人が死ぬ意味
「しかし、やはり人間は変わらない
第二戦争が始まり、武蔵さんがそれを止め、学園は分裂しました
ジャンヌ様もどうすることもできず、それどころかシッディを人に渡しても良いものかと悩み始めました
結局武蔵さんが解決して、シッディを渡し続けることを選びましたが、私の友達としては軟弱すぎました」
人間は争い続ける……それはどこも同じか。
「そんなときに兄君さまを見つけたんです
友達のいない人間のことは昔から注目していました
だからこそぼっちの多かった日本を参考にあの世界を作ったのですが、日本の中でも目立つほど落ちぶれていた兄君さまを、試しにブラックホールでシッダの世界に連れてきてマヤさんの力で治してみました
そして強力なシッディをあげてみたら、それでもぼっちを貫いた!
更に第三戦争を一人で解決しようとしました!
私は兄君さまのことをもっと知ってみたくなって、ヨーニという人間が元々いたかのように世界を作り替えました
そして兄君さまと関わらせてみたら、やはり期待を裏切らなかった
ほぼ一人でアストラルさんを助け、それからの学園も殆ど一人で乗り越えました
学内トーナメントだって一人で勝ち抜いた
兄君さま、あなたこそ私の友達に相応しいんです
友達に、なりませんか?」
裸の女性に友達になってくれと言われるとは人生何が起こるか分からないな。
と、これもヨーニに知られてるんだった。
いやそんなことより、友達どうこう言いにここに来たんじゃない!
「ジャンヌ様を長生きさせてはくれないか?」
「ジャンヌ様にはもう用はありません
だって、友達になりたい人が見つかったんですから
シッダを増やすのもやめました」
「だからって……」
「むしろ、ジャンヌ様は働かさせ過ぎました
そもそも人間に長生きさせると数が増えて、変に結託されるかもしれませんし、ジャンヌ様にもそのルールに従ってもらいます」
ジャンヌ様はそんなことしない……あの人は争いを好まない。
全能ならもっと長生きさせられるはずなのに!
「そうですね、ジャンヌ様自身は望まないでしょう
それでも死んでもらうんです
人間は群れる、そこに個人の意思の介在の余地がないとしても」
「ジャンヌ様が好きだって言ってただろ!?」
「だからって特別に長生きさせる理由はありません」
ヨーニの言うことは正しいかもしれない。
単に俺がジャンヌ様を助けたいっていうだけの我が儘だ。
それでも、俺は……。




