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孤児院の勇者  作者: ピッピ
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4話 冒険者ギルドにて



 テンプレならば絡まれるので俺はフル装備でギルドに向かうことにする。

 頭を殴られてひどい目にあったので軍用ヘルメット、刃物持ちが多そうなので防刃の上着にカモフラのズボンそして足元は軍用のブーツ。サイドウエポンにコルトガバメントを右の腰に、予備の弾倉は2つ腰の後ろに着けている。メインウエポンは64式小銃、AK47は弾倉の関係で伏せ撃ちが出来ないのでやめておいた。異世界は危険なので大口径装備で勝負することにした。

 所持金は一気に減って後50万ゴールド。64式と予備弾倉と弾の値段が痛かった。


 3人でギルドの中に入る。二人は既に仮冒険者章を持っているの俺一人で一番すいてる窓口に並んで登録する。目立つ格好なので周りからジロジロ見られてるが気にしない。人から見られるのは教員時代になれた。

 

 「冒険者登録がしたい。」受付の若い男に言う。


 「ではこの水晶に手を乗せて下さい。」


 言われたとおりに手を乗せると木製のタグが出てきた。


 「冒険者登録は終わりです。再登録は10000ゴールドになるのでタグは無くさない様にしてください。」


 えらくあっけなく冒険者登録が終了した。書類関係は一切なかった。種族が違うので一々書類を書かせないのも何となくうなずけた。タグの内容は昨日見たステータスが記載されているだけなのでどうでもよい。


 「この冒険者のランクを上げるのはどうすれば良い?」俺は受付に聞いた。


 「冒険者のランクを上げるにはギルドに貢献したポイント制度とダンジョン攻略ポイントの2つがあります。ギルドの依頼を沢山こなすとポイントが加算されランクが上がります。ダンジョン攻略ポイントはこの街のダンジョンなら10階層を突破するとランクアップです。5人以下ならパーティーでもソロでも構いません。」


 「わかったありがとう。」礼を言って受付を後にする。


 案の定テンプレの展開が待っていた。


出口に向かうと出口の前に体格の良い冒険者が道をふさぐように立っていた。にやにや笑って俺に言う。


 「変わった格好してんじゃねーか。チョットそれ貸してみな。」


 周りの冒険者達もニヤニヤして見てる。


 俺は構わずそのまま進み、男の腹に前蹴りをぶち込んだ。コンバットブーツの先端をみぞおちに食らって頭を下げた所に膝蹴りをかます。馬鹿は仰向けに倒れたので喉を足で踏んで制圧する。このまま逆らえば喉を潰して終了だ。こんな場合は横か何かに逃げながら倒れるのが正しいやりかたなのにそのまま倒れるとは雑魚すぎる男だった。


 「おい。何か言ったか?」

 真っ赤な顔でもがいている男に俺は静かにたずねる。返答次第では喉を潰すのでチョット足に体重をのせてみる。


 「・・・・・・・!」真っ赤な顔で何か言いたそうだが喉を踏まれているので男は喋れない。


 このまま返事をしないのに難癖をつけて喉を潰そうかと思ってニヤニヤしていたら、みるみる男の顔が青くなっていった。初心者かと思ったら化け物なのに気がついた様だ。


 「なにやってるんですか!冒険者同士の争いは禁止されてます。」

 

 さっきの受付の男がとんできた。


 「何もしてないぞ、こいつは気分が悪くて倒れたみたいだから話かけてただけだ。」

 しょうがないので、足をのけて冒険者を親切に起こしてやる。


 「そうだろう?」


 助けた男の目を見ながら気軽な感じで話しかける。ただし、目には感情が無い。逆らえばこんどは45口径をぶち込むつもりだ。


 「そ、そうだ!俺たちは喧嘩してねえ!俺が転んだだけだ。」死にたくない大男は必死な顔で叫んだ。



 「な!何も問題ないだろう?」


 受付の男に愛想よく言った。


 「何をふざけた事をいってるんですか!私はチャンと見てたんですよ。」


 「それは君の勘違いだ、こいつは自分で倒れたといってるぞ。」

 

 「もう良いです!冒険者同士で争わないで下さい!殺したりしたら冒険者の資格を取り上げますよ!」


 「ちょっとまて、盗賊になった冒険者に襲われても殺しちゃいけないのか?」


 「そういう場合は仕方ないですが・・・大した理由もなく殺すのは禁止事項です。」


 「分かった。それじゃあな。」

 俺はにこやかに周りに愛想を振りまいてギルドから出る。


 「おっちゃん大丈夫?」

 「おじ様大丈夫ですか?」


 チチとヒメが心配そうに話しかけてくる。中をのぞいていたのかもしれない。


 「大丈夫だよ、心配するな。おっちゃんはこう見えても強いから。」

 昨日は油断してたから2回殺されかけたのでもう油断はしない、常在戦場の修羅モードである。なんか若い頃を思い出す。


 「おっちゃん弱いから心配」

 「私も心配ですわ」


 「・・・・・・」


 全然信用されてない。きのう裸で倒れていた印象が強すぎて俺は完全に雑魚と思われてる様だ。もしかしたら食べ物を出すだけの魔法使いと思われてるかもしれん。チョット悲しくなった。だがダンジョンでは強いところを見せるチャンスだ、俺の特技が飯だけじゃないことを見せてやる。


 「さあ!ダンジョンに行くぞ。」


 ダンジョンは金になるそうだ、なかの魔物を倒すと魔石に変わるらしい。スライムの魔石が200ゴールド、ゴブリンが1000ゴールドになるらしい。召喚に金がかかるので沢山稼がないといけない。ついでに彼女達が将来困らないようにレベルを上げてあげようと思ってる。


 街の中心までブラブラ歩いていく、途中で背負い式の布の袋や非常食などを買っておく。アイテムボックスは希少品扱いなので人には知られたくない。召喚も秘密だ。銃は魔道具か魔法と言い張る予定だ。

 さて着いた様だ。入口に番兵が立っている。


 「こんにちは、ダンジョンに入りたいのですが。良いですか?」

仕事で番兵してるので丁寧に話しかける。敵対行動を取らない限り俺は非常に紳士的な人間なのだ。


 「冒険者タグを見せて、入場料は一人5000ゴールドだ。」


 「じゃあ3人分15000ゴールド」3人とも木製のタグを見せて金を払う。


 入場料を取られるとは思わなかったがこれも領主の収入になるのだろう。なるほど中で死なれても良い様に先に金を取るわけだ。誰でも自由に中に入れるなら貧乏人はいないはずだ、スライムを毎日狩ってればスラムなんかに住む必要はない訳だ。つまり最低限の金が無い連中か、スライム狩るのが面倒な連中が落ちていく訳だ。仕事が無くて苦しむ世界よりむしろやさしい世界なのか?


 「さあ行くぞ!今日の目標は15000ゴールドだ!ついでに10階層突破する。」


 さあ冒険の幕開けだ。


 


 


なにか少し書きなれてきた感じが・・・多分気のせいですか、そうですか。

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