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異世界転生の真実

「私はそうは思わないんです

何故なら、私自身、生き返ったんですから」


「生き返った?誰のシッディだ?」


「マヤのシッディ……かもしれません」


「マヤ……そういえばそんな女の子がいたな

私ほどではないがあまりに強力すぎるシッディによって、学園内が騒ぎになったこともあった

卒業後は町外れで地元の人と関わりつつ生きていると聞いていたが……

なるほど、彼女ならシッダでない人間を蘇生できる」


「私はブラックホールに飲み込まれて一度死にました

その後、気づいたらマヤに拾われていたんです

だからマヤの治療するシッディかと……」


「ブラックホール!!?」


 アーサーさんが、顎が外れる勢いで驚き、後ろに仰け反った。

 前世でもブラックホールなんか見る機会全然なかったけど、そこまで驚くことか?


「す、すまん、驚いてしまった

ホワイトホールならともかく、ブラックホールが実在したとは」


「え……?」


 ホワイトホール……?


「す、すみません、ホワイトホールってどういうことですか?」


「空でたまに白い輪っかが光ってることがあるだろ?

あれがホワイトホールで、事象の地平面から物質を吐き出す天体だよ

ホワイトホールの時間反転解にブラックホールがあると理論上は言われていたが……まさか本当にあるのか!」


「むしろ私はホワイトホールを見たことがないのですが……」


「待て、そういえば聞いたことがあるぞ、ブラックホールとホワイトホールはアインシュタイン=ローゼン橋、通称ワームホールで繋がっていると

この宇宙にブラックホールが見当たらないのは、ホワイトホールとブラックホールは一つの宇宙にどちらか片方しか現れず、ワームホールで他の宇宙と繋がっているから!

君は、ブラックホールに吸われ粒子となって、その粒子の一つが一方通行のワームホールを通り、ホワイトホールから出た

そしてマヤのシッディで、粒子が治療され君が復活したんだ!」


「粒子から治療って……可能なんですか?」


「普通は無理だろう、治療したいという意思がなければな」


 そういえば、マヤは俺が怪我をした犬の上に覆い被さっていたと言っていた。

 犬の治療ついでに俺が治ったのか……。


「君は、今のところ唯一別宇宙から来た存在ということだ!

なるほど、ジャンヌが贔屓するのも頷ける」


「ジャンヌ様には私の境遇を話していないんです

気づいているかどうか」


「そうか、しかし、君になにかを感じていたのだろうな

なるほど面白い!」


 何か知らんけど気に入ってもらえたみたいだ。

 それにしても自分でも驚いた。

 異世界に転生したと一言で言えるけど、その実、ワームホールを通って他宇宙から来たとは……。

 宇宙から宇宙へ、可能世界から可能世界へ(肉体は移動してないけど)、俺って人間やめてるんじゃないか?


「さて、誰を助けたいんだ?」


「アストラルです」


「アストラル……?

そういえばこの学園にいた気がしたが、死んだのか?」


「……正確にはこの世界では死んでないと思います

私は、遠くの可能世界の記憶を引き継いでいて、そこのアストラルを助けたいんです」


「可能世界って……私や武蔵のようなジャンヌの知り合いと、可能世界に関わるシッダのみが知っている宇宙の裏側!

それすら越えているのか!

四次元ミンコフスキー時空を操作できるなど、まだまだか……

と、弱音を吐くのはやめにしよう

どこまで戻りたい?」


 可能世界毎に微妙に時間のズレがあるし正確には戻れない。

 かといって戻りすぎると転生前になって、またブラックホールに吸われることになるか……。

 二日前の正午、具体的には元の可能世界では日曜日……。

 ヴィジュニャーナが転校する前が一番良いか……日曜日なら先手も取れる。


「おとといの正午でお願いします」


「分かった、飛ばすぞ!」


「ちょっと待ってください!」


「なんだ?」


 気になることがある。

 気になることは聞きたいのが俺の性格だ。

 どうせこの世界とはおさらばするので、どうせなら聞いておこう。


「私の世界では、学園がネーションとカントリーに分裂していました

この世界の三国合同の学園と、どちらがいいと思いますか?」


 もちろん、友達のいない学園では無双するくらいしか楽しみがないので、正直俺にとってどちらの学園がよいかは関係ない。

 しかし、俺はガルバを倒したあとのことを考えていた。

 ガルバが降参したら、そこからの可能性は二つ、新しい学園長を決めるか学園を統一するか。

 ぼっちだからといって学園と無関係では当然いられない。

 これ以上息苦しくなるのも御免だ。


「そうか、そちらの世界では分裂を……

見たことないから正確には分からないけど、私は学園を統一した方が良いと思うぞ

友達は多い方が良いからな!」


「そう……ですか、質問に答えていただきありがとうございました」


 友達どころかぼっちを嫌うような敵が増えかねないんだけどな……。

 と思ったが口には出さないでおく。

 結局そんなに参考にならなかったな。


「今度こそ、飛ばすぞ!」


「はい、お世話になりました」


 目の前がぱーっと明るくなり、真っ白になる。

 これが時間を飛ぶという感覚か。

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