◆23-③ ミドルフェイズ 『バハムート防空戦』---ミューズの価値は---
厳しい戦いの末、『バハムート防空戦』を成功させる一翼を担ったベアハッグ小隊の面々。
やったー! GM!
俺たち、全部の任務に成功したぜーーー!!
GM:何てコトだ!
……えーと。
今回、全員が『防空戦チャート』に成功していますので。
全員、自分の手札のエーテリックから2枚チャージして構いません。
一同:!!!
やったー! やったー! (ハイタッチ)
アミー:え? チャージって、チャージって? (興奮)
この手札の中から「バーン! バーン!」ってチャージしていいの!?
GM:そう「バーン! バーン!」って。
チャージして下さい。
ジーノ:ちょっと待って。
手札、どこ?
ねー、俺の手札、どこ?
カトレーン:知らないってば。
アミー:バーン! バーン! (ハートのQ、スペードのAをチャージ)
できたできた。ホラホラ。
見て見て!
これ両方とも出したかったのー。
GM:おおーーー。
ジーノ:えええーーー!?
何だ、それ。スゲエ!
あ、手札あった! (座布団下から発見)
あったけど、出せるのは普通だー。
バーン! バーン! (ダイヤの5、ハートの3をチャージ)
カトレーン:私も出さなきゃー。
わーい。
バーン! バーン! (クラブの10、スペードの7をチャージ)
GM:じゃあ、みんな出しましたね?
モーゼル:ちょっと待って。
まだ、出してないから。えーと……。
バーン! バーン! (ハートの10、クラブの3をチャージ)
GM:何かもう、やりたい放題だよー!
俺がせっかく準備した「苦い勝利」のシーンとか、どうすればいいんだよー。
ジーノ:あ、俺、間違っちゃった! チャージするやつ。
カトレーン:まあ、そういうことってあるよねー。
GM:では、あなた方が、そういう感じで獅子奮迅の活躍を各方面で行っている時に、アームズに無線連絡が入るよ。
GM/無線:「今回の防空戦は現段階では我々の大勝利だ!
損害も大きいがな」
アミー:損害が大きいの?
GM:君たちは無傷かもしれないが、あちこちで撃破されたアームズやら、崩れた家やらそういったものが大量にある。
アミー:あー、そっかー……。
モーゼル:まあ、しょうがない。
GM:その後、「ピーッピーッ!」と音がして、
GM/無線:「非常事態だ! 全員、アームズを固定!」
カトレーン:カシャリ(何かに固定する仕草)。
モーゼル:カシャイーン!(地面に固定する仕草)
GM:で、あなた方のアームズは、慌ててそばにある建物とか地面に、固定用フックやクロウで固定するわけですね。
アミー:地震?
カトレーン:何だろうね?
よくわかんないけど……、
「ウム! 練習どおり!」
アミー:練習どおり?
カトレーン:そう、練習どおり。
GM:了解。
それと同時に、物凄い衝撃が、地面―――すなわちバハムートそのものを揺るがせるんですけど。
アミー:うわぁ! もしかして浮くんじゃないの!
ジーノ:マジか!?
モーゼル:うわぉう!
GM:それまで地面に傾いて着座していたバハムートが、大きく二度三度揺れてから、わずかに浮き上がります。
一同:おおおーーーーー!
GM:もともとバハムートの上にあった建築物は、固定してあるので大丈夫ですけど。
ちゃんと固定されてなかったもの……臨時に据え付けられた防壁や、運の悪いレギュレートアームズとかは、
「うわぁぁぁぁぁ!」
とか言いながらバハムートから投げ出されて、粉々に爆発四散したり。
それと一緒に……。
ジーノ:何で、レギュレートなんだ(笑)。
決まりなのか?
GM:だって「やられ役」だからー。
アミー:プププププ……。
だって、ドラゴンアームズが、
「うわぁぁぁぁぁ!」
とかなってたら、カッコ悪いじゃん。
一同:ええーーー!
アミー:だって、ホントだもん。
あまりにも辛辣なアミーの一言。しかもナチュラル。
その一言を聞いた、全バハムートのレギュレートアームズ乗り(代表:ジーノ・ガリバルディ)たちは、哀しみの涙をこぼしたという。
GM:しかし、それと同時に、防壁上にいた大量のMISTたちもバハムートから落ちていって駆逐されますが。
アミー:MISTとかも駆逐されるの?
GM:うん。
防壁上にウジャウジャいた連中がね。
アミー:やったー!
一掃!
カトレーン:何ていうか……、相打ちっていうか……。
「あっちもこっちも」って感じ。
「のろまなヤツは置いていくぞ!」的な。
GM:ゆっくりと浮上したバハムートは、わずかなスピードではあるものの航行を開始します。
アミー:ねえ、浮いたって! 浮いたってよ!
