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たった一つの遠回りなやり方

「そして、ω2-アロンシャイン木の非存在と弱コンパクト基数の存在は無矛盾等価(equiconsistent)

言い換えればω2-アロンシャイン木の非存在が無矛盾ならば弱コンパクト基数の存在は無矛盾だし、その逆も成り立つ」


 記号で言えばCon(ω2-アロンシャイン木の非存在)⇔Con(弱コンパクト基数の存在)

 高校数学でやったと思うが、命題A,Bに対してA⇒Bは"AならばB"で、A⇒BかつB⇒Aが成り立つ時A⇔Bと書いて"AとBは同値"と言うんだった。

 更にA⇒Bが真のとき必ず¬B⇒¬A(Bでない⇒Aでない)が真であり、対偶を取ると習った。

 勿論命題論理を拡張した一階述語論理でもこれは成り立ち、命題A,Bでなく論理式A,Bを考えることになるだろう。

 アストラルならその事は知ってるだろうし、はしょって説明を続ける。


「特にCon(弱コンパクト基数の存在)⇒Con(ω2-アロンシャイン木の非存在)で、これの対偶を取ると"ω2-アロンシャイン木の非存在が矛盾⇒弱コンパクト基数の存在が矛盾"

一方、"整列集合(T,≦)が存在⇒木Tの非存在が矛盾"は定義より明らかで、有限であれば整列集合の存在は簡単に示せる

ここで俺のシッディを使って、この有限整列集合の高さをω2にすれば、この整列集合はω2-アロンシャイン木になり、"ω2-アロンシャイン木が存在⇒ω2-アロンシャイン木の非存在が矛盾⇒弱コンパクト基数の存在が矛盾"で、弱コンパクト基数の存在は矛盾する!」


「しかし俺は可測基数を……

そうか!」


「そう、可測基数は弱コンパクト基数より無矛盾性で強い

つまりCon(可測基数の存在)⇒Con(弱コンパクト基数の存在)が成り立っている

対偶を取れば弱コンパクト基数の存在が矛盾⇒可測基数の存在が矛盾

よってアストラルのシッディはメタられた、ってことだ」

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