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第5話♡急接近⁉彼のヒミツを知っちゃった

 掛け布団にしているブランケットから出て伸びをします。


おはようございます!

わたし、藍野いおりと言います!

今日も1日よろしくお願いします!


とは言いつつも…実は今日、学園はお休みなのです。


「もうすっかり暑い季節になりました。お外で合唱しているセミが外に出る気力を奪います…」


今日は夏休み初日。この世界に来てから4か月くらい経ちました。この4か月の間にたくさんのイベントがありました。林間研修会、体育祭、七夕祭り…、レン君とのドキドキイベントは二人の関係をより密接にしてくれたに違いないです。同級生のアイラや料理部のちずる先輩、アリス姉さまとも少し仲良くなりました。


「今日はレン君と一緒に夏休みの宿題を終わらせる予定があります。朝ごはんを食べたらレン君の部屋に向かいましょう!」


私生活も少し変わりました。朝ごはんを自分で作るようにしたのです。おばさんからもらった晩ごはんの残り物と簡単な料理を朝ごはんにして、自分の時間をたのしんでいます。


「温めなおしたご飯は駄目ですね…、パサつきところによりペチョつきがあるでしょう、です。おばさんからもらったミネストローネに投入してリゾットにしてしまったほうが美味しそうです。ええい、ままよ!」


…トマト味のご飯はぺちゃぺちゃ、でも美味しいことにしましょう。ごちそうさまでした。


朝ごはんの次はレン君の部屋に突撃です!レン君はお寝坊さんですから、まだ朝ごはんを食べていないかもしれません!手作りの一品をおばさんと作って、レン君にあーんは…まだはやいかも。


「おばさん、おはようございます。レン君はまだ寝てますか」


「おはよぉね、いおりちゃん。そうねぇ、朝ご飯はまだ食べに来てないわねぇ」


「では、起こしてきます!」


おばさんのしまりのない返事を背にレン君部屋のドアの前に立ちます。聞き耳を立てます。ファンブル⁉急にドアが開きました。


「おっと、あぶないよいおりちゃん。おはよう」


「おはようございます!レン君、お寝坊さんですね!」


「いおりちゃんが早起きなだけだよ。だってまだ9時だよ。夏休み1日目くらいゆっくり寝させてほしいね」


レン君が洗面所に向かいました。空になったレン君の部屋におじゃまして軽くお掃除します。起きたばかりだったのか掛け布団がベッドからずり落ちています。整えてあげましょう!


「それにしても数か月前に出会った男の子の部屋だというのに、わたしのココロは平常運転なのですね。わたし、この世界に来る前は学校の用事でしか話した経験がないのに。これは藍野いおりの身体がレン君に慣れているということなのでしょうね」


