混ぜるな危険童話(2)
「鏡よ鏡、鏡さん。私の大事な世界一美しい娘、白雪姫を私から奪い取る可能性が高い女は誰?」
「はい、この前とは別の隣国の都のある商人の娘が、この城に奉公に上がった後、白雪姫と出来てしまう可能性が有ります」
それを聞いた女王様は、醜い妖婆に変身して、偵察に出掛けました。
問題の娘は継母と義理の姉たちに虐待されていましたが、父親は仕事で家を留守にしがちで、その事に気付いていませんでした。
ひょっとしたら、他の理由で見て見ぬフリをしていたのかも知れませんが……。
しかし、継母と義理の姉たちに召使代りにされて、灰だらけの姿になっている娘は、親類のつてで、ある国の王女様付きの女官になる話が来ていて、本人も乗り気でした。
そこで女王様は、今度は善い魔女のフリをして、その灰かぶりの娘に近付き、言葉巧みに「女にとっての幸せは王子様と結婚する事だ」と洗脳しました。
後の話は皆さん御存知の通りですが、自分でも気付いてはいませんでしたが、実は同性愛者だったシンデレラは、王子様と結婚した後も「何か違うような気がする」と云う違和感を抱いたまま一生を終えましたとさ。