表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/29

奏多


僕は、喜んだ。彼女の名前を見つけた瞬間に。


トニカク安堵した。


とてもワクワクした。


恋している相手と同じクラスだったことに、この一年で全てが始まるか、終わるのか。

彼女も喜んでくれただろうか、それともモブ程度としか見られていないのか。

おそらく後者だろう、彼女がこっちを見て笑い返してくれたことは一度もない。



でも不思議と悲しくはない、なぜなら、まだきっと、この物語は始まったばかりで、まだまだいくらでもチャンスがあるからだ。


クラス発表をよく見ると彼女だけではなく、去年同じクラスだった人がちらほら見受けられた。


でもクラスに行ってみないと始まらない、とりあえずクラスに行こうとしたその時、声をかけてきた人がいた。


「おはよう、奏多。今年は、別のクラスになったけど仲良くしてくれよ」


話しかけてきたのは、夜桜久遠だった。

少しチャライ様に見えるが、それが今どきっぽい。


去年は、一組で同じだったが、二年生では、二組と三組で別れてしまった。


そして、ウザいことにもてる。


だが、久遠には何度も相談に乗って貰ってるので、実は感謝している。


「もちろん、今年も相談に乗ってもらわないといけないしね」


久遠は、僕以外にも相談には乗っているみたいだが、こいつの恋バナ一度も聞いた事がなかった。

でも、今後も聞くことはないのだろう、人間関係を壊すことになりかねない、ことは分かっている。


「いいぜ、俺が暇なときに、まだお前が付き合ってなかったら聞いてやんよ。じゃあ俺このクラスだから、またな」


「ああ、また」


久遠と歩いていたら教室の前まで着いていた。

不思議なことに本当に信頼してる人と過ごす時間は早い。


一年前と違い、教室に入るのに緊張も躊躇いも感じなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