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第八話・〖文学少女と美術少女〗


あれは忘れもしません。真理ちゃんと最初にあった衝撃的な出会い。最初は見理(けんり)君を狙う新手のハイエナかと勘違いしていたんだよね‥‥‥‥‥。


南本(みなもと) 利絵(りえ)〗中学一年頃


(そうなのですか。貴方も絵を嗜むのですね‥‥えっとお名前は‥‥)


(世道(せいどう) 見理(けんり)って言います。これから三年間宜しくね。有栖川(ありすがわ)・フローレンス・真理(まり)さん)


(え?私、貴方に自己紹介してないですわ‥‥‥‥何で知って‥‥‥)


(朝、入学式前に新入生が配属されるクラスが書かれてる掲示板で今年、入学した一年生の名前を確認して全員分を暗記したんだよ。それに有栖川なんて名字、そうそういないしから有栖川さんがどんな人なのかど気になってたんだよね)


(‥‥‥‥私が‥‥‥気になっていたですか?‥‥‥それは‥‥‥)


ピッ!ピィーー!!!!


(ハイッ!終わりですっ!それ以上はフラグが立つので行かせませんっ!行ったら天誅だからね。見理君!!)


(利‥‥‥南本さん。おはよう。今日も朝から元気だね~)


(‥‥‥‥誰ですか?この騒がし巨乳眼鏡の女の子は?正道君)


(だ、誰が騒がし巨乳眼鏡なのかな?こんな可愛い文学少女に向かって。騒がし?何を言ってるのかな?この泥棒猫さんは?)


(この子は僕の幼馴染みの南本(みなもと) 利絵(りえ)さん。昔から仲良くしてもらってる大切な友達だよ)


(はっ?!友達?!)


(どうしたの?南本さん)


(うっ!な、なんでもないよっ!もうっ!)


(そう、ただの幼馴染みのお友達ですか‥‥‥じゃあ、私の方が()ですわね)


(う‥‥‥え?)


(初めまして、正道君の幼馴染みのお友達さん。私は正道君の新たな美術友達になりました。有栖川(ありすがわ)・フローレンス・真理(まり)と申します。以後、よろしくお願いしますね。ただの幼馴染みのお友達さん)


(‥‥‥‥ブチッ!もおぉぉぉ!!!何なの!!見理君。この娘はぁぁぁ!!何で私が少し目を離しただけで、こんな可愛い娘と仲良くなってるのよ?て、天誅!!!!!)


パシッ!


(南本さん。朝から教室で暴れちゃ駄目だよ。皆に迷惑かかるからね)


(‥‥‥‥‥何で私の渾身の一撃を受け止めちゃうの?この鈍感男!!!)


(朝から元気な娘ですね。南本さんは‥‥‥‥)


(オッ!何だ~、ケンとリーエと同じクラスじゃんっ!それに‥‥‥マリっちも同じクラスじゃん。久しぶり~!)


(な、何なんですか?この情緒不安定な正道君の幼馴染みさんは‥‥‥‥)


▽▽▽▽▽


それから三年後の〖現在〗部活帰りな放課後。


マリちゃんとは中学の頃、最初の方は馬が合わなくて度々、言い合いをしていたけど中学の美術のコンクールを切っ掛けに親友になったんだよね。あの時は本当に大変だったなぁ‥‥‥‥。


その話はまた別の機会に話すとして、今は部活帰りに皐月ちゃん事、サーちゃん、マリちゃん、私の三人で街の本屋へとライトノベル事、ラノベの新刊を買いに立ち寄っているのでした。


「じゃあ、私は写真集のコーナに居るので決め終わったら連絡下さい。絵に使う資料を選んでいますので」


「ホーイ!」


「了解!」


マリちゃんはそう言うと写真集コーナ(美少年雑誌コーナ)の方へと急ぎ足で去って行ったんだよね。


「‥‥‥‥相変わらずの見苦しい言い訳をしおって、あのアホマリっちは‥‥‥‥お主の美少年趣味など当の昔にバレているというのにのう」


「しょうがないよ。マリちゃんは純粋だからね」


「‥‥‥‥美少年雑誌を買いと止める女が純粋なわけねえだろう。天然阿呆の巨乳娘。こっちはこっちでプルンプルンに実りやがってっ!許さんっ!」


バチーンッ!


「い、痛いっ!何で私の胸をおもいっきり叩くの?サーちゃん」


「黙りなっ!そして、自分の胸に手を当てて聞いてみなっ!マイ・ベスト・フレンドちゃん」


胸?‥‥‥胸?うーん‥‥‥‥うんっ!


私はサーちゃんに言われた通り、自身の胸に手を当てて考えてみた。


「‥‥‥うーん。何も感じ無いよ。サーちゃん」


「‥‥‥ならば死ねっ!驚異の巨囲よっ!」


バチーンッ!


「痛いっ!何でまた叩くの?」


「ノリよっ!マイ・ベスト・フレンド‥‥‥‥そんな事より早く青○タの新刊買うなら買っちゃいな。買い物終わったらカラオケ行くんだからさぁ」


「そんな事よりって‥‥‥グスンッ!分かりました。買ってきます‥‥‥‥」


「‥‥‥ちょっとやり過ぎたか?‥‥‥あっ!それより、エーリ。ケン達から連絡来てたりする?」


ピロリん!

「青○タっ!お買いあげありがとうございましたっ!」


「んー?連絡?何それ?」


「今日の部活終わりにケン、ユキ、天瀬(あませ)タンの三人で合流してカラオケ行ったんだって。だから、私達もそれに合流しないかってユキから連絡来たんだけど。リーエとマリっちにも連絡行ってたりしてないん?」


「は?‥‥‥‥はいぃぃ?!!」


私は驚きのあまり新刊の青ブ○を床に落としてしまった。


ズザザザッ!!!

「聞いていませんわっ!そんな話!!!」


「うぉっ!マリっち!!美少年美少女大全とか際どい写真集を持って登場するなよ。ヤバイ奴に見られるぞーっ!って、もう手遅れか、マリっちは‥‥‥‥」


「そんなのどうでも良いですわ。早く正道君が居るカラオケ店に向かいますわよ」


ピロリん!

「美少年美少女大全ですね。お買いあげありがとうございました~!」


書店店員の容赦の無いお買いあげコールが店内に響く中、私とマリちゃんは急いで本屋の外へと飛び出して見理君達が居るカラオケ店へと走り出したのです。


「‥‥‥何であの二人あんなに急いでのよ。つうか、マリっち。美少年美少女大全って何?」

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