26章 町の名前
初めて小説を書き始めて1ヶ月経ちました、飽きっぽい性格なので直ぐ辞めるかと思っていたら何だかここまで来ていました。
これも自分の様な者に評価やブックマークで背中を押して下さる優しい読者のお陰です。気力が続く限りあがいてみようと思ってます。ありがとうございました。
5人の新人を連れて帰って来た俺は何故か晩飯を作らされている。
「おい、チチ俺は疲れてるんだが。」
「なに言ってるんだオッサン、甘えるなよ。美味い物作ったら後で胸揉ませてやるから」
「小娘!今の台詞を忘れるなよ、本当に揉んでやるからな!」
そう、帰ってきたらチチとヒメにいいようにこき使われている。俺はこの二人には甘いと言うか頭が上がらないのだ、命の恩人だから。
「出来たぞ~、スキ焼だ~!」
「お~スキ焼~!!!!!ひさしぶり!」
「さあ、新人たちも遠慮せずにどんどん食べろよ。」
「おい、チチ肉ばっかり食ってんじゃねーよ、ネギ食えよ、ネギ。」
「誰がそんなもん食うか、巨人族は肉しかくわねーんだ。」
「ふっ、お子様はこれだからな。」
「肉ばかりでは、体に悪いですわよ、丈夫な子供が出来なくなりますわ。」
「ちっ、しょうがねえ食えばいいんだろ。」
チチは俺のいう事は聞かないくせに、ヒメのいう事は聞くのだ。ヒメはここの孤児達の一番上に君臨していた。もしかして、ヒメって姫様のことなのか?
「ところで、おじ様、この町の名前は何にするのですか?」
「このオッサンがそんな事考えてる訳ねーだろ!名前に全然関心がねーんだぞ。」
「・・・・・なめるな!ちゃんと考えて・・・・いたりいなかったりだ!」
「おっさんに名前付けさせると変な名前になるから、皆で決めようぜ。」
「ふざけるな!カッコイイ名前なら幾らでも知っているぞ!多すぎて困ってるぐらいだ!」
「はいはい、おじ様お肉ど~ぞ。」
新人たちに舐められない為にはしょうがない、カッコイイ名前を付ける事にした。やたら本を読んでいたので名前や知識は無駄に有るのだ。因みに全盛期には漢文程度は原文で読んでいた。
「エルドラド、この町の名前はエルドラドです。黄金郷という意味です。町の歌も有ります。」
「うお~、何かカッコイイ~!オッサンやるじゃん!」
「素敵な名前ですこと。」
名前が受けたので町の歌、聖〇〇Ⅱのエルドラドを大音量で聞かせてやった。もう皆大騒ぎだ、町の歌を皆で大合唱してその日の夜は大いに盛り上がった。カラオケで歌ってやろうかと思ったがキーが高すぎて断念した。
新しい子供達もきて少しずつ人間もそろいかけている。でも全部で15人の出来ることなんてたかが知れていた。まあ、当たり前だが。
それに町の作り方なんて全然知らなかった。どうやって町とか村とか出来たんだろう?と思っても全然分からないので取り合えず、町の道を10メートル幅にして50メートルで1区画にしてみた。広すぎる様な気もするがその時は何かに使えば良いだけだしな、後で拡張するのが大変な事だけは知っていた。
今度街に行ったら、枢機卿に町や村に詳しい人材を紹介してもらおうと思う。公爵家は沢山領地を持っているので何人かその手の人間を抱えているはずだ。
「おじ様、これを植えれば良いのですか?」
牛ちゃんと兎ちゃんがジャガイモと玉ねぎを持ってやってきた。兎に角自給自足を目指して何でも植えてみる事にした、余りそうなら街に軽トラで運んで売る予定だ。ここで何が育つか全然分からないからしょうがない。
後はならず者達が載って来た馬のうち10頭ほどは捕まえたので、牧場を作って動物好きの子供に世話をさせている、乗って遊んでいる子達もいた。
新人の子達は狩が得意なので近くで兎なんかを狩ってきてくれる。全員が役割を持って働いていた、この町の掟は、働かざる者食うべからず、なのだ。
皆で忙しく働いて1週間程たったころ、レビンが馬でやって来た。
「だんな、手紙と荷物預かって来ました。」
「おう、すまんな。レビン。」
「ねえ、だんな何者なんですか?」
「何の事だ?」
「サキュバス達から手紙と金預かってるんスヨ。おかしいじゃねーですか。」
「サキュバスが手紙出したらおかしいのか?」
「サキュバスってのは、男が貢ぐもんス、サキュバス達に貢がせる男なんて始めて聞いたっスよ。」
「貢ぐって何だよ?」
「はい、サキュバス達から預かったっす、スゲエ大金っすよ。それと手紙ッス。」
革袋の中には、聖金貨がどっさり詰まっていた。レビンに聞いたら一枚100万ゴールドだそうだ。それが300枚入っていたのだ。あの女幾ら金持ってるのだろう。
レビン曰く、あそこは王国一の娼館なんだそうだ。特に主は王族しか相手にしないのだそうだ、それも酒の相手をするだけで絶対に触らせないらしい。4天王のサキュバス達は貴族しか相手にしない高嶺の花らしい。
「手紙に、夜の魔王様とか、書いてあったッスよ!爆発すれば良いのに!」
「レビン黙れ!ここでそんな冗談言うな!チチ達に怒られるだろうが!」
「何が有ったか教えてくれたら、チチ達には言わないッス。」
「分かった、後で教えてやるよ。」
仕方ないので、4天王との死闘や主との壮絶な戦いをレビンに話してやった。
「あんたなんか、死ねば良いのに!」
「馬鹿普通は負けたら、生命力を吸い取られて死ぬんだぞ!」
「死んでも良いから、4天王と戦いたいッス。」
「そんなに人気有るのか、あの子達?」
「そりゃもう、王族や貴族にもファンクラブが有るっすよ。旦那の事が知れたら毎日刺客の大群が襲ってくるっすね。」
何だか更にひどい状況に陥った様だ、取り合えずここで良かった、街なら面倒な事になったかも知れない。
レビンはここに2~3日居るらしいので、子供達の剣術の指導を頼んだ。
「皆、今から剣術を教えてくれるレビン先生だ。聖騎士序列30位のとっても強いおじさんだぞ。」
「先生、お願いします!」
「いま、紹介に預かったレビンっす。何か強く成って今序列22位になったッス。皆宜しく頼むッス」
「おう、レビン良かったな。」
「全部師匠のおかげっす。」
役一名生徒ではなくレビンの師匠がいたが気にしない。チチやヒメは強すぎて子供達に指導するのは下手くそなのだ。
そしてレビンが帰る時に枢機卿と大司祭にあてた手紙を持たせた。次の受け入れの日程と町作りに詳しい者の紹介をたのんだ手紙だ。サキュバス達にはその内行くという伝言を頼んだ。証拠を残すと色々まずそうだったから。
サキュバス達に貰った金でかなり余裕が出来たので、街まで地道に道を作る事にする。ブルドーザーで道を均し、狭い所を拡張するのだ。ここから街まで車のオドメーターで調べたら320キロだったので一月有れば車1台が通れる位の道は出来そうだ。4WDの車なら平均40~50キロで8時間で街まで行ける。俺はサキュバス達に会いに行くのだ、絶対だ。
次の日から俺の邪念の結晶の道が街まで伸びて行く事になる。




