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◆25-② クライマックスフェイズ GM「♪だ・れ・に・し・よ・う・か・な♪」

 というわけで、本格的に戦闘が始まるものの、「歌の回」とか挟んだので、もう一度、初期配置図をご覧下さい。

 こんな感じでしたー。


 ◎初期配置図

挿絵(By みてみん)


 [凡例]

 「カト」………カトレーン(機甲騎:ザイドリッツ)

        初期配置:「K0」

 「ジーノ」……ジーノ(魔導騎:デクリオン)

        初期配置:「I0」

 「モー」………モーゼル(襲撃騎:オートクレール)

        初期配置:「L1」

 「アミー」……アミー(天剣騎:ファルコII)

        初期配置:「J1」

 「ヤリ」………トルーパー級ヤリ型MIST(a、b)

        a初期配置:「L6」 b:初期配置「O5」

 「ミミズ」……トルーパー級ミミズ型MIST(a、b)

        a初期配置:「L5」 b初期配置:「N6」

 「ヒョウ」……ソルジャー級ヒョウ型MIST

        初期配置:「C5」

 「ムササビ」…ソルジャー級ムササビ型MIST

        初期配置:「N7」

 「BOSS」…コマンダー級MIST“スローターハウス”

        初期配置:「B10」

 「羽根」………[飛行状態]







◆第1ラウンド:準備プロセス◆



GM:じゃあ、行くよー。

   一応、戦闘ラウンドの進行について、再確認しておくよ。





   『準備プロセス』……シーンに登場したり。【反応値】高い順。



   『支援攻撃プロセス』……遠距離攻撃(射程10以上の武器攻撃)可能。

               【反応値】高い順。



   『移動プロセス』……[移動]。【移動値】低い順。



   『行動プロセス』……攻撃したり騎体パーツを使用したり。

             【反応値】高い順。



   『終了プロセス』……バッドステータスや騎甲技の効果終了など。





一同:りょうかーい。


GM:『準備プロセス』から。

   ある人ー。


一同:ありませーん。


GM:では、敵MISTの『準備』。


一同:え!?


モーゼル:MISTは、『準備』あるの?


GM:はい(ニヤリ)。


ジーノ:マジで!?


GM:敵MIST。

   “スローターハウス”の〈増援〉。


一同:えーーーーー!?


アミー:やめてよー。

    何でですかー?


ジーノ:それは、何が来るか、まだわからないの?


GM:いや、もう来てる。


モーゼル:え? そうなの?


ジーノ:増援MISTは“トルーパー級”?


GM:いや、“ソルジャー級”。


カトレーン:なんとぉーーー…………!(絶句)


GM:“スローターハウス”が呼び寄せたのは……、

   巨大な目のような、謎めいた“ソルジャー級”MISTだ!

っていうか、体の表面に見え隠れしている思惟堆積層からから出すんですけどね。


アミー:ひぃぃぃぃーーーーー!


ジーノ:ちょっとちょっと、こっち(マップ右側の“トルーパー級”や“ソルジャー級”)を倒している場合じゃないよ!?


モーゼル:そうかー。


ジーノ:いや、これってターンが過ぎれば過ぎるほど、増援が来るんだよ。きっと。


カトレーン:生み出してるもんねー……。


アミー:“スローターハウス”!

    アイツ、アイツをやっつけないと!


ジーノ:ところで、増援の“ソルジャー級”ってどんなヤツ?


GM:飛んでる目玉。


カトレーン:目玉? 飛んでるの?


アミー:ヤバイ、ヤバイよ!


モーゼル:だねー。


ジーノ:モーゼルが落ち着いている理由がわからないよ!?


アミー:ねえ、GM。


GM:何ですか?


アミー:私の2年半のアームズ経験の中で、この中に『天剣騎』っぽいヤツっている?


GM:へ!?


カトレーン:何、その「2年半」って設定?


アミー:だから、私は5歳でしょ?

    で、ジューリア団長に助けられて、ナーガロンドに入ったのが2年半前だから。


ジーノ:いきなり設定が生えてくるなー。


アミー:いいの!

    で、GM。

    『天剣騎』っぽいヤツはいるの?


GM:いや、まあ……、天剣騎っぽいヤツはいないよ。

   どういうこと?


アミー:すなわち、『エンゲージ』してくるっぽいヤツ。


GM:つまり、『エンゲージ能力』を持っている敵MISTがいるかどうかってこと?