窓を開けて空気を入れ替え掃除機でほこりを吸い取ったら、レン君が朝ごはんを食べ終えて部屋に戻ってきました。


「あっ⁉お掃除に夢中でおかずの一品を作るの忘れてました…。今から作ったら食べてくれますか」


「気持ちはうれしいけどお腹いっぱいだから大丈夫だよ。掃除してくれたんだね。ありがとう」


「どういたしまして、それでは宿題を終わらせてしまいましょう!」


部屋の真ん中に置かれた、ふたりが使うには狭い丸い机に勉強道具を並べます。レン君は数学から終わらせるようです。わたしは苦手な歴史から。



 じわじわと鳴くセミをBGMにしてシャーペンが踊ります。3度目の休憩が始まるころに、わたしのお腹から昼ごはんを呼ぶ声が聞こえました。


「お腹がすいたね、お昼にしようか。母さんが素麵(そうめん)を茹でていたからすぐ食べられるよ」


「ハワヮ…そ、そうですね!わたしのお腹もそうめんを求めています」


慌てて机に置かれた物を片付けます。教科書、ノート、筆箱…、課された範囲の半分も終わっていないわたしと次の宿題に移っているレン君を比べて、ふと疑問がわきます。


「レン君は、どうしてあの学園に入学したのですか?レン君くらいの賢さならもっと上の進学校に入れますよね」


「そんなことないよ。このあたりで一番偏差値が高い学校はときめき学園以外にないよ。急にどうしたの」


「ちょっと気になっただけです。さっ!そうめんを食べに行きましょう!わたし、ねぎだく派ですー」


レン君の手を掴み部屋を出ます。レン君が女角レンという名前の登場人物だけではないと期待してしまったことをお腹の声でごまかせたでしょうか。


―――――


「シャキシャキのネギとツルツルのそうめんがめんつゆと絡んで美味しいですー!」


 おばさんがまだあるからとよくかんで食べるよう促してきます。レン君はワサビをそうめんに絡めています。オトナです。


「オトナなレン君は明日の予定はありますか?」


「大人?明日は…特にないよ」


「では、遊園地に行きませんか。レン君とデートがしたいです」


おばさんがレン君を見てニヤニヤしています。


「いいじゃない。お小遣いあげるから行ってらっしゃいな」


「まだ何も言ってないし嫌だとは言ってないよ。そうだね、行こうか遊園地。そのために宿題をがんばろうね」


「うう…さっさと終わらせます!」


わたしは残りのそうめんをすすりあげました。ごほごほっ。ごちそうさまでした。わたしたちは再び宿題を終わらせるために部屋へと戻りました。



 おはようございます!今日はデートの日です。昨日約束した通りレン君と遊園地に行きます。夏休み前の休日にアリス姉さまと洋服を買いに行ったり化粧の練習をしたり、レン君がわたしに惚れる勉強をいっぱいしたので今日のデートは準備万端です。


レン君とは9時に駅前で集合の約束をしました。ここから駅まで十数分必要です。8時半には出た方がいいけれど、レン君と鉢合わせするのは恥ずかしいからドアの前で足音が通り過ぎるまでじっとしています。


「男の人は待つ側と待たせる側どちらが好きなのでしょうか。待っている間のわくわくも好きな人に会いに行くドキドキも何にも代えられないひとときなのでしょうね」


外からドアを閉める音が聞こえます。トン、トン、足音が大きくなって、トン、トン、小さくなって聞こえなくなりました。


「レン君の気配が消えました。わたしも向かいましょう」


白色の小さいポーチを肩にかけて外に出ます。日焼け止めをして大きな帽子を被って日傘もさす。わたしの無敵装備でレン君がいる駅前へ向かいます。



 レン君が駅前で男の人に絡まれています⁉このシチュエーションはもしかして…


「ヘイ!ニーチャン暇してる?お茶しない?てかアイディー交換しよーよ」


ナンパされてます!駅前、レン君から見えない死角から観察します。ナンパしている男の人は高校生くらいでときめき学園の制服を着ています。面白そうだから声をかけてみましょう。


「レン君待たせてすみません、あの、この人わたしの彼氏なのでーちょっかい掛けないでくださーい」


「いおりちゃん、その話し方どうしたの。それにこの男は僕の友人だよ」


「れんーそういうこどじゃないんだよ。藍野さんはよくわかってる。女の子がチャラい男にナンパされているところをさっと助け出す。恋愛シミュレーションの定番と言ったらコレ!だよねー」


