1章 森の小道
女神様に転移された先は、森の中の小道だった。太陽は真上にあるから多分昼位なんだろうと思う。周りには木が生えてるだけで人や獣はいない。
「馬鹿女神!!!!!。」俺は叫んだ。
全然知らない世界に来た上に知らない場所である。どっちに行けば人が居るかもわからない処に一人で放り出された不安がいきなり俺を襲ってきた。
「ラノベのテンプレではいきなり襲われたり、悲鳴が上がって美少女を助けたりするんだよな。」
「そんなの無理!野獣と戦ったことないし、自分の実力がどの程度なのかも分からないのに行動なんかできるわけない。」
意外と冷静なオッサンだった。転職10回正社員10回は伊達ではなかった。
「まず、装備の確認。」
革の服、布のズボンに革のサンダル。左の腰には刃渡り70センチ位の剣を装備。
「うん、普通の異世界装備だ。こん棒じゃなくてラッキーだな。」
「さて、チートアイテムを確認するか。」
「アイテムボックスオープン!」ちょっとカッコをつけて英語で叫ぶ。知り合いに見られたら家に引きこもる所であるが異世界なので気にしない。
アイテムボックス(時間停止機能付き)
1、100万ゴールド
2、低級ポーション×3
3、中級ポーション×3
4、上級ポーション×3
5、エリクサー×3
6、革の水筒ポーション×3
7、携行食料ポーション×3
100万ゴールドがどの位の価値があるか知らないが何となく元の世界の100万円と同等の価値がある気がする。エリクサーが入ってたのは凄いラッキーだと思う。ラノベのテンプレなら物凄い価値があるはず。でも自分で使うかもしれないので当分売る気はない。
「これがあれば、商人として異世界で生活できるはずだよな、ラノベではそういうお約束だ。でも貴重品だから襲われる事もテンプレだったな。」
「さて次が真のチートスキルだな。これがなければ俺はだだの行商人でこの世界で終わるわけだ。」異世界転送直前でわざわざさり気なくもらったと見せかけたスキル。
「缶コーヒー召喚!!」
カランという音がして俺の目の前にいつも飲んでいる缶コーヒーが転がっていた。
「やったー大成功!、何でも召喚できるっぽい。これで俺でもこの世界で戦える。」
アイテムボックスで所持金を確認したら130ゴールド減っていた。つまり金さえあれば何とかなるという事である。方針は決まった!安全に金を稼いで異世界で生活するのだ!そして余裕があれば世の中ちょっぴり良くしよう。
「いやー召喚士とかじゃなくて良かった。モンスターばっかり出てきても戦闘にしか使えないじゃん。こねならオールマイティーで生きていける。とりあえず100万あれば半年は食っていけるぜ。」生きていそうになったので上機嫌なオッサンであった。
森の小道をあてもなく歩くことにした。目標は人が住んでいる処である。
「ウエー!人がいね~!」3時間歩いても人に出会わない。森も静かなもので小動物すら見かけない。鳥の声が聞こえる位で元の世界の田舎の山と変わらない。最初は心細くて不安だったが段々腹が立ってくる。そうこのオッサンは凄く怒りっぽいのである。
「何でも良いから出てこいやー!!!」ストレス発散で大声をだすオッサンである。
異世界フラグがバッチリ立ったので前方から盗賊が3人現れた。
「なかなか威勢が良いじゃねえか兄ちゃん。有り金残らず「まて!こら!」」
盗賊が出てきた瞬間俺は全速力で走りだした。町や人なんかどうでもよかった兎に角生きる為に走った。最初は3人追ってきていたが5分位で2人が脱落。ガチャガチャなるだけで重くて邪魔な剣をアイテムボックスに放り込んでひたすら走る。もう一人も10分程前に見えなくなった。それでも安全のためにペースを落として30分程走った処でやっと立ち止まる。
「いや~ビックリした。いきなり小汚い男3人登場とは、異世界恐るべし。」アイテムボックスから水筒を取り出してゆっくり飲む。それからはフラグを立てないように静かに歩いて道を進んだ。1時間ほどで町らしきもの発見。周りを3メートル程の高さで囲まれた城塞都市のようである。
「たしか、テンプレでは金を払って都市に入るんだよな。」
槍を持った門番の人が2人いたので話しかけてみると、身分証明書が無い場合は保証金10000ゴールドで入場して、その後1週間以内にギルドカードを作れば返金されるらしい。都市の人口は3万人程で中堅都市だそうだ。10000ゴールドと引き換えに仮身分証を貰って都市の中に入る。門番さんに森の中で3人組の盗賊に襲われた話をしたら笑われた。弱くて有名な盗賊で自分たちより弱そうな人間しか襲わないし、金も全部は取らないそうだ。ちょっと腹が立ったが我慢した。ここで暴れると面倒なことになる事がわかりきってるからね。言っとくが俺は弱くない。盗賊がいきなり出てきたからビックリして逃げただけだ。
町の中をフラフラ歩いていると人間以外の人達がいた。多分獣人という人達だろう、猫耳や兎耳。色々な耳があったが全部はわからない。尻尾も猫や犬は分かるが、馬と牛の違いなんて分からない。色々な人とすれ違ったが自分は普通の成人の身長より少し高いみたいだった。自分の身長が175センチ体重が75キロなのでチョット体格が良い冒険者風なのかな?ここの人たちは中世ヨーロッパ風の人たちなので現代人よりも10センチ以上背が低い様だ、ただし自動車なんかに乗らないから、体力や筋力は現代人以上だろう。腹が減ったので良いにおいのする屋台で晩飯にする。
「串焼きいくら?」
「1本200ゴールドだよ、5本で1本おまけするよ」
「3本頂戴。あと冒険者ギルドの場所を教えて。」
何の肉か分からないが、他の人も買ってたから大丈夫だろう。ギルドの場所も聞いたし登録して今日の宿を探そう。
そう思ってたら俺の特殊スキルがさく裂した。
方向音痴さく裂である。とにかく俺は道に迷う。原因は分かってる、俺は右に曲がらない。左折ばっかりする癖がある。車やバイクに乗ると右折は面倒なのである。そこで曲がりやすい左折をしてしまう、その結果目的地にまともにつかないのである。言い訳終了。
ちょっとやばそうな所である。周りが臭くて汚い。多分スラム街と呼ばれる様なところだと思う。実際のスラムに行ったことが無いからはっきりとは分からないが。早く抜け出そうと速足で歩いた。住民と目を合わさない様に下を向いていたのがまずかった。いきなり後頭部に衝撃を受けて俺は意識を失った。
2日後位に投稿したいな。いきなりシステムエラー、小説が見つかりませんは1回で十分だな~。