アミー:そういうことー。


GM:ああー。確かに。

   相手が『エンゲージ能力』を持ってたら、ゼロ距離で殴り合いになるだけですからね。

   騎体の長所が生かせなくて悲しいもんね。

   「天剣騎は一方的に殴りたいの!」

   みたいな?


アミー:そうそう。


GM:まあ、相手には『天剣騎』っぽいのはいませんけどね。

   でも『エンゲージ能力』があるかどうかはわかりませんよ。


アミー:そっかー。


GM:では、『準備プロセス』は終了だね。





 ◎第1ラウンド準備プロセス終了後

挿絵(By みてみん)

 [凡例]

 「カト」………カトレーン(機甲騎:ザイドリッツ)

 「ジーノ」……ジーノ(魔導騎:デクリオン)

 「モー」………モーゼル(襲撃騎:オートクレール)

 「アミー」……アミー(天剣騎:ファルコII)

 「ヤリ」………トルーパー級ヤリ型MIST(a、b)

 「ミミズ」……トルーパー級ミミズ型MIST(a、b)

 「ヒョウ」……ソルジャー級ヒョウ型MIST

 「ムササビ」…ソルジャー級ムササビ型MIST

 「目玉」………ソルジャー級目玉型MIST

        増援初期配置:「B9」

 「BOSS」…コマンダー級MIST“スローターハウス”

 「羽根」………[飛行状態]







◆第1ラウンド:支援攻撃プロセス◆




[行動順]

・“スローターハウス” 【反応値】不明





GM:じゃあ、次は『支援攻撃プロセス』。


アミー:カトレーン、出番だよ!


カトレーン:(マップ確認)うーん、やっぱりどのMISTにも攻撃が届かないよ。


ジーノ:最初の予定どおり、“スローターハウス”に向かって移動すれば?


カトレーン:そうだねー。

      じゃあ、支援攻撃なしでー。


GM:了解。

   では、“スローターハウス”の支援攻撃。


ジーノ:あるの?

    支援攻撃!?


GM:あるよ、モチロン。

   エネルギー放射攻撃が。

   (マップを確認)えーと。

   誰でも届くな……。


一同:えーーーーー!


GM:(鼻歌交じり)♪ だ・れ・に・し・よ・う・か・な・? ♪

   ま、誰でも一緒だね。


ジーノ:「誰でも一緒」ってどんな意味だよー?


GM:えーと。

   みんな、エーテリックの使い方は承知してるよね。

   「達成値を上げる」

   「ダメージを若干減らす」

   「自分の『OERS』のコストにする」

   こんだけエーテリックが残ってるんだから、キッチリ使ってね。





 ここに来て、急にエーテリックの使い方の再確認を始めるGM。

 明らかに誰かを殺す気満々である。

 それ故の「ま、誰でも一緒だね」なのである。



 「あれだけ、『OERS』の使い方を説明したんだから、死んだのは君のせいだよね?」



 とか言い出すつもりなのである。



 チックショー!





GM:うーん。

   誰にしよう?

   よし、誰でもいいか。

   (コロコロ)……3。


アミー:ねえ! 何で私なの!? (←いつも「3」が振り分け番号)


ジーノ:(大声で)セーーーーーフ! セーーーーーフ! (←いつも「1」が振り分け番号)


アミー:ねえ、ホント、ヤダ。ホント、ヤダ!


GM:ん?

   「K0」にいるのって誰よ?


アミー:え?

    カトレーン……?


GM:“スローターハウス”が狙うのは左から3番目の『機甲騎』、つまりカトレーン。


カトレーン:えーーー!?

      私なのー!?(←いつも「4」が振り分け番号)


モーゼル:うひゃー!(←いつも「2」が振り分け番号)


アミー:やったー!


モーゼル:良かったー。





 ……にしても、全員、「自分だけが大事」なベアハッグ小隊。




 まあ、カトレーンは隊長だから、いっか!





カトレーン:やめて! 来ないで!


ジーノ:!

    と、いうことは、“スローターハウス”に近づかない方がいいということだな。

    ……あ、代わりに“ソルジャー級”にボコられるのかー。


アミー:ダメじゃん。


GM:では、カトレーン。

   ザイドリッツの【機動値】は?


カトレーン:5。


GM:“スローターハウス”から、カトレーンのザイドリッツ目掛けて、高エネルギー波が発射される!


カトレーン:ひぃぃぃぃーーーー!


GM:いくよ……(コロコロ)……9。

   命中値は21か。


一同:えーーー!? 命中値が21!?


