第二十九話 〖ラーメン食べたいよ〗
〖沙原高校・放課後〗
「見理君。突然だけど。私、無償にラーメンが食べたいの」
「へー、そうなんだ。なら、家○ラーメンラーメン次○とか行ってみる?それか個人経営のお店のラーメンとか?」
「ち、ち、ち~!ノンノン!ノンノンだよ!見理君!やっぱり。ラーメンと言えば‥‥‥山○家だよ!!」
とういう訳で、放課後。幼馴染みの利絵ちゃんと共に○岡家ラーメンに来ているんだ。
○岡家ラーメンは何だって疑問になったかな?
茨城県や千葉県にチェーン展開するラーメン店で。コクがあるのにスッキリとしたスープ。低加水の非熟成麺を使用した麺に、その日の気温や湿度に気を遣いながら作るラーメンはまさに絶品の味。
〖○○○ラーメン店〗
「いらっしゃいませ~!!」
店員さんの元気な挨拶が扉を開いた瞬間に聴こえてくる。うん。活気がある飲食店てどこも店員さんがイキイキとしてるね。僕はこういう雰囲気とても大好きなんだ。
「け、見理君。何、食べる?何を食べようか?」
利絵ちゃんが店内にある販売機の前でそわそわしながら、僕に質問してくる。
「う~ん?味噌豚骨ラーメンにしようかな」
「味噌かぁ!!じゃあ、私は醤油ラーメンにしようかな!エイッ!」
ウィーン‥‥‥ピッ!
販売機から食券が出てくる。テーブルに座り、店員さんが来るのを暫く待つ。
「いらっしゃいませ~!ラーメンのお好みはいかが致しますか?」
これもこのお店の特徴の一つ。味の濃さ、麺の柔らかさ、油の量等を多い、普通、少ないの基準でお客様にあった量にしてくれるんだ。
「え~と‥‥味は濃いめで、麺は普通。油は少なめで」
「じゃあ、私もそれでお願いします!」
‥‥何? 僕と一緒の味付けにした? まさか利絵ちゃんはこの山○家ラーメンにおける味、麺、油の黄金比を知っているというのかい?
「フッフッフッフッ! だよ。見理君」
不適な笑みを浮かべる。利絵ちゃん。
「畏まりました。少々、お待ち下さい~!」
そして、店員さんが注文を受けてから数分後。
「お待たせしました。醤油ラーメンです~!」
先に利絵ちゃんが頼んでいた。醤油ラーメンが来た。
「こちらもどうぞ~!」
少し遅れて僕が頼んでいた味噌豚骨ラーメンも熱々の状態で来た。
「‥‥‥ではでは見理君‥‥」
「うん‥‥‥」
「「頂きます!!」」
ズズズズズ!!! とっラーメンの麺を啜る。
「う、旨い!濃厚な味噌に適量の脂が麺と絡み合ってるよ」
「醤油ラーメンも美味しいよ。うん!凄く!凄く!美味しい!凄く美味しいの‥‥‥」
うん。全然、感想が何を言ってるか分からなかったけど、美味しいのは伝わってきたから、それで良いや。
最近は海外でも、日本のラーメンが人気になってきているとニュースやネットでも良く見かけるし、そのうち、このお店のラーメンも海外に出展とかしたりするんだろうな。
いや、それだけじゃないくて、他の家系ラーメンやつけ麺の文化なんかも、海外で人気になってくれたら。ラーメン好きの僕として嬉しい限りだね。
「今日はこのお店に来て良かったね。見理君」
利絵ちゃんは満面の笑みで僕にそう聞いてくる。
「うん‥‥‥また来月にでも来ようか。二人でね」
「二人‥‥うん!また二人で来よう!絶対にね!」
そして、利絵ちゃんはまたも嬉しそうに僕に微笑んでくれた。




