表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
腐敗JK ─ ゾンビだらけの世界で女子高生は無双する ─  作者: 徳田タクト卍
ゾンビだらけになる前の、JKの平和な日常
3/14

不穏のはじまり


 うざったいいじめっこたちに楯突いた翌日。


「ま、こうなるよね~。まじうっざぁ~……」


 朝から早速、嫌がらせのオンパレード。クツ箱に入れてた上履きがかたっぽないわ、机に入れておいた筈の教科書類は全てゴミ箱に捨てられてるわ、その代わりに机の中にはミミズやら虫の死骸やらがごちゃごちゃ入れられてるわ。

 なんていうか、朝からほんとご苦労様って感じ。こんなつまらないことをする為に、わざわざ朝早く起きたのかなと思うと、逆に感心するわ。まあ、昨日の放課後にやったのかもしれないけど、どちらにしても下らないことに無駄に時間をかけていることに変わりはない。ほんと、あほくさ。


 私はスクールバッグに入れてたビニール袋を取り出すと、机の中のミミズやら虫の死骸やらを回収しビニール袋に入れ、それをこっそりと保管した。

 そして移動教室で皆が教室からいなくなるのを待つと、私はそのいじめっこのリーダー的なヤモリ女の席の中に、さっき回収したミミズなどの死骸を袋から出して、ご丁寧に返しておいた。ついでに、そいつの教科書類もゴミ箱に捨てておこうかなと思ったけど……あんなやつらの同類になんてなりたくないから、それはやめた。

 私はただ、ヤモリ女がくれたものをいらないから返しただけ。けど─────




「…なんで、私が停学にならないといけないのよ」


 そのヤモリ女の机にミミズなどの死骸を入れているところを、迂闊にもヤモリ女たちに動画で撮られていたようで。その動画をヤモリ女は先生たちに見せ、ヤモリ女が私にイジメられてる~と、嘘の告白をしたらしい。

 先生たちに違うと強く訴えたけど、動画が証拠となり、結局私は2ヶ月の停学処分にされた。


「はぁ~……アイツらを甘く見すぎてた私も私だけど。それにしても、あいっつらほんと腹立つなぁ。なんであのくそどものせいで、私が停学にならなきゃいけないのよ。あー!ムカつくっ!」


 ベッドの上でごろごろしながら、私は治まらない怒りをぶつぶつと呟いていた。



◼◼◼



 そのころ。


 この島のはずれ。深い森の中に建つ、謎の研究施設内は騒然としていた。


「なんだと!?()()()()()()が!?」

「は、はい、今そのバケモノが研究室内で暴れていまして」

「そのバケモノを早く殺すなりなんなりしろ!万が一、例のウィルスが入った装置が開けられたり壊されでもしたら……」


 研究長と部下がそのバケモノのもとに、とあるウィルスが入った装置のところに駆けつけると。


「な、なんだこれは……!?」


 その装置の周りには、研究員の死体がごろごろと転がり、血の海と化していた。死屍累々としている研究員たちは、頭の部分が潰れていたり、体がバラバラに千切られたりしていて誰も助かりそうにない状態だった。


 そして、その例のウィルスが入っている装置の側には、血塗れのバケモノが──全裸の大男が、立っていた。


 そして。


「コレヲコワセバ……オッ、オレノナカマガ、フッ、フエルンダヨナ……」

「待て!その装置に触れるなあああああ!!!」


 全裸の大男は拳を振り上げ、その装置に思いきりパンチを入れた。



 ゴグワッシャアアンッッ!!!!



 大男の拳で装置に大きな穴が空くと。



 ブ……シュウウウウウウウウッッ!!!!!



 その穴が空いた部分から勢いよく煙のようなものが漏れ出てくると、血生臭い研究室内に一気に広がっていった。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