ジーノ:まあ、ファンブル以外は当たるだろうな。

    でも、これって、〈アラートネス〉(※1ラウンドに1回回避できる騎甲技)とかで、回避を試みても、普通、回避できないレベルだなー。


カトレーン:えー。

      どうしようー。


モーゼル:これは、死んだね。(←他人事)


GM:ダメージ出していいの?


カトレーン:ダメダメ。

      盾の「ショルダーシールド」で[パリー]します。


ジーノ:壊れちゃう、壊れちゃうよー。


GM:じゃあ、ダメージいくよー。

   ……(コロコロ)……えーと、盾は何点まで防ぐ?


カトレーン:20点。


GM:了解。

   では、盾が全損。

   その上でE(※ダメージ種別「特殊」)の5のダメージ。


カトレーン:Eのダメージ?

      えーと、騎体の防御力で、ちょうど止まります。


GM:止まる?


カトレーン:はい。

      ふぅー。


ジーノ:ヤバイ、“スローターハウス”を何とかしなきゃ!


モーゼル:Eの25ダメージはねー。


ジーノ:もうザコには構うな、みたいな。


GM:その次の敵の支援攻撃……。


一同:えー! あるのー!?


モーゼル:早く“スローターハウス”に近づかないとやられちゃうね。


カトレーン:ヤダー、コワイよー。

      やめて、やめてー。


GM:……は、ないか。

   では、『支援攻撃プロセス』終了。


一同:ふぅー……。(安堵)







◆第1ラウンド:移動プロセス◆




[行動順]

・“スローターハウス”     【移動値】不明(行動済)

・ミミズ型MIST(a)   【移動値】3

・ミミズ型MIST(b)   【移動値】3

・ヤリ型MIST(a)    【移動値】4

・ヤリ型MIST(b)    【移動値】4

・ジーノ(デクリオン)    【移動値】4

・カトレーン(ザイドリッツ) 【移動値】4

・アミー(ファルコII)    【移動値】5

・モーゼル(オートクレール) 【移動値】6

・ムササビ型MIST     【移動値】6

・ヒョウ型MIST      【移動値】9

・目玉型MIST       【移動値】10





GM:では、【移動値】が低い順から。


一同:はーい。


アミー:私、ちゃんと考えて動くからね!


モーゼル:それは、そうだよー。


ジーノ:“ソルジャー級”がみんな【移動値】高いんだけど。

    目玉型って【移動値】10もあるの!?


GM:はい(嬉)。


モーゼル:迂闊に動けないね。


GM:じゃあ、【移動値】3の敵MISTから。

   まず、ミミズ(a)が「L4」、ミミズ(b)が「N3」へそれぞれ移動。

   次に【移動値】4は、ヤリ2トループ、それからジーノとカトレーンだね。

   先にヤリの移動をやっちゃうよ。


カトレーン:はーい。


GM:じゃあ、ヤリ(a)が「L2」、ヤリ(b)が「N2」に移動で。

   では、ジーノとカトレーンどうぞ。


モーゼル:うわ、めっちゃMISTに囲まれてるよー。

     僕、この人(MIST)たち、倒した方がいいの?

     それともボスまで突っ切って行った方がいいのかな?


ジーノ:突っ切って行った方がいいんじゃないか。やっぱり。


モーゼル:やっぱり、そうかー。


ジーノ:うーむ。

    あまり突っ込めない……。


GM:通常移動?


ジーノ:うん、通常移動で4マス分。

    「I3」へ。


GM:では、カトレーン。


カトレーン:これさ、こうやって動いても(「K1」を経由する動き)いいんだっけ?


GM:そこは「L2」にいるヤリ型MISTの「ZOC」に入るからダメ。


ジーノ:でも、(アミーのいる「J1」を指して)ここなら動けるんじゃない?


GM:ああ、そこなら動けるよ。


カトレーン:そっかー。

      うーん。


アミー:ところで、「増援」ってどうやって来るの?


GM:マーブル模様の中からボコッって出てくる。


アミー:うぇー。やっぱり気持ち悪いねー。


カトレーン:……(黙考中)……。


GM:ああ、射程のことを考えてるんですか。


カトレーン:そう。

      ……ここでどうかな?

      「H3」。

      ここなら、次回から支援攻撃ができるし。


GM:了解。

   では、次、【移動値】5のアミー。


アミー:ハイ!

    1、2、3、4、5っと。(「J6」に移動)


GM:全力移動しないんだ?


アミー:うん。

    全力移動すると、次のターンにね、ボスのところにたどり着けなくなっちゃうんだよ。


ジーノ:え? そうなの?


アミー:うん。

    ほら、一直線じゃないと、全力移動できないじゃん。


GM:ああ! そういうことか!


