18章 枢機卿
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応援されると調子にのってドンドン書きます。まあ、しょうもない話なんですがね。
今日は天気が良いから猫4匹と日向ぼっこです。
色々な功績を上げ、褒章を受け取る事になった俺に枢機卿が会いに来た。ボールペンの一件から俺に興味があった様だ。地味だが高級そうな白い服を着ている、身長は170センチ位で中肉中背だった。高い地位にいるせいか気品が有るような気がした。
「お邪魔しますよ、賢者様。」
「初めまして、シンジー枢機卿。」
何となく波長の合う人物だった。俺は人見知りが激しいので友人が少ないが、俺の友人特有の心の広さを感じた。まあ俺の友人は心が広くないと無理って事だ、俺は他人に合わせないから。それにかなりの年配だ本来の俺と同じ位の年齢だろう。
「何でも土地をお探しと伺いましたが?」
嘘や誤魔化しをしない俺はハッキリ言った。
「そうです、子供達が自活出来る場所を探しています。」
「何故ですか?今では孤児院の子供達はかなり恵まれた生活をしてますよ。」
「その恵まれたって所が問題なのですよ、枢機卿。」
恵まれたという事は他人から与えられたという事、自力で幸せや生活を勝ち取る事が重要なのだと話した。また、自分たちの立場が大人たちの都合だけで簡単になくなる事を理解しているが故に子供達は異常に大人しく聞き訳が良いのだと俺は枢機卿に話す。だんだん枢機卿の微笑みが無くなってゆき本気の顔に変わってゆく。だから、子供達が安心して生活出来る様に、自分たちで畑を耕し、狩りをして生活基盤を築ける独自の領土が欲しいのだと俺は言った。そこで俺は全ての獣人孤児を救うのだと話した。
「全ての、獣人孤児を救う。ですか・・・・はは、凄いですね、本物の賢者様だったのですか。」
「いえ、ただの人間です。欲張りなだけです。」
厳しい表情から優しい顔になった枢機卿は言った。
「私の領地を差し上げましょう。評判は悪いですが、良い土地ですよ。」
枢機卿が自分の領地をくれる事になった、人外魔境とか修羅の国とか言われてる所のすぐ近くの領地らしい。そこを教会の特別指定地にして、俺を名誉司祭に任命して与えるらしい。
「ふふ、何なら貴族に任じて領地として与えても良いですよ?」
この枢機卿、大司祭に聞いた所によると公爵の次男なんだそうだ、跡目争いが嫌で10歳で教会に入門したそうだ。だから、王族とも親しいのだそうだ。兄は当然国の重鎮だ。何とか大臣らしい。
その後、準備に掛かる時間何かを話していたら偉く時間が掛かってしまった。
「失礼します。」
ヒメが紅茶を持ってやって来た。
「どうぞ、粗茶ですが。」
なかなか最近分かって来たヒメがニッコリ微笑んで、お茶を差し出す。黙っていれば美女なのだ。
「ほう、大変な美人さんだね。」
「ありがとうございます。こちらの賢者の第1婦人のヒメでございます。」
「はあ!なに言ってんだ。ヒメ。」
「綺麗な奥さんですな。」
「お邪魔しま~す。枢機卿様これお茶菓子です。どうぞ。」
ややこしい奴が来たので嫌な予感がした。
「ほ~、これまた可愛らしいお嬢さんだ。」
「おっさんの、妾のチチです、毎日胸枕してます。」
「・・・・・・」
「ほっほっほ、流石の賢者様も下半身は別人格ですか。」
その後気まずい雰囲気で枢機卿を見送った、枢機卿の趣味は音楽らしいので、俺はギターと教本を差し上げた。この異世界ならギターが弾けるかも知れないと思って召喚した物だ。勿論いくら練習してもこれっぽっちも上手くならなかった。領地のお礼として忌々しいのを厄介ばらいしたのだ。普通の人は練習すれば上手くなるらしいからな。
その後孤児院の全員を集めて今後の移住計画について話した。確実になるまで子供達には話さなかったのだ。国中の仲間を救うというとシスター・マリアは感動して俺を祈りだした。まだ死んでないから祈るなって言っといた。他の子供達も頑張ってくれるそうだ。真っすぐに育ってくれた様で嬉しかった。とても嬉しかったからその日の晩御飯は、ステーキと豚カツにした。皆喜んで食べていた。敵に勝つという意味が有る食事だって言うと、チチとヒメは笑っていた。ただの迷信だって。
「小娘共!表へでろ。お仕置きの時間だ!」
枢機卿に変な事を言ったお仕置きをせねばなるまい。これは大人の仕事なのだ。
「へへん、ウチにかてるかな?」
「ふふ、どちらが強いか教えて差し上げますわ。」
かなり善戦したのだが、チチには力負けで抑え込まれ。ヒメにはスピード負けでボコボコにされた。
「くそ~、前は小さくて可愛かったのにな~、なんでこんな暴力娘に・・・・・」
「みっともないぜ。おっさん泣くなよ。」
「私たちの強さが理解出来ましたか?ふふ。」
その後、俺の密かなお気に入りの牛族のカウちゃんが、俺を慰める為に胸枕をしてくれた。何故だか分からないが、この孤児院の子供達は俺が落ち込むと胸枕や尻枕をしてくれるのだ。まあ、それで何時も直ぐに機嫌が良くなる俺もたいがいなのだが。
そうして大変意義のある一日は終わった。




