遊歩道
街角でよく見かける標識
遊歩道を何気無く歩いていると、前方数メートル先に帽子を被っている背の高い男性が歩いている事がある。
その男性が歩く前から、幼い子供が歩いてくるのだ。
男性と幼い子供は、鉢合わせになるタイミングで、脇道にそれる。
あの二人、何処かで見た覚えがある……そう思って、二人が曲がった脇道を覗き込むとあの標識が在るらしい。
あの標識、あの親子のような二人が描かれている標識。
あたかも親子のように描かれているのだけれど、二人は実は親子ではないのだ。
全くの他人だ。
あの標識、実はとあるイラストレーターが標識のデザインの依頼を受けて、アイディアを探しに出掛けた公園で見かけたその二人を描いた物なのだ。
他人の二人が公園で一緒に居た経緯は、誘拐……男性は幼い子供を誘拐していたのだ。
あの素朴な標識からは考えられない事だが、紛れもない事実。
『誘拐標識』と検索すると、その標識についてのエピソードが形を変えて書かれているらしい。
標識の男性は過去の人物等ではない。
街角の至る場所で出没する。
『誘拐標識』が設置されている付近で帽子を被っている男性を見付けたら、幼い子供がいないかどうか確かめて欲しい。
用心しないと、同じ条件の子供が連れ去られてしまうかもしれない。
帽子を被っている男性と幼い子供だ。
前にとあるサイトで標識について書かれていた出来事を、文章にしました
それに加えて例の標識がある近くで、帽子を被っている男性が歩いている光景を見て、この話を思い付いたわけです
決して不謹慎な気持ちで書いていません