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第六話・〖夕食は私が作るよ。見理君!〗


(利絵(りえ)ちゃんは本当に料理が得意なんだね。これは将来素敵なお嫁さんになれるよ)


(え?‥‥‥ほ、本当に?わ、私!見理(けんり)君のお嫁さんになれるの?)


(‥‥‥‥何で僕?利絵(りえ)ちゃんは可愛いから、引く手数多でしょう?)


(な、何でって‥‥‥‥そ、そんなの察しなさい!!この朴念仁!!)



◇◇◇◇◇


私の名前は南本(みなもと) 利絵(りえ)


容姿が少し良くて、お胸が同世代より少し大きく

少し本好きな何処にでも入る文学美少女(自称)です。


今日の放課後はサーちゃんにおっぱいを(もてあそ)ばれたり、真理ちゃんと見理君の夫婦漫才を聴かされて嫉妬したり暴走したクラスの子達のせいで職員室で反省文を書く事になってりと色々な事があったなぁ‥‥‥‥‥。



〖南本家〗その隣〖正道家〗


「じゃあ、また夜に一緒に勉強やるんだから部屋の窓ちゃんと開けといてね。見理(けんり)君」


「‥‥‥‥‥また僕の部屋の窓から入ってくるの?利絵ちゃんは相変わらず変わってるね」


「見理君のお兄さんが私の侵入を何時も(こば)むからでしょう。あの人、見理君の可愛がり過ぎて寄ってくる女の子をことごとく排除しようとするじゃない」


「兄さんは昔から女性恐怖症だからね。家族とあの(・・・)意外と会話したり、触れられたりすると発作を起こすからね」


「あー、だから私と会うといつも気分悪そうなんだね‥‥‥‥」


そんな会話をしている間に見理君のお家の目の前まで着いた。


「また、後でね。見理君」


「うん。また、後‥‥‥‥」


ガヂャ!!


私が見理君にお別れの挨拶を告げ様とした時、見理家の玄関扉がいきなり開いた。


「やっと‥‥‥帰ってきた。お(にい)!‥‥リエ姉‥‥」ガバッ!


「遅いよっ!もう!兄ちゃん、リエちゃん!!」ガバッ!


二人の可愛らしい女の子達が現れて、私と見理君に抱き付いた。


「あれ?(ゆめ)ちゃんと(まな)ちゃん?」


(ゆめ)(まな)‥‥‥‥何してるんだい?(あきら)兄さんや母さん達はどうしたの?」


「アキ兄さんは大学の研究室に泊まるって‥‥‥連絡来た」


「パパは病院で夜勤。ママは仕事で帰り遅くなるって連絡きてご飯は兄さんに作ってもらいなさいだって」


「あー、何時ものパターンか‥‥‥‥じゃあ、直ぐに夕食の準備を始めようか。二人共、手伝ってくれるかい?」


「分かった‥‥‥」「はーい!」


「それじゃあ、利絵ちゃん。また、夜にね‥‥‥‥」


「え?う、うん。分かっ‥‥‥‥ハッ!」


これはチャンスなんじゃないかな?見理君と双子ちゃん達に私の手料理を作ってあげられるチャンス!

これを逃すなんて勿体無いよね。


「待って!夕食は私が作るよ。見理君!」


「はい?」



〖正道家・リビング〗


「‥‥‥‥‥美味しそう‥‥‥」「うわぁ!!ご馳走!!」


「‥‥‥‥凄い量だね」


「‥‥‥うん‥‥‥作り過ぎちゃった」


説明をさせて下さい。これも見理君に喜んでほしくて頑張った結果なんです。


勢いにのままに正道さん家の冷蔵庫の食材を使い切って、この料理の数々を作りあげてしまったんです。


「‥‥‥‥ごめん‥‥‥見理君。使いきっちゃった食材費は後でちゃんと返すから」


「いや、良いよ。利‥‥‥南本さん‥‥‥とりあえず、せっかく作ってくれたことだし、冷めないうちに食べちゃおう。夢、愛も手伝ってね」


「「はーい!」」


「わ、私も手伝うよ!」


私がアワアワしている間に三人はテーブルに私が作った料理を並べ始めたので、慌てて私も手伝いに参加した。


「「「頂きまーす!!!」」」


「い、頂きます‥‥‥」


「「美味しい!!」」モグモグ


夢ちゃんと愛ちゃんはそう言うと私が作った料理をドンドン食べてくれた。


「あの偏食の二人がこんなに美味しそうに食べるなんてね‥‥‥こんなに料理が上手い南本さんはきっと良いお嫁さんになれるね」


見理君はそう言って私に微笑んでくれた。


「私が見理君の‥‥‥‥お嫁さん?」バダンッ!


「み、南本さん?ちょっとっ!しっかりしてっ!南本さーん!」


私は見理君のプロポーズ(嘘)の直撃を喰らって、その場で悶絶してしまったのでした。

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