「ですよねー」


レン君のお友だちと一通りレン君をいじったあと、その人と別れ遊園地行きの電車に乗りました。隣に座っているレン君が遊園地のパンフレットを見ています。


「レン君、今日のわたしを見て何か気づきませんか?」


「………」


「レン君?おーい、もしもーし、聞いてますか」


「………」


「無視しないでください…あの、ごめんなさい。憧れていたシチュエーションだったのです。反省してます」


レン君がパンフレットをたたみ、わたしの方を向きます。顔はむすっとして冗談と言いながら穏やかになりました。


「怒ってないよ。いおりちゃんとあいつが仲良く話していたから意地悪したくなっただけだよ。そんなことより、今日はいつも以上におしゃれしててかわいいよ」


「ハワッ、えへへ。レン君的にどの部分が一番かわいいですか?」


遊園地に着くまでの間、レン君をわたしの好きなところについて質問攻めしました。



 遊園地は夏休み効果もあるのでしょう、大盛況な様子です。定番のジェットコースターは短くても20分待ち、親子で楽しめるものは並んだら一生出られなさそうです。


「レン君、どうしましょう。遊園地は人気が高い場所だとはわかっていましたがここまでとは思っていませんでした。このままでは楽しみ欲が満たされません」


「大丈夫だよ。いおりちゃんが乗りたいものを乗って、足りなかったらまたくればいいからね」


そう言うと、レン君はわたしの手をすくい上げ電車の中で話したわたしが一番乗りたいものの場所までエスコートを始めます。今日はわたしがエスコートしようと思っていたのに…、少し傾いたお日様とわたしの顔が照っていました。



 夢のような出来事が起きた。いおりちゃんから突然デートに誘われたのである。僕といおりちゃんはまるで兄妹の関係だったし、最近は僕に対して直接的な好きを伝えられていたが、今まで関係が壊れてしまいそうで大人の対応をしていた。それに、『前のいおりちゃん』が消えてしまうのではないかと恐れてもいた。

4か月、僕たちの関係は変わらなかった。入学式にみせた学園内でのスキンシップはなりを潜めて家だけになった。学園内での関係は『前のいおりちゃん』と同じになった。でも、大きく変わったのは、


「いおり、今日は生徒会がありますから直接迎えに来ましたわ」


いおりちゃんがアリス先輩という、学園で有名な人と親しくなった。幼い見た目は先輩方の庇護欲を掻き立てるのだろう。いおりちゃんは気づいていないが上級生の間でいおりちゃんを見守る会があると聞いた。そのトップがアリス先輩とも。


終業式が終わり今日は部活動の日ではないから、いおりちゃんと一緒に帰ろうと話しかけようとしたが、アリス先輩に先を越されてしまった。


「はい、アリスねえ、…先輩」


いおりちゃんが教室の外に向けて歩く。今日はとめた方がいいと頭の中で誰かが警鐘を鳴らす。


「いおりちゃん今日は僕と帰ろう」

「いおりあたしを置いていくの?」


アイラさんも重ねて声をかけた。増幅された掛け声にいおりちゃんが振り返る。一瞬、無感情な顔で僕たちを見て、困った顔でアリス先輩の方を振り返る。


「アリス先輩、ごめんなさい。今日は友達と帰ります。あっでも明日から夏休みで登校日まで会えない…」


「問題ありませんわ。同級生と親睦を深めることも生徒としての重要な活動ですわ。では、ごきげんよう」


「ご、ごきげんよう…」


いおりちゃんが恥ずかしそうに別れの挨拶をする。アリス先輩が見えなくなるまで見送ったあと、僕たちに話しかけた。


「レン君!アイラ!さっ帰りましょう。ハワッ⁉アイラ、急にどうしたのですか」


アイラさんがいおりちゃんに熱い抱擁をしている。今日は3人で手を繋いで帰った。


このままでいいのだろうか。僕といおりちゃんとの関係が変わらなくても、『今のいおりちゃん』は変わっていく。一度壊れた感情が僕以外によって修復される。いおりちゃんは僕を好きだと言ってくれるけれど、絶対に僕である必要はないかもしれない。


でも…僕はいおりちゃんにずっと好かれたい。


運がいいことに明日から夏休みだ。『前のいおりちゃん』を諦めるつもりはない。ただ『今のいおりちゃん』が僕を一番だと思ってくれるように努力しようと決意した。


このチャンスを逃すつもりはない。



 レン君との遊園地デートは大成功で終わりました。知らない人たちのまえで手を繋いで歩くことに最初は抵抗感がありましたがレン君のエスコートがそれをゆっくりと削いでいきました。夕方、子連れの家族たちが帰る中、わたしたちだけの庭園のベンチでわたしは質問しました。


