◆13 ミドルフェイズ カトレーン「私は割り込んでなどいない!」
【シーンプレイヤー:カトレーン・バウアー】
GM:では、カトレーン。
あなたは、いつものお気に入りの軍人食堂にいます。略して「軍食」。
今、軍食の中はてんやわんやしています。
ちょうどお昼の時間だからですね。
カトレーン:おおー。
忙しそうだねー。
ジーノ:カトレーン、忘れないうちに。ホラ。
カトレーン:? あ、いけない。
エーテリックのプロットをしてもいいですか?
GM:どうぞ。
カトレーン:えーと、じゃあ、これ(エーテリックをプロット)。
ねえ、そう言えば「軍食」ってちゃんとした名前あるの?
なんとか亭みたいな。
GM:そういう名前はありません。「軍人食堂」です。
軍食は、軍人、学徒、労働者で一杯。ごった返しています。
そんな中、おたまを振りかざして指揮を執っているのが……。
カトレーン:サラ・バニーさん!
GM:そう、食堂のおばちゃん、サラ・バニーだね。
カトレーン:「サラさん……カッコイイ!!」(うっとり)
GM/サラ:「みんな! しっかりしなよ! 自分の仕事をきちんとして!」
GM:そう言って、他の食堂係員に声をかけています。
カトレーン:はぁー。忙しそうだねー。
GM:こんなの、まだまだですよ。
カトレーン:え? そうなの!?
GM:はい。全盛期に比べたら、今なんて四分の一の稼働率ですよ。
ジーノ:え、これで四分の一?
アミー:あ、バハムートの人が減ったからじゃない?
GM:そうです。バハムートの乗員が一杯だったころの四分の一。
カトレーン:「私も何か頼もう!」
列の一番後ろに並ぶ。
GM:え、割り込むんじゃないんですか?
カトレーン:割り込まないよ。
だって「秩序」だから!
だから、一番後ろに並んでから前の人を押す!
ギュウギュウ!
GM:前の人を押す?
カトレーン:ギュウギュウ。
グイグイと肩を当てながら、ギュウギュウって押す。
GM:では、若い学徒兵が抵抗します。
GM/若い学徒兵:「おい! 女! 割り込むな! 割り込み反対!」
カトレーン:「何を言っている? 私は正当に並んでいるだけだ!」
と言ってさらに押す。
ねえ、この若い学徒兵って男? 何歳くらい?
GM:男です。25歳くらい。
で、カトレーンの肩を押し返しています。
カトレーン:「私は割り込んでなどいない!
きちんと並んでいる!」
ギュウギュウ(肩で押す仕草)。
GM/若い学徒兵:「割り込み反対!」
(肩で押し返す仕草)
カトレーン:「割り込んでなどいない! きちんと並んでいる!」
ギュウギュウ(さらに肩で押す)
GM:若い学徒兵とカトレーン、二人の肩と肩がぶつかり合う!
というわけで、【身体】で判定を。難易度8で。
ジーノ:正直、どうでもいい対決だな。
無駄に暑苦しいし。
アミー:だね。
カトレーン:何言ってるの?
「貴様こそ! きちんと並べ!」
負ーけーてーたーまーるーかぁぁぁー! (コロコロ)
達成値12。成功。
ジーノ:圧倒的だな。
カトレーン:「フン!」(激しくぶつかる仕草)
GM/若い学徒兵:「肩がぁ……! 肩がぁ……!」
GM:こうして若い学徒兵は肩を押さえながら戦線を離脱します。
カトレーンは無事に列に割り込むことができました。
カトレーン:「割り込みなどしていない!
並んでいただけだ!」
GM:若い学徒兵は自分の肩を押さえながら、
GM/若い学徒兵:「この割り込んできた女が……!
チクショウ! 訴えてやる!」
カトレーン:「私は、割り込みなどしていない!」
ジーノ:すげーどーでもいい争いだなー。
モーゼル:ホント。何これ(笑)。
GM/若い学徒兵:「俺は、こう見えてもなぁ! 学徒兵なんだぞ!」
カトレーン:「私だって、ナーガロンドの傭兵だ!」
GM/若い学徒兵:「ふざけやがって!」
GM:と、学徒兵はカトレーンの胸についている階級章に気がつきます。
それで、自分の胸についている「竜士科」の階級章とカトレーンの「準竜士」の階級章を見比べて、
GM/若い学徒兵:「人間はみんな平等じゃないのかよぉぉぉぉぉ!
