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◆21-② ミドルフェイズ アミー「人間なの? ミカンかと思った!」

 前半のあらすじ。


 ① カトレーンは、サラおばさんのストーカーでした!

 ② GMこと劇辛党は、『政経・倫理』でいつも2位だったんだよ!





GM:まあ、それはそれとして。


GM/学徒兵:「こんなところで、汗臭い野郎たちと一緒になって……。

        ハァ……(溜息)。

        俺も、できることなら……。

        バハムートの艦橋とか……。機関保全室とか……。

        そういうところに配属されたかった……」


カトレーン:え? そこって、どういうことやるところ?


ジーノ:えー? 単に女の子が一杯いるところじゃないの?


カトレーン:そうなの?


GM:艦橋ブリッジは、バハムートの中枢ですね。

   幹部メンバーが揃って指令を出したりするところですよ。


カトレーン:あー、頭がいい人たちがいるところなの?


GM:まあ、頭がいいってのは最低条件ですけれど、完全にバリバリな軍人しかいないところです。


カトレーン:ふんふん。


GM:つまり、司令室ですね。


カトレーン:偉い人になりたいの?


GM:……。


カトレーン:……そういうわけではない?

      じゃあ……、

      「偉いヤツになりたいのか?」


GM/学徒兵:「偉い? 偉いとは何だ?」


アミー:このヒト、めんどくさーい。


GM/学徒兵:「そうじゃない。

        最近、艦橋や機関保全室とかに……。

        そう、わざわざアームズをドカスカと打ち上げて、そこら中から若い娘をさらってきて……。

        ……一体、艦長や機関長は何をやっているんだ!

        許せん!」


カトレーン:艦長や機関長っていうのは、最初の方に出てきた人?


GM:話の最初で出てきたのは、バハムートの艦長ですね。

   眼鏡をかけたおっさん。ロバート・フランシス。

   機関長は出てきていません。


カトレーン:なるほどー。

      私たちって艦長に会ったことあるの?


GM:そうですね。

   もちろん、指示を出す時とかにはありますけど。

   日常的に顔を出すことは……ちょっと、ないですね。


カトレーン:じゃあ、テレビの中の人みたいな感じかなぁ?

      そこまでじゃないか。


GM:まあ、大きい会社に例えると、社長とは年に何回かしか会わない、みたいな感じです。

   全体朝礼では見かけるけどさー、みたいな。


カトレーン:なるほどねー。

      じゃあ、

      「そんなに若い女ばかり集めているのか?

       たまたまかと思ったぞ」


GM/学徒兵:「偉いヤツなんて、まともに戦争する気なんてないんだよ」


カトレーン:「え? そうなのか?」


GM/学徒兵:「チクショウ……!

        軍人の腐敗はここまで来たのか……!?」


カトレーン:「じゃあ、若い女をそんなに大勢さらって来て。

       何をやっているって、お前は思ってるんだ?」

       と純粋に聞いてみます。


GM:そうすると、学徒兵は、意外にも口籠もって、


GM/学徒兵:「そ、そんなこと言えるわけないだろ!?」


カトレーン:「そんな風に思っているのか。

       さすがにそれはないだろう」


GM/学徒兵:「ぐ、軍人は汚い!」


カトレーン:「いや、さすがにそれはないだろう。

       だんだん年上の者がいなくなったから、仕方なく若い奴らを集めているんじゃないのか?」


GM/学徒兵:「じゃあ、そんな若い娘ばかり集めて、何ができるんだ?」


カトレーン:「ウム。そうか。

       ホントに女ばっかりってことなのか?

       ……男はいないのか」


GM/学徒兵:「確かに、男はいた。

        けれども……いかにもなんか線の細そうな……。

        だから、その……、軍人にも色々いるんじゃないか?」


ジーノ:色々……。


カトレーン:「確かに。何だろうな?」


アミー:何かさぁ。

    『能力』を持っている人に、たまたま、そういう人が多いだけなんじゃないの?


GM:まあ、普通はそう考えるんですけど(笑)。

   この学徒兵は、そう思ってないようですね。


カトレーン:ああ、あれかー。

      『幻操士』っていうのが、若い女の子に適正があるのかー。


GM:そうですね。

   正確に言うと、幻操能力自体は、男女両方に発現するんですけど。

   幻操能力があって、なおかつ、肉体が頑健なら幻操騎の方に乗せたいですよね。


アミー:ふんふん。


GM:で、幻操能力は持っているんだけど、肉体の方が頑健じゃない場合は、カタパルトの射出とかに耐えられないんで、船内における幻操オペレーターは女性の方が多い……ということになりますよね。


モーゼル:確かに。


GM:それに加えて、巫女的なものもあるので。

   女性の方が幻操能力が高いだろう、と。


カトレーン:そっか。


GM:逆に「魔導能力は男の方が高い」という話もありますから。

   異世界からチカラを引き出して、単純に「炎」とか「雷」に変えるとかね。

   逆に、異世界のチカラを制御する能力は、女性の方が高いと言われていますけど。


ジーノ:へえー……そうなんだ。


GM:でも、まあ、この学徒兵はそういうことはあまり考えていないようですけど、ね。


GM/学徒兵:「この間も、すこぶるつきの美少女が機関保全室に連れて行かれて……」


ジーノ:この間、コレットが行ったところって「機関室」だったよね?


GM:でも、「機関室」の中に「機関保全室」があるからね。


GM/学徒兵:「ああ! チクショウめ!」(机を叩く仕草)


GM:とかやってるんで、隣で寝ているヤツらに肘で小突かれたりしていますけど。


GM/学徒兵:「チクショウ! こんな船なんて沈んだらいいんだ!」


アミー:えー? でも、ホントに沈んだら困るんじゃないの?