「レン君はわたしのこと好き?」


「好きだよ」


「じゃあ、わたしと結ばれてくれる?」


「ごめんね…僕は、まだ君と結婚することはできないよ。僕たちは高校生で、君と歩むだけの知識も能力もない。だから、今の質問はまだ待ってほしい」


「わかった。わかりました!今日のところはその返事で満足しておきます」


わたしは先に立ち上がってレン君に手を差し出します。夕日の逆光でレン君の顔が見れません。


「帰る時間ですね、レン君」


―――――


 夏休みが始まってから一週間が経ちました。昨日まで一緒に勉強していたレン君は部活動で会える時間が減ります。久しぶりにひとりで過ごす1日はまだ半日しかたっていないのにとても長く感じました。


「学園に行けばアリス姉さまやアイラに会えるでしょうか。ちずる先輩なら料理部で学園にいるかもしれません。…でも、用事もないのに学園にいたら駄目と先生に言われているから勉強道具は必要です」


独り言を言いながら学園に行くための準備をします。慣れとは怖いもので、寝床にしている和室とリビングはわたしのお城です。


「あっ、どうやって学園に行くか考えていませんでした。一時間かけて徒歩で向かいましょうか。でも行きは上り坂だから絶対疲れます」


すべての準備が終わり玄関のドアを開けます。外に金髪をなびかせた美しい女性が立っていました。


「アリス姉さま?どうしてここにいるのですか」


「その質問に答える前に、おはよういおり」


「おはようございます、アリス姉さま」


アリス姉さまはうんうんとうなずく。女神さまの満足げな表情に誰かと一緒に居たいという欲が解消されます。


「暑くてたまらないので部屋に入れてくださいまし」


アリス姉さまがわたしの一室を訪れました。



 アリス姉さまとリビングのソファーに座ります。執事さんがキッチンでつくった紅茶と持ってきたお菓子をたのしみながら、わたしに会いに来た理由を聞きました。


「理由が無くてはいけませんの?わたくしはいおりとお話がしたいと思ったから来ただけですわ。終業式に予期しない別れをしてしまいましたから次に会う日程を決めておりませんでしたし、いおりはスマホを持っておりませんものね」


「スマホは高価で…。それに夏休み前は連絡手段なんて必要ありませんでした」


「連絡手段は必要になりますわ。その服装、部活動をしてないのに学園に行くないでしょう。もしかして学園に行けばご友人と会えると思ってましたの?」


「アイラとちずる先輩はわからないけど、レン君はいますよ」


アリス姉さまが、つまんだお菓子をわたしの口に軽く押し当てます。


「いおりが早い時間に出ていたら、わたくしとは会えませんでしたけど」


わたしは声を出すために口元のお菓子を食べました。甘くてふわふわの食感がおいしいです。幸せの気持ちでいっぱいになっているとアリス姉さまが話し続けます。


「まあ、いじわるはこのくらいにしておきますわ。今日はいおりとお話しするために来ましたの。時間はたっぷりとありますわ。何から話しましょうか」


わたしはこの一週間の出来事を話しました。アリス姉さまは確かめるようにうなずいて、一つ話し終えるごとにお菓子をわたしの口に運びました。


「…女角レンとデートしたのね。恋愛は青春ですからよいことですわ」


わたしはほほえむ。姉さまがわたしの話を聞き終える。


「…もう宿題を終わらせましたの。ご褒美にハグして差し上げますわ」



 アリス姉さまとの楽しい会話は夕方まで続きました。その話の中で一緒に晩ごはんを食べる約束をしました。今、わたしはアリス姉さまと高級レストランに来ています。


「ふふふっ、緊張しなくてもよろしくてよ。一学期の間に教えた食事作法があるでしょう。あなたの身体には普通令嬢としてのふるまいが染みついているはずですわ」


「高級店で緊張しているはずなのに、食べるときの動作を戸惑いなく実行できます…。あっ、このパスタおいしい。もしかして―――を使っているのでしょうか」


「ふふふふふっ、正解ですわ。いおり、わたくしは今感動していますわ。わたくしの教えたことをしっかりと覚えて、えらいですわ。そんないおりにプレゼントがありますの」


アリス姉さまが片手をあげるとウェイターさんがワゴンを運んできました。ワゴンには手のひらサイズの箱がふたつ置いてあります。アリス姉さまは比較的大きい方を手に取りわたしを見つめます。


