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◆25-① クライマックスフェイズ コレット「……約束ですよ?」(ガクガク)

 いよいよクライマックスフェイズの戦闘―――すなわち最終決戦の始まりである。



 そこで、だ。



 推定約10万170名(下げ友調べ)の読者の方々!



 各々、トイレの方は確実に済ませたであろうか?


 我々?

 フッ! もちろんだ。

 済ませているとも!



【シーンプレイヤー:全員】



GM:というわけで、戦闘用マップ「都市No.1−2」の用意はできた?


ジーノ:用意できたー。


モーゼル:コマの準備もできたよー。





 最終決戦に使用されるヘックスマップ。



 上の三分の一が、「荒野」を思わせる黄色、オレンジ色。

 下の三分の二が、水色、紺色の地形に灰色の道路と整地が描かれている。



 そう、これは「都市」だ。



 最終決戦の舞台である『旧市街地』は、「荒野」に面した「都市」だった。




 ……って言われても、何だかよくわからないですよね。やっぱり。




 そこで今回は、最初から使用するマップを載せていただくことにした。

 そっちの方が、見る方も楽、説明する方はもっと楽だし!



 「人間は楽をするために、発明を繰り返す」

 (グリップダイス著『下げ友語録』より)




 というわけで、GMこと劇辛党作成のマップに、カトレーンこと腹黒演劇乙女が色塗りしたマップである。



 カトレーン(の中の人)は、前回、マップの色塗りを経験したことで、塗り絵に目覚めて練習したとか、しないとか。

 多分してないけど。



 ちなみに、ヘックスの色を塗り間違えてしまい、やり直したのは、乙女の秘密である。


挿絵(By みてみん)


アミー:(紺色のヘックスを示して)ねー、ここは?

    ……水?

    あ、海か!


GM:いや、海じゃないよ。


アミー:え、そうなの?


GM:うん。

   そこは、「建物」。通常の移動はできない場所。


カトレーン:へー。


GM:じゃあ、マップの見方から、説明しておくよ。


一同:お願いしまーす。


GM:と言っても、前回の戦闘の時のマップと基本的には同じだよ。




   黄色……………平原。通常移動可能。

   オレンジ色……岩場。【移動値】のコスト+1。

   灰色……………道路と整地。通常移動可能。

   水色……………瓦礫。住宅とか。【移動値】のコスト+2。

   紺色……………建物。ビルとか。[飛行状態]のみ侵入可能。




   という感じだね。


アミー:でもさぁー……(マップを確認)。

    めっちゃ多いよね、障害物。


GM:多いね。


カトレーン:街だもんねー。


アミー:ヤダー。何かー。


ジーノ:紺色の建物はビルとかなんだよね?

    射撃線って通るの?


GM:通らないよ。


アミー:飛んでれば、移動って普通にできるの?


GM:そのとおり。

   [飛行状態]ならどのマスも通常どおり移動できるよ。

   だから、天剣騎以外のアームズも、[飛行状態]になれば大丈夫だね。

   ちなみに、建物のヘックスで移動を終了することはできるから、その場合は射撃線が通ることになるね。


モーゼル:水色の瓦礫は射撃線が通るの?


GM:うん。

   瓦礫は射撃線が通るよ。


モーゼル:わかったー。






 一通り、マップの説明も受けて、最終決戦の地である『旧市街地』の地形を把握したベアハッグ小隊の面々。

 これが普通の『市街地』だったりすると、「なるべく街を壊しちゃいけないよなー」みたいな気持ちになってしまう。

 なるべく、道路や整地とかだけ歩かないと、後で、苦情が来そうだし。

 「瓦礫」とか言ってるけど、誰かの車とか、住宅とかかもしれないじゃん?





 「ベアハッグ小隊、只今、帰還いたしました!」

 「ああ、お疲れさん。……ところで、今回の出動で、これだけ(手に分厚い請求書の束が!)の請求が来てるんでな。」

 「ゲェェェッッッ!」

 「まあ、しばらくは軍食でバイトでもして稼いで返してもらうしかないようだな」

 「ふぁい……」





 などという切ない状況になりかねない。



 その点、『旧市街地』だったら、いくら壊しても、苦情も請求も来ないよ!!

 やったね!!




 でも、アームズを壊すと怒られそうだけどー。






ジーノ:じゃあ、コレットに向かって……、


GM/ジーノ:「このクソ女!」


ジーノ:コレットに向かって、そんなこと、言わんっちゅーの。

    それはそうと……、いいんだよね? 俺、勝手なこと言っても。

    ロバート艦長とかいるけど。

    ホラ、俺たちって傭兵だから。


GM:ああ、傭兵だからね。


ジーノ:「コレット。……必ず、君を守る!」(キリッ!)