学校でそう習っただろぉぉぉぉぉ!
チクショウ! 学校に帰りたいよぉぉぉぉぉ……!」
GM:そう言うと、若い学徒兵は、orz(絶望のポーズ)をします。
アミー:何か、かわいそうだね。
モーゼル:そうかな?
カトレーン:じゃあ、その間にしっかり列に並んでおくよ。
GM:若い学徒兵はそれを見て、
GM/若い学徒兵:「これだから、ヴァイツグラードの女は嫌なんだ……」
GM:そう言うと、カトレーンを避けて列に並びます。
カトレーン:「あんまり避けると、並んでないと見なされるわよ。
きちんと並びなさい」
GM/若い学徒兵:「クッッ!! ……学生に戻りたい」
カトレーン:「それにしてもサラさんってカッコイイなー」
とか思いながら、サラさんの方を見ていようっと。
GM:カトレーンが見ていると、サラは、「はい、あなたは甘口。そっちはタマネギ抜き」という感じに、相手の顔を見て体調などを確認しながら、テキパキと出す食事の振り分けをしているね。
カトレーン:前にいる若い学徒兵に、
「サラさんって、いつ見てもカッコイイよねー!」
GM/若い学徒兵:「はぁ!?
……はぁ、俺もアームズ乗りみたいに、きれいな女の子たちに囲まれてチヤホヤされたいよ」
カトレーン:え、この人ってそんな感じなんだ!?
本気で言ってる感じ?
GM:そんなことを本気で言ってる感じです。
カトレーン:「そうか。お前は面白いな」
と真顔で。
アミー:この学徒兵、ろくでもないね!
ジーノ:っていうか、アームズ乗りってチヤホヤされるんだ!
GM:その人次第です。当たり前だけど。普通はチヤホヤされません。
ジーノ:じゃあ、俺はきっとチヤホヤされるんだな。
アミー:ジーノもこの学徒兵の人と同じだね!
ジーノ:俺は違うッッ!
カトレーン:まあ、この学徒兵がそうやって思っているんなら、さらに、
「甘いわね。いつまでもそんなこと言ってるようじゃ話にならないわね」
と言って、またサラさんの様子を見ようっと。
私の番はまだかなー?
GM:では、カトレーンが改めてサラの様子を見ていると、サラは、列に並んでいる中に知った顔があれば、その人にあった盛分けをしている。
カトレーン:サラさん、スゴイね!
GM:サラは、「胃がキリキリしているんだよ」という人がいれば、それ用の食事を出したり、わざわざ聞かなくても大盛りにしてやったりって感じだね。
カトレーン:じゃあ、その様子を見ながら並んでいます。
GM:了解。
では、列が進んで、サラの近くまで来たよ。
カトレーン:(手を振り出し、キャピ声で)「サラさーん!」
(そして、さらにキャピ声)
「わたしー、今日の訓練でぇー、あんなことやぁー、こんなことやぁー」
GM/サラ:「そりゃ頑張ったねぇー」
ジーノ:何か、軽く流されてる感じだけど。
カトレーン:いいの! 私はサラさんと話ができれば幸せなんだから!
GM:で、サラから料理を手渡されます。
カトレーン:じゃあ、それを持って……。
さっきの学徒兵の隣に座る!
ジーノ:ほかのところも空いてるんじゃないの?
GM:まあ、空いていますよ。
カトレーン:でも、学徒兵の隣に。
「隣、失礼する」
GM:では、カトレーンは、学徒兵の隣に座る。
カトレーン:じゃあ、サラさんの食事をおいしく頂こうっと。
「サラさんの料理は、いつ食べてもおいしいなー」
GM:学徒兵の方は、ぶちぶち文句を言ってるね。
カトレーン:「だったら、私が食べてやろう」
GM/若い学徒兵:「俺の食事の権利を阻害するな!」
カトレーン:「なら、文句を言うな!」
GM:と、ここでカトレーン、【霊感】の判定を。難易度8です。
カトレーン:え、何の判定?
GM:さあ、何でしょうね。
ジーノ:【霊感】だから、何か運試しみたいなもんじゃないのか?