モーゼル:浮いたの?
GM:ええ。
アミー:ああ、良かった、浮いてー……。
カトレーン:じゃあ、何かこう……演出的に。
ジーノ:「ま、まさか……!」
カトレーン:遅れて滑り落ちてくる人とか「ガシッ!」と掴んだりしながら……。「たとえ、一人でも助けなきゃ!」
GM:ああー。
カトレーン:やっぱり、落ちそうなレギュレートの腕とか掴みながら。
ジーノ:じゃあ、俺も落ちそうなレギュレートの腕を掴みつつ、
「レギュレートの腕を掴むのは、レギュレートの俺の仕事じゃないかな?」
GM:人の演出に乗るなよー。
ジーノ:じゃあ、ここは、やっぱり。
さっきも言いかけたけど……、
「ま、まさか……!? 浮くのか……!?」
アミー:「バハムートが!?」
モーゼル:「う、浮いた!?」
GM:なるほどー。
オイシイところですね。
ジーノ:でも、それ、「演出に乗ってる」じゃないの?(笑)
GM:でも、足元にいる若い兵士や学徒兵なんかは、
「う、浮いてる!!」
「地面、浮いてるよ!!」
この数年、浮いたことないからね。
モーゼル:ああー。
GM:古参兵とかは、
「遂に……! バハムートが……!」
と言って泣いてる人もいますね。
カトレーン:そうだよねー。
GM:ただ、その中で、ゆっくりと艦内に放送が流れます。
全艦放送は珍しいですね。
アミー/放送:「緊急地震速報です。緊急地震速報です」
GM:地震かよ!?
震度いくつなんだよ?
アミー:さあ。
GM:放送から流れてくるのは……、
GM/ロバート:「バハムート艦長ロバート・フランシスだ。
本艦は試験飛行中。
15分後に停泊」
カトレーン:試験!?
モーゼル:さっき落ちた人たちは、試験のために死んでしまったのか。
カトレーン:スゴイよね……。
ジーノ:ん? 「停泊」?
「停泊」って空中に停泊するの? それとも……。
GM:どうでしょう。
放送では「停泊」としか言いませんでした。
GM/ロバート:「15分後。
各員は衝撃に備えよ」
一同:ひぃぃぃぃぃーーーーーー!!
ジーノ:不時着するんじゃんか!!
アミー:ねー。「停泊」ってそういう意味なの?
ジーノ:普通、違うわ!
GM:「まさか……!」とか思って15分くらい経つと……。
勢いは消しているものの、再びバハムートは「ズシーーーン!」と地面に。
カトレーン:アハハハハハ!
ジーノ:イヤイヤ。
その間に、
「みんな固定しろぉぉぉぉ!」
とか言っておかないと。
GM:そうですね。
さすがに、よっぽどの人でもない限り、みんなもさっきのような状態にはなりたくないですからね。
しっかりと色々なところに固定しているけどね。
モーゼル:だよねー。
GM:……かくしてバハムートは、2年の時を経てわずか15分ではあったが、再び空を飛んだのであった。
一同:おおおーーー。
ジーノ:でも、結局、落ちたんだよね?
GM:まあ、明らかに停泊じゃないよね。
モーゼル:確かに。
アミー:ちょっとだけ移動したね。
モーゼル:MISTもいっぱい潰れたけど。
でも、MISTはすぐに製造されちゃうんだっけ。
GM:うん。
カトレーン:ズルイよねー。
モーゼル:でも、人間も「ミューなんとか」が生まれてるんでしょ?
ジーノ:「ミューズ」?
モーゼル:そうミューズがいればさー。
カトレーン:でも、それさー。人間じゃないよね?
GM:ミューズもコストが掛かるんだよー。
もっとも、最近では、廉価版のミューズが出来ているって話もあるようですが。
ジーノ:え? それってどういう感じの?
人格とかは全くなくて……とか?
「コロス。コロス。MISTコロス」(甲高い声)
とか?
GM:いや、でも外観は「13〜16歳の美少女」だよ。
カトレーン:そこは……そんなに研究しなくてもいいんじゃないの?
GM:そこが外せないんでしょ?
そこが一番大事なところ!
性能とかどうでもいい、みたいな。
カトレーン:むしろ、大きめに作った方が使いやすいんじゃないの?
小さく作るって難しいんじゃないの?
GM:違うんだよ!
コックピットの容量に限界があるからー。
カトレーン:えーーー!?
そうなんだー。ふうん。
モーゼル:でもさ、女の子じゃなくて。
でっかいロボットを作って自動で動くようにできればいいんじゃないの?