一同:おおーーー(感嘆)。


ジーノ:「そして、……食事だ」(ニヤリ)


アミー:「私も! 私もコレットを守る!」(ビシッ!)


ジーノ:「終わったら、メシな?」


アミー:「うん、そうだね」


GM/コレット:「……約束ですよ?」


ジーノ:ガクガクして言ってるとか?


モーゼル:死亡フラグじゃん(笑)。


カトレーン:よくわかってないけど、

      (重々しく)「うむ」


ジーノ:カトレーンは、ホラ、学徒兵を探して。

    三ヶ日だっけ?

    ホラ、あいつに、

    「あなたは死なないわ。私が守るから」

    みたいなセリフでも吐いてさー。


カトレーン:え、わざわざ探すの?

      三ヶ日を?


アミー:ふぅん! (軽く鼻で笑う)


カトレーン:そこまで仲良くはない。

      ……よいしょ! (立ち上がり、飲み物を取りに行く)





 ……みなさま、お聞き頂いただろうか。

 このカトレーンの衝撃的発言。




 「三ヶ日はぁー、私のぉー、お気に入りぃー、だからぁー!」



 くらいのことを言っていたはずが、今や、この有り様である。



 やはり、人間は……、人間の感情など、所詮、一時のものに過ぎないのである。

 そう、ウーロン茶のおかわりに負けるくらいしかない。





ジーノ:(突然、高い声で)チャージ、チャージしたいよ。チャージ!


アミー:私もチャージ!

    (突然、歌い出す)

    ♪手札をすべてー、チャージしたいなー♪


モーゼル:(同時に、『パンチライン』のエンディングテーマで歌い出す)

     ♪君の手を握りしめー、チャージしたいなー♪(以下略)


ジーノ:(元の声に戻って)あの、チャージしていいですか?

    コレットへの『庇護』で。


アミー:私もー。

    コレットへの『友情』で。


GM:はい。どうぞ。


ジーノ:チャージ! (エーテリックをチャージ)


アミー:チャージ! (エーテリックをチャージ)

    ハート5枚集まった!


モーゼル:あのさ、チャージしたエーテリックって、渡したりできるんだっけ?


ジーノ:戦闘のシーンごとに1枚ずつ渡したりできるんじゃなかったっけ。


モーゼル:そっかー。


ジーノ:だから、『OERS』を使う時とかに、

    「俺が援護するぜ! これを使ってくれ!」

    みたいに渡すんじゃないの?


GM:そうそう。


ジーノ:ところで、アミーさん。

    自分のエーテリックをきちんと整理しておいた方がいいんじゃないの?

    どれを使おう、とか。


アミー:何でー?


ジーノ:グチャグチャに置いてあるから。

    あと、《サンダーヘブンハンマー》を撃つのに、クラブがあった方がいいから。

    確保しておいて欲しいから。

    使わないでしょ? クラブ。


アミー:つーかーいーまーすー!

    《エンジェルフェザー》とか使って! 移動する時とかにね!

    それに、グチャグチャじゃないし!





 そういうアミーの手元には、集められたエーテリックが(ジーノの目には)グチャグチャに置かれていたのだ。

 しかし、そのことを指摘したせいか、《サンダーヘブンハンマー》用のエーテリックの確保には失敗してしまったようである。

 っていうか、《サンダーヘブンハンマー》は、やはり、自分が活躍している雰囲気にならないことを予想してか、全員が、

 「使うんなら、ジーノが自分のエーテリックを使えば?」

みたいな雰囲気になっているのはやめてもらいたい。



 だって、みんなの『希望』―――“巨竜艦”バハムートからの支援攻撃なんだよ!?




 ちなみに《エンジェルフェザー》は、ZOC(敵との隣接状態)や地形効果を無視して移動できる『OERS』である。

 必要スートはないので、どんなエーテリックでも使用できる。

 まさに天剣騎向きの『OERS』であると言える。





アミー:でも、《エンジェルフェザー》は演出的にはカッコイイけどねー。

    最初に使っちゃいそう。


ジーノ:え?

    「ここぞ」っていう時に使った方がいいんじゃないの?

    まあ、最初からそういう状態なら、別だけど。

    いきなり、エーテリックの調整が難しいよね?