カトレーン:そっか。
って【霊感】の修正値+2しかないよ。
アミー:私と一緒だね。
カトレーン:うん。
じゃあ、いくよー。
いいの、出ろー。(コロコロ)
達成値12。成功
カトレーン:やったー。
GM:現在、食堂は大混乱。
その食堂の出入口のところに、一人の男が立っています。
カトレーン:え? どんな人?
GM:軍服を着ていない軍人です。
カトレーン:どういうこと?
GM:軍服は着ていませんが、立ち振る舞いから軍人だとわかります。
さっきの判定は、そのためのものですね。
カトレーン:そっかー。
GM:その軍人は、食堂に出入りする人間の人相改めをしているようです。
カトレーン:人相改め?
GM:はい。バハムートに出入りする人間が急に増えましたからね。
もっとも人の出入りの多い食堂で怪しい人間が入り込んでいないか見ている、というわけです。
カトレーン:なるほどー。
何歳ぐらいの人? 見覚えはある?
GM:20代ですね。見覚えはありません。
顔にもこれといった特徴はありません。
カトレーン:知らない人かー。
じゃあ、隣の学徒兵に、その男を指して、
「ねえ、あの人、知ってる?」
GM/若い学徒兵:「知らねえよ」
カトレーン:「もしかすると私に気があるのかも……」
GM:すると、学徒兵は、カトレーンの顔をまじまじと見て、
GM/若い学徒兵:「顔だけなら、結構、いけるかもな……。クックッー(下卑た笑い)」
カトレーン:「気持ち悪いんだよ!」
ジーノ:コイツ、腐ってる!
アミー:何か、最低な人だね。
モーゼル:うん。
GM:えー、そんなことありませんよー。
そんなわけで、「バハムートの中は一枚岩ではない」というこのカトレーンのシーンは終了です。
カトレーン:ちょ、ちょっと、待って。
GM:何ですか?
カトレーン:今、出てきた軍人の男の人とかに「感情」とか取れないの?
GM:取れますよ。
カトレーン:もしかして、若い学徒兵にも取れる?
GM:まあ、取れますけど。
カトレーン:うーん、どうしようかなー。
何人でも取っていいわけじゃないんだよね?
キャラクターシートの「感情」欄が4つしかない。
GM:そうですね。
シナリオ中はあまり考えなくてもいいと思いますけど。
それでも、まあ、適度にお願いします。
カトレーン:そうだよねー。
えーと、どうしようかな……。
じゃあ、食堂の出入口に立ってた男の方に。
感情は……「好奇心」で。
あ、名前のところは何てしておけばいいの?
GM:了解。
では、「好奇心/食堂の見張りの男」としておいて下さい。
カトレーン:わかったー。
それと、私、エーテリックをチャージしてもいい?
列にきちんと並ぼうとする性格の「秩序」。
それに「サラ・バニーへの憧憬」のロールプレイで。
GM:もちろん、どちらでもOKです。
カトレーン:やった! (ダイヤの9をチャージ)
じゃあ、エーテリックを補充していい?
GM:どうぞー(カトレーンにエーテリックを1枚渡す)。
では、次はいよいよ全員が一同に会するシーンです。
ジーノ:あ、今までのシーン、どこにも登場できなかった!
GM:まあ、そりゃあ、ね。
どこに入るつもりだったんだよ?
ジーノ:入れると言えば、今の食堂のシーンくらいだったが……。
入ると、もっとカオスな展開になるしなー。
GM:次のシーンからどんどん登場できますよ、きっと。
一同:おおー!
いよいよ次回は、全員集合である。
って気がついたら、「最短で3回で終了する!」などと書いてから、軽く3回を超えてしまった。ことに今気づいた。
まあ、本気にしている人もいないとは思ったものの、「有言実行」をモットーとするジーノこと下げ友の心には、この事実が重くのしかかった。ギュウギュウ。
ここで、宣言します!
「このリプレイはあと3回以上続きます!」
普通か。
余裕で守れることしか約束しないからこその「有言実行」である。
今後の展開としては、「アームズ乗りのジーノが、カワイイ女の子たちにチヤホヤされてキャッキャウフフでウハウハ、俺Tueeeeee!」だと思います。(※個人的な予想です)
では、えー、コホン。
待て! 次回!