GM:そういうことを進言した人は、みんな銃殺されたらしいよ?
カトレーン:マジか。
アミー:ドラゴンアームズをさ、勝手に動くようにすればいいんじゃないの?
GM:まあね。
でも、ドラゴンアームズの中に女の子が乗っているのが、ロマンらしいよ。
アミー:なんでー?
なんで、ドラゴンアームズの中に機械が乗ってなきゃいけないのか、意味がわかんないよー。
GM:まったくだね。
カトレーン:だったら、そんなこと、やらなくていいじゃん!
GM:廉価版のミューズの方は、安くできるようになって。
まあ、人格にちょっと問題があるかもしれないけど。
ただ、問題は、廉価版すぎてレギュレートしか乗れないんだよ。
ジーノ:何? レギュレートしか乗れないと問題あんの?
むしろ、ありがたいことじゃないの?
レギュレートに普通の人間を乗せておくと、すぐ死んじゃうから。
むしろ機械を乗せることができてラッキーみたいな。
GM:ああー。
どんだけレギュレートの扱いが酷いんだよ。お前は!
ジーノ:えー。
今まで、ずっとそういう扱いだったよね。
甲板から投げ出されたりしてもさ。
「レギュレートだから、気にするな」
みたいな扱い。
「ドラゴンアームズは、しっかりと固定しろ!」
はっきりとそう差別されてきた。
GM:中に入っているのが女の子でもか?
カトレーン:もう、そんなんだったら、男に作ればいいんだよ。
めんどくさいなぁ、もう。
GM:違うんですよ。
遺伝子のXXとXYの関係で、安定性が違うから……という科学的な理由で……。
カトレーン:ふうん。
アミー:へー。
GM:だから、女性型の方が強いから! です。
アミー:何で「13〜16歳」なの?
ジーノ:好みでしょ?
最初に作った人の。
GM:だぁーかぁーらぁー!
それより小さいと体が弱いじゃん。
それより大きいとサイズが大きいじゃん。
ジーノ:男でいいじゃん。
GM:だから、男だと弱いの! (ゼェゼェ……)
自分で作っていないシステムでありながら、あくまでも設定を擁護しようとする、GMの姿勢。
時には科学的に。
時には生物学的に。
実に崇高である。
ただ、GMが、一生懸命に擁護すればするほど。
アツく語れば語るほど、
「やっぱり女の子って13歳から16歳が一番光るんだよね!」
という主題しか、みんなの胸には届かない。合掌。
ジーノ:えっと……、これは、「浮かんだけど、落ちた」ってシーン? (笑)
GM:そう、バハムートが「浮かんだけど、落ちた」ってシーン(笑)。
で、あなた方は、
「テスト飛行は大成功だぜ!!」
みたいなことを言ってますけど。
モーゼル:え? テスト飛行なの?
ジーノ:でも、散々MISTが襲撃をしてきた最中に、テスト飛行をした意味ってなんだろう? って考えてみる。
一同:………(考え中)。
GM:残念ながら、なかなかいい考えは浮かびません。
……が、そうこうしていると、あなた方は三度ブリーフィングルームに呼ばれるんですけど。
「休んでねえよ、俺たち!」って感じです。
ジーノ:えっと、それは、次のシーン?
GM:そうです。
ジーノ:ミドルフェイズでいいんだよね?
GM:いや。
クライマックス、入るよ。
アミー:え?
ジーノ:ちょ、ちょっと待って。
ミドルフェイズじゃないの?
マジで? エーテリックのチャージはできるんだよね?
GM:何、言ってるんですか?
こんだけ、チャージすれば充分でしょ!?
一同:えぇぇぇーーーーー!!
ジーノ:えっと。
クライマックスシーンでは、できるの?
GM:ええ、これ以降のクライマックスシーン全体で、1枚ですが、エーテリックをプロットしておいて、いいロールプレイをした段階でチャージができますよ。
ジーノ:そうか。了解。
アミー:クライマックスね。わかった。
あと1枚か……(手札確認中)。
カトレーン:よーし!
モーゼル:頑張るぞ!
GM:じゃあ、ブリーフィングのシーンを挟んだら、クライマックス行くよーーー!
一同:おおーーーーー!!
ついに最終局面を迎えることになったベアハッグ小隊の面々。
果たして三度目のブリーフィングでは、どのような指令が下されるのか……。
これまでにない、厳しい指令が下されるであろうことは、予想に難くない。
しかし。
しかし、である。
ブリーフィングを前に、ベアハッグ小隊の面々は、歴戦の強者であるが如く、不適な笑みをたたえていたのだ!
各々の胸に秘めた想いを……今!
今こそ解き放て! (エーテリックも結構溜まったし)
待て! 次回!




