終わりの始まり
新暦2014年5月1日。
その日も平穏な日常を過ごせると思っていた、あの時までは。私は、この時自分の身に何が起こったのか理解できなかった。覚えていることは、目の前で街の人たちが謎の生命体によって殺戮されたということだけ。そして、私以外の人たちは消えた。私は、この時のことを今でも夢に見る。私の担当の医師曰く、夢に見るということは精神に過大なダメージを受けているからだそうだ。私は、未だに理解できていない。それが、記憶を失った原因なのかも知れないとは感じていた。
この日を境にして、世界の総人口は全盛期の七十億よりも三割まで減少した。そして、世界のトップたちは連合軍で迎え撃とうとした。それでも、人類の劣勢には変わりはなかった。何故なら、人類が作り上げた兵器は一切意味をなさなかったから。それでも五年間、人類は足掻き続けた。結局のところ、これが功を制したのか生命体は突如として世界から消えた。
これが後に、大きな破滅をもたらすとはこの時誰も気づいていなかった。このことに気づけたものは、存在したかどうかわからなかった。ただ一つ分かることがあるとすれば、人類が転機を迎えたのだということだけであろう。