アミー:そっか。

    「ヤバイ!」って時に使うかー。


ジーノ:誰か、クラブ余ってる人、いないかなー?


一同:…………。


アミー:もうダメでしょ。

    交換できないんじゃない?


ジーノ:いや、できるってば。

    って言うか、誰かくれよー。


カトレーン:私、クラブならいっぱい持ってるけど。

      でも、多分、使うかな。

      あ、モーゼルも持ってるよ?


モーゼル:まあ、持ってるけどー。

     使うと言えば使うしー。


ジーノ:もういいよ!

    《サンダーヘブンハンマー》は、一人で頑張るよ!(ヤケ)


カトレーン:ガンバレー(棒)。


GM:じゃあ、敵MISTを配置するよー。


一同:お願いしまーす!





 ということで、GMが次々と敵MISTを配置していく。




 “コマンダー級”の“スローターハウス”。当然ながら、ボスである。

 配置は「B10」。



 “ソルジャー級”は、「ヒョウ型MIST」と「ムササビ型MIST」が1体ずつ。

 「ヒョウ型MIST」は、素早そうな感じ。配置は「C5」。

 「ムササビ型MIST」は、飛ぶのだろうか? 配置は「N7」。




 “トルーパー級”は、「ヤリ型MIST」と「ミミズ型MIST」が2トループずつ。

 「ヤリ型MIST」は、ヤリの後ろの方に螺旋状のプロペラめいた羽根がついている。

 なんだそりゃ。よくわからんだけにコワイ。

 配置は「L6」と「O5」。

 「ミミズ型MIST」は、前回戦った“トルーパー級”。

 配置は「L5」と「N6」。




 ボスである“コマンダー級”MISTの“スローターハウス”は、当然のようにマップ左下に配置されている。



 しかし、なぜか、“ソルジャー級”や“トルーパー級”のMISTは、“スローターハウス”から離れた場所に配置されている。



 不気味である。






GM:あなた方が、バハムートからカタパルトで射出されて、戦場である『旧市街地』へ向かっていくと、敵MISTの姿が見えてくるよ。


ジーノ:“スローターハウス”ってどんな形?


GM:漆黒の巨大な球体。

   その外縁は、ぼんやりとしていて、どこからが“スローターハウス”なのか判別ができない。

   ときたま球体表面に思惟堆積層がマーブル模様に浮かぶ。

   それが“スローターハウス”の外見。


カトレーン:こわっ!!


モーゼル:うひぃー!


GM:ちなみに、“スローターハウス”は常に[飛行状態]だよ。

   ほかのMISTのうち、「ムササビ」、「ヤリ」も[飛行状態]だからね。


一同:りょうかーい。


アミー:あ、戦闘中は、私もいつも飛行しているよ!


GM:了解。

   では、特に宣言がなければ[飛行状態]ということで。


ジーノ:俺たちの配置場所は?


GM:あなた方の侵入は、(マップの上端を示して)ここ。

   「I0(アイ・ゼロ)」から「O0(オー・ゼロ)」までの7マス。


モーゼル:“スローターハウス”からだいぶ遠いね。


アミー:これ「オー」と「0(ゼロ)」の見分けつかないねー。


ジーノ:まあ、それで言うなら「アイ」と「1(イチ)」の区別もな。


アミー:でも、このマップがただの記号だけじゃなくて、色とかついて、実際の地図みたいだから、街の中で戦っている感じがするんだろうね。


GM:そうだね。





※ルールブックに付いているマップには、道路なども描いてあって、ここに載せたマップよりも更に街っぽいです!(カトレーン談)





アミー:私、全力移動で、一直線に近寄れる場所にしようっと(マップを確認中)。


GM:ところで、今回の勝利条件と敗北条件を説明します。




   勝利条件:“コマンダー級”MIST“スローターハウス”の撃破



   敗北条件:“スローターハウス”の撃破に失敗して戦闘が終了する




モーゼル:「撃破に失敗」って?


GM:あなた方が、全滅するか、撤退するかした場合のことを言います。


ジーノ:もしかして、“スローターハウス”は撤退するの?


GM:“スローターハウス”は撤退しません。


ジーノ:なるほど。

    しかし、この場合、ザコを構っている暇なんかないって感じかな?


GM:ただ、“ソルジャー級”以下のMISTも、どんな能力を持っているかわからないヤツばかりだからね。


ジーノ:うーん。


アミー:多分、ザコから倒していかないと……やられる。


モーゼル:でもさ、ザコも結構強そうだからね。


ジーノ:カトレーンは、支援でバンバン撃ちまくるって感じかな。


カトレーン:うーん。でもねー。

      この距離だと支援攻撃で“スローターハウス”はムリかー(マップ確認中)。


ジーノ:“ソルジャー級”も強そうだな。


アミー:私、どこにいたらいいの? ボスのところに行った方がいいよね?