GM:まあ、そうなんですけどね。


カトレーン:「いくら疲れていると言っても、口には気をつけた方がいいぞ?」


アミー:周りの視線があるよね。


カトレーン:それに、実際に一人、見張っているし、


GM:まあ、バカな学徒兵が愚痴っているだけですからね。

   見張りの方も、

   「バカなことを。後でシメるか」

   くらいの感じですかね。


モーゼル:でもさぁ、みんな寝静まっているのに、一人で怒鳴っているんだよね?


GM/学徒兵:「こんな船なんて沈んでしまえばいいのに!」


カトレーン:元気だなー(笑)。


アミー:寝てろよ(辛辣)。


カトレーン:「お前、面白いことに気がつくな。

       名前は?」


GM:……。


カトレーン:「何と言うのだ?」


GM:そうすると、学徒兵は、「三ヶ日(みっかび)」と言いますが。


ジーノ:それ、ミカンだろ。

    さっき、『夏みかん』って話が出たから?


GM:知らない。


カトレーン:「変わった名前だな?」


GM/三ヶ日:「なに!? カレドアでは名家だぞ?」


アミー:みかん栽培の名家なんだ!


モーゼル:いや、そこは、そういう意味じゃないでしょ。


アミー:え、違うの?


カトレーン:「そうか。それは失礼した。

       自由なお前でも家柄のことは気にするんだな。

       ふむふむ……」


ジーノ:「小者が気にしそうなことだ」的な?


カトレーン:イヤイヤ。人間観察的に。

      「勉強になったなー」みたいな。


GM/三ヶ日:「あ、ああ……(戸惑う)」


GM/見張りの兵士:「おい、お前ら。

           休みは終わりだ。

           さあ、これからは、半日かけてガレキの片付けだ。

           オイ、……そこの、くっちゃべってたお前。

           お前は、元気がありそうだな。

           俺が、しっかり見て、働かせてやるよ(ニヤリ)」


GM:見張りの兵士はそう言うと、三ヶ日たちを連れて行きます。


カトレーン:「(大声で)頑張れよー、三ヶ日ー!

       応援してるぞー!」


GM/三ヶ日:「……殺してやる……!」


ジーノ:「自由にガレキを移動させろよー」みたいな?


カトレーン:「敬礼!」(ビシッ)


モーゼル:何で、敬礼なの!?


カトレーン:よくわかんないけど。ノリ?


GM:しかし、三ヶ日の話のおかげでわかったことがありましたね。

   どうやら、コレットさんがヒドイ目に遭わされてそうだという……。


カトレーン:そうなの?

      全然、そんな感じなかったけど。コレットの様子だと。


ジーノ:三ヶ日の頭がおかしいだけなんじゃないの?


アミー:ねー(珍しく同意)。


ジーノ:あれ?

    そう言えば、チャージしたの?


カトレーン:え? 退治?


ジーノ:「チャージ」だよ。誰を退治するんだ、一体?


アミー:え? ジーノじゃないの?


カトレーン:……GM、チャージしてもよろしいでしょうか?


GM:えーと、内容は?

   「性格」もしくは「感情」のロールプレイで。


カトレーン:せっかくだから、「感情」にしたいなー。

      今、三ヶ日さんに感情を取れば、大丈夫?


GM:大丈夫ですけど。


カトレーン:でも、何か、感情を取るべき相手のような感じの名前でもなかったような。

      「三ヶ日」だし。


アミー:ねー、「三ヶ日」って誰?


カトレーン:いや、今まで、出てたでしょ?

      三ヶ日さん。


アミー:人間なの? ミカンのことかと思った。


ジーノ:三ヶ日に対して、散々なこと言ってたわりに、そんな発言とかあり得ないと思うんだが……。

    一体、誰のこと話しているつもりだったんだ?


GM:三ヶ日は、カレドアの名家なんだぞ!


アミー:ミカン栽培の?


モーゼル:だから、違うでしょ?


ジーノ:すげぇ! まったく覚える気がねぇよ、この人! (感心)


カトレーン:うーん。

      じゃあ、三ヶ日さんに感情を持つかー。


GM:一体、アイツに対して、どんな感情を持つつもりなんですか?


一同:だよねー(力強く頷く)。


カトレーン:えー何で?

      私としては、三ヶ日さんには、かなり感心したんだよ?

      普通の人だと、全然、想像しないようなこと考えついて。


アミー:絶対、「憐憫」だよね!


カトレーン:いやいや。

      うーん、「親近感」かな?

      三ヶ日さんは、私のこと、うるさそうにしていたからね。

      「親近感」くらいないと話し続けられないよー。


ジーノ:親近感、あるのか……。


GM:了解。

   じゃあ、「親近感」で。


カトレーン:ということで!

      私は、三ヶ日さんに対して、とても「親近感」のある、ロールプレイを行えたのではないかと。


GM:まあ、いいでしょう。

   とても親近感がありましたよね。


カトレーン:ぴらり。(チャージ。これ見よがしにジョーカーを見せる)


アミー:(ヒソヒソとジーノに)……ねえ、あれ、ジョーカーだよ?


ジーノ:何で小声なんだよ?

まあ、さっきのやり取りでわかってはいたから、当然と言えば、当然か。


モーゼル:いいなー、ジョーカー。


カトレーン:あ、じゃあ、次のエーテリックを下さい(エーテリックを1枚補充)


GM:しかし、まあ、バハムートに住んでいる普通の人の視点ってのも大切なんじゃないでしょうか?


モーゼル:あんまり普通の感じじゃなかったけど?


GM:やっぱり?

   じゃあ、これで、このシーンは終わりだね。

   次のシーンへ行こう。


一同:はーい。


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