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バタフライ効果

 月曜日、出来るだけクラスメートと会いたくないので時間ギリギリに登校し、授業開始を待つ。

 ちょっとして戸の開く音が響き、アナンダ先生が入ってきた。

 この一週間授業を受けてきたが、アナンダ先生以外の先生を見ることはなかった。

 二回生以上も担当してるわけはないので、一回生につき先生は一人なのか。

 そういえばクラスも一クラスしかいないし、この世界も少子化してるのかもな。


 みたいなどうでもいいことは、アナンダ先生によって吹き飛ばされた。


「珍しいことに、またまた新入生がやって来ました」


 俺以外にも新入生が?

 ……期待しちゃダメだ、俺は部活見学で学んだんだ。

 俺と仲良くなることはない。


「どうぞー」


「し、失礼します!」


 現れたのは、金髪ツインテールで目付きのちょっと鋭い女の子。


「わ、私の名前はヴィジュニャーナ!

別にあんたたちと仲良くしたいとか無いんだからねっ!!」


 おお、こんな露骨な……。

 こういう女の子が見られるのも異世界ならではだな。


「ヴィジュニャーナさんは……アストラル君の隣が空いてるわね

あそこに座ってちょうだい」


 この流れ……ヴィジュニャーナもアストラルのハーレム要因か?

 勘弁してくれ。


 早速座ったヴィジュニャーナとアストラルが会話し始める。


「よろしくね、ヴィジュニャーナ」


「な、話しかけないで!

私は誰とも仲良くならないんだから!」


「じゃあ空と一緒だね」


「空……?」


 俺の名前を勝手に出すなって!


「あそこに座ってるのが空だよ

君と同じで友達を作りたがらないからさ」


 アストラル含め勘違いしている人が多いかもしれないので言っておくが、ぼっちだからと言って友達がいらないとは限らない。

 必要がないだけだ。


「私と同じ……仲間!」


 え?今嬉しそうな顔で仲間!って言ってたけど……俺とヴィジュニャーナが?

 もやもやしたまま授業が終わり、放課後になる。

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