    何か、コイツ強そう。


ジーン:でも確か、“ソルジャー級”も強力な個体がついているって言ってたよね?


GM:「と推測されます」ってコレットが言ってただけですって。


ジーノ:多分合ってるよね、その推測。


カトレーン:それはさぁ……。

      今、配置されているMIST以外に、増援があるってこと?


ジーノ:いや、この2体の“ソルジャー級”が強いんじゃないかな。

    それに増援も来たら……耐えられないなー。


アミー:(計算中)全力移動でも届かないし!

    わざわざこういう配置にしたんでしょ

    ザコにはエンゲージできるけど、“ソルジャー級”とかにはエンゲージできないように。


GM:気のせいですよー(笑)。


ジーノ:うーん、どうしようかなー。

    でも、なんで、こんな離れた配置になっているのか気になるよね(マップ確認中)。


モーゼル:どこにしようかなー(マップ確認中)。





 という感じでそれぞれの配置場所を決めていく。

 PC側が置くことができるヘックスマスは7箇所である。

 7箇所に対して4人なので、それほど迷うことはないかもしれないと感じる方も多いと思うのだが、初期配置が1マスずれただけで、戦況が大きく変わることもあるので、そこは慎重にすべきなのだ。



 で、初期配置はこんな感じ。


挿絵(By みてみん)



 [凡例]

 「カト」………カトレーン(機甲騎:ザイドリッツ)

        初期配置:「K0」

 「ジーノ」……ジーノ(魔導騎:デクリオン)

        初期配置:「I0」

 「モー」………モーゼル(襲撃騎:オートクレール)

        初期配置:「L1」

 「アミー」……アミー(天剣騎:ファルコII)

        初期配置:「J1」

 「ヤリ」………トルーパー級ヤリ型MIST(a、b)

        a初期配置:「L6」 b初期配置:「O5」

 「ミミズ」……トルーパー級ミミズ型MIST(a、b)

        a初期配置:「L5」 b初期配置:「N6」

 「ヒョウ」……ソルジャー級ヒョウ型MIST

        初期配置:「C5」

 「ムササビ」…ソルジャー級ムササビ型MIST

        初期配置:「N7」

 「BOSS」…コマンダー級MIST“スローターハウス”

        初期配置:「B10」

 「羽根」………[飛行状態]






GM:じゃあ、配置はいいかな?


一同:いいでーす!


ジーノ:あ! 気づいたら、一番前に来ちゃってるよ!


モーゼル:ホントだ(笑)。


カトレーン:コワイよー。死にたくないよー。怖いけど頑張るよー。


ジーノ:……ところで、この最終任務なんだけど。

    作戦名とかってあるの?


GM:もちろん、ありますよ。


アミー:ねえ、何て言う作戦名なの?


GM:了解。

   では、あなた方が、バハムートから仮設カタパルトで射出されて、この『旧市街地』の上空に来たあたりで無線が入ります。

   ロバート艦長からだね。


GM/ロバート:「状況は?」


カトレーン:「は、現在、目標の旧市街地上空です!」


GM/ロバート:「了解。

        本作戦は、“スローターハウス”の撃破。

        バハムートを思惟堆積層に繋ぎ止める『アンカー』を解き放つのだ。

        よって、本作戦名は『オペレーション・アンカーブレイク』。

        我々は、ベアハッグ小隊の活躍に期待している」


カトレーン:「ベアハッグリーダー、了解!」


一同:「了解!」


GM:というわけで、作戦名は、『オペレーション・アンカーブレイク』!


一同:おおおーーーーー!! (感嘆)






 ここに来て、ついに! リプレイタイトル登場! である。




 思惟堆積層に繋ぎ止められたバハムート。

 『アンカー』で飛び立つことができなかった、人類の希望たる“巨竜艦”バハムート。



 その『アンカー』を、今、『解き放つ(ブレイク)』のだ!




 ヤダ、何か、カッコイイ!




 絶対に“スローターハウス”を撃破する!

 そして、コレットと(ついでにハニワも連れて)メシを食いに行く!



 ―――そう、ジーノは心に固く誓ったのだった。





 ……ヤベェ! 緊張してきた!



 またトイレ行きたくなっちゃったよ!

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