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友達って何だろう

「ちょっと良い?」


 ヴィジュニャーナに話しかけられ、空返事をする。

 他の人には聞かれたくない話らしく、他のクラスメートが帰宅するまで待った後、ヴィジュニャーナが話し始めた。


「まず聞くわ、あなたにとって友達とは?」


 いきなり何の話だよ……。

 俺にとって友達か……、いたら楽しいもの、いざというとき助けてくれる存在……。

 いや、本当にそう思っているのか?

 本当にメリットばかりなら俺は率先して友達を作るはず、それが出来ないのは―――


「友達は……重荷」


 そう、いたら無理にでも会話しなきゃいけない、いざとなったら手のひら返すかもしれない、色々と面倒で重い存在!


「やっぱりあんただったのね!良かった~!」


 こいつは何を言ってるんだ?

 混乱している俺を気にもせずヴィジュニャーナはぺらぺらと話し出す。


「私もカントリーの学園から来たの

先に潜入してるスパイがいるって聞いてたから禅問答で試させてもらったわ

そう、スパイにとって友達は重荷、いざとなったら仲間は切り捨てなきゃいけないし、ましてやスパイ先で友達作ったら情が移るかもしれないしね」


 もしかして俺はとんでもない事実に直面しているのでは?

 と、とりあえずここは流れに合わせよう。


「だよねー」


「普通の人は友達が重荷なんて答えないしね

本当よく出来た暗号だと思うわ」


 よく出来てないから!

 普通じゃない人がここにいるんだよ!

 と、口に出したくなったがこらえる。


 ヴィジュニャーナの話によればもう一人スパイがいるわけで、そいつはヴィジュニャーナを知っているかもしれない。

 つまりそいつからは俺がスパイとやらじゃないとバレバレだ。

 そもそも俺は何でスパイが来てるのか全く分からないし。

 まあ、どうせならここは情報を抜き出しておこう。


「それじゃ、作戦を確認しようか」


「ええ、そうね

まずは9月、文化祭が開催されるまでは普通に過ごして情報を流す

10月から11月は妨害活動も視野に入れて、12月の学内トーナメントで生徒たちが疲弊したのを確認したら、それをカントリーの学園に伝えて攻め込むのよ!」


 この学園文化祭とか学内トーナメントとかあったのか、知らなかった……。

 いや、そんなことよりこれマジでやばいパターンだ。

 12月になったら戦争が起こるかもしれないってことだろ?

 俺の手におえないって。


「さっきも言ったけど、あんたとも友達にならないんだからねっ!

スパイは仲間だって切り捨てる時が来るかもしれないんだから!」


「ああ、分かってる」


 そういえば自分でも気づかなかったが、最近、入学当初よりは話せるようになった。

 マヤとジャンヌとの出会いや、悔しいがアストラルとの会話で慣れてきたのだろう。

 だからと言って友達が出来るわけではないが。


 そんなことを考えていた折、突然戸が開いた。

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