ジーノ:いやー、ワルイこと考えたね?(ニヤリ)


GM:天剣騎は捨て身か。

   その手があったか……。よし。

   ……させるか!


アミー:「よし」じゃないよ?

    もー。そんなことなら、私……、言うんじゃなかった……。


GM:そんなことないよぉ?(ニヤリ)

   マスターがそんなワルイこと考えるわけがないじゃないですかー?


アミー:えー?


GM:では次。

   【移動値】6の人。


モーゼル:でも、敵のMISTと隣接しているから、「ZOC」状態なんだけど。


GM:1マスは移動できますよ。


モーゼル:あれ、でも敵にも【移動値】6がいるよ?


GM:じゃあ、敵からでいいんだね。


カトレーン:あのさ、これ、【移動値】が低い方から移動するんだよね?

      何か、【移動値】が高い人の方が不利に感じるんだけど。

      そんなことない?


GM:どういうこと?


カトレーン:いや、【移動値】が高いってことは「速い」ってこと……だよね。

      本当だったら、「速く動いている」ってことなんだよね?


GM:うん。

   でも、至近距離に入られちゃうと、「ZOC状態」になるからね。

   だから、1マスしか動けない。


カトレーン:でも、実際だったら、モーゼルの方が速く動いているんだよね?

      「ZOC状態」になるより先に。


ジーノ:まあ、そうなんだろうけど。

    『ドラゴンアームズ改』では、そういうルールになっているからなー。


カトレーン:そっか。


ジーノ:先に相手が動くのを見て、自分が動くのを決めたい。

    そういうルールだからなー。


カトレーン:そういうことなんだね。





 まあ、カトレーンの言うことももっともである。

 確かに、モーゼルの騎体オートクレールの方が、速く動けるにもかかわらず、それより遅い相手に足止めされることになるのは、何か、腑に落ちない感じはある。



 しかし、まあ、こういうルールである。

 残念ながら、どんな優れたルールも万能ではない。

 あちらを立てればこちらが立たず、である。



 【移動値】が低い者が移動しても、【移動値】の高い者に振り切られることも多いハズであり、逆に、今回のモーゼルのような状態に陥ることもあるわけで。



 結局、「このルールをどう活用するのか」ということになるのかもしれないなー、とか思うのである。





GM:じゃあ、いくよー。

   【移動値】6のムササビ。(「H9」へ移動)

   天剣騎を少しでも足止め……というか、殴れる位置にいないと。


アミー:ねー、このムササビやっつけてー。誰かー。(大きな独り言)


GM:次はー?


モーゼル:はい、僕がやります!

     って、1マスか……。


GM:「ZOC」してるからね。


アミー:サイアクだねー。


モーゼル:うーん、1マスだけか。

     少しでもボスに近づこうっと。(「K1」に移動)


GM:じゃあ、次は……【移動値】9のヒョウ。

   ……ヒョウは移動しない!


一同:えーーー!?


ジーノ:移動しないのって、やーらーしーいー。


モーゼル:移動しないのって、アレだよね。

     何か特殊な攻撃があるとか?


GM:次、【移動値】10の目玉。(「C9」へ移動)


ジーノ:あー、アミーの突撃コースを塞ぐんだ……。


アミー:え? どういうこと?

    私の騎体は、[飛行状態]だから、次に“スローターハウス”に向かって全力移動で隣接して[エンゲージ]できるんだよね?


GM:いや、できないよ。

   目玉型MISTにはできるけど。

   目玉も[飛行状態]だからね。


アミー:えーーーーー!?

    なんで!?


ジーノ:そのためにコースを塞いだんだよ。


GM:じゃあ、これで移動は終わりかな?

   次のプロセスに行くよ。





 ◎第1ラウンド移動プロセス終了後

挿絵(By みてみん)

 [凡例]

 「カト」………カトレーン(機甲騎:ザイドリッツ)

 「ジーノ」……ジーノ(魔導騎:デクリオン)

 「モー」………モーゼル(襲撃騎:オートクレール)

 「アミー」……アミー(天剣騎:ファルコII)

 「ヤリ」………トルーパー級ヤリ型MIST(a、b)

 「ミミズ」……トルーパー級ミミズ型MIST(a、b)

 「ヒョウ」……ソルジャー級ヒョウ型MIST

 「ムササビ」…ソルジャー級ムササビ型MIST

 「目玉」………ドルジャー級目玉型MIST

 「BOSS」…コマンダー級MIST“スローターハウス”

 「羽根」………[飛行状態]



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