はあったのだ。これに賭けずして他に無かったと言える。

 

「魔法ぶっ放したのに、庁舎は頑丈ですね。壊れていない」

「ユーヴィルが忌日で暴れる事前提に造ってあるからねー。あ、そういえばあの時」


「はい?」


「ユーヴィルが魔法撃つ方向、調整したでしょ……? どこに向けても壁に穴は開かないとはいえ、街に被害が出るような方向には、撃たせなかったでしょ?」


「さあ……解らないです、必死でしたし」

「こわーい。この男こわーい!」


 当然、忌日の聖域に土足で踏み込まれ、ユーヴィルは怒り狂う。だが忌日のユーヴィルは、狙いが甘かった。想定していた事である。


 普通、粛正魔法など避けられるものではない。だが、頭が回らないのか、指で簡単に指向を示す為、ヨージはそれを手がかりに、神が三百柱ぐらい死ぬような魔法を、三回程回避した。


 正気ではない竜精というのはまさしく暴力の権化だが、それ故に思慮や計算が浅く、何より『殺すと決めて撃つよりも』威力が弱くなる。


 過去、ヴァーベリオン姉妹の一柱が暴走。これの放つ滅茶苦茶な魔法を、避けて避けて逃げた経験がある。あの時も、良く生きていたものだ、と自身の足の早さに感心する。


「でも、捨て身って」

「い、いやはや……我ながら……」


 ヨージを殺害するには至らなかったが、ニンゲンに向けて魔法をぶっ放したのは爽快だったのだろう、それに、忌日が抜けるまでもう少しというタイミングであった事などが功を奏したと言える。一応話を聞ける程度にまで落ち着かせる事に成功した訳だ。


 ただこれだけではどうしようもなかっただろう。やはり一番の貢献は、リーアが既にユーヴィルに対して、マーリクが犯人であるという事を伝えていた事実……そして『フレイ』を名乗る原始自然神オリジンの助けもあった。


(ユーヴィルの部下と言っていたが……フレイ、フレイか。大樹創世神話に名の有る神だ)


『ヨージ・衣笠くん。諸々の手配はボクがやろう。君はあのヤンチャな竜の相手をしてくれるかい。ボクは女性の扱いは得意なんだがね、生憎、ハハ、喧嘩は弱いんだ』


 フレイが円滑に話を進め、かつユーヴィルがまだ冷静でいられる間……首都を廃墟にする前に直ぐ動こう、となる。


 結果、ヨージと、ユーヴィルと、懲罰神と、アインウェイク騎士団という、小国なら三日で灰になりそうなメンツが法廷に突撃する事と相成ったのである。


 宗教裁判所区画は予想通りマーリクシンパの騎士団が占拠していたが、戦力が違い過ぎた。正義は我等に有り、といえども、少し可哀想な程蹂躙してしまった。


「聞くも涙、語るも涙の激動の一日だったねー」

「何にせよ……皆が無事で良かった」


 エオは何事も無かったような顔でいたし、神様の貞操も無事だった。

 ナナリは死んだような顔つきだったが、今は復調しているし、グリジアヌは元から元気だ。


 エオの呪いは解け、ヨージも晴れて女学校を卒業である。目出度い事だ。


(ある一点を覗けばね……)


 ある一点。バイドリアーナイ領で、死んだはずの男が生きていた、という事実だ。

 ユーヴィルにはまだ話してはいない。


「ユーヴィル竜精公」

「ユーヴィルって呼んで?」

「駄目です。ひとつ、お話が」

「まあ、四つ五つぐらいあるよね、お話」

「……」


 火竜党ヘッグスが絡んでいる。それについては、フィアレスにも話している。だが、これの詳細を語ってしまった場合……自分が何者であるかも、知られてしまう事になるだろう。


「ところで、どんな下着が好き?」

「は?」

「え? ベッドの上で話す事でなくて……?」


 心配する事は色々あるのだが、毎度の事ながら、どうしてこうなのか。




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