「最新式のスマートフォンですわ。いおりは必要ないといってましたが、わたくしには持っていてほしい理由がありますの」


アリス姉さまがうつむきました。


「いおりの部屋を訪れたとき用事はないと言いました。ですが本当は話さないといけない事がありましたの」


「覚悟はしました。教えてください」


「わたくし、お父様の仕事を勉強するためにアメリカへ向かいますの。期間は明日から冬休みが終わる頃まで。お父様に抗議して卒業まで待ってもらおうとしたのだけれど、人が変わったように聞く耳を持ってくれませんでしたわ」


「明日から三学期まで…七か月も会えないのですか?」


「会えないのですわ。だからお願い。毎日でなくていいからわたくしとお話ししてくださいまし?」


「はい、必ず電話します。わたし、スマートフォンを使ったことがないので後で教えてください」


「もちろんですわ!それともう一つのこの箱はお家で開けてくださいまし。あなたの誕生日を直接祝えないかわりのプレゼントですわ」


アリス姉さまは一度執事に預けると言い、ワゴンに載せました。ワゴンは運ばれていき、別のワゴンがきました。テーブルに魚料理が置かれます。


「料理はまだありますわ。わたくしとの別れの料理、ゆっくり味わいましょう」


―――――


 おはようございます。今日は久しぶりに学園へ行く日、登校日です。先提出するために宿題を詰め込んだパンパンのカバンを持ってレン君と登校します。


「レン君、今日は部活動がある日ですか?」


「うん、帰りが遅くなるから晩ご飯はさきに食べててね」


「わかりました!でも困りました。一緒に帰る人がいません」


レン君が困った顔で頭をポンポンしてきます。レン君にも思うところがあるのでしょうか。しかしひとりぼっちで帰る事実は変わらないので同情されても困ります。


「アイラさんはどうなの?たしか書道部だよね。いおりちゃんも書道習っていたからてっきり一緒に入ると思っていたけど、今からでも入部したらどう?」


「あ、あー、そーうですねー。………まあ、部活に入るのも手かもしれませんね」


バス停に着くとアイラが手を振っています。久しぶりの学校がうれしいのですね。本当に帰りどうしましょう。考えないとですね。



 ああ、もう時間になってしまいました。大五郎先生が教室から出ていき、レン君とアイラも部活動へ行きました。わたしはまたひとりぼっちです。


「帰りましょう」


家まで我慢したらアリス姉さまとお話しできます。頭の中を空っぽにしてバスに乗ればすぐ着きます。バスを待つ時間もきっと大丈夫です。


「やっほーいおりちゃん。そんなに駆け足でどこ行くの?」


目の前に高い壁がそびえたちました。


「誰が壁だってー?」


「イタっ、…ちずる先輩、こんにちはです。先輩も部活ですか?」


「そうだよ。明日から三日間、料理部の合宿があるんだよね。そうだ!いおりちゃんも一緒に行かない?」


「合宿へですか?」


「そう」


わたしは明日の予定を思い出します。ですが特に何もありませんでした。


「その顔は…予定はないって顔だね」


「でも、部外者のわたしが参加してもいいのですか?」


「むしろ大歓迎だよ。うちの部員たちもいおりちゃんを気に入っているし、新入部員の子たちは君のこと知らないけどきっと仲良くなれるよ」


「うーん…じゃあお願いします。宿題も終わってすることが無かったのです」


「オッケー!それなら今から家庭科室へレッツゴー!」


ちずる先輩が両手をわたしの腰に添えると、ヒョイと担ぎ上げ運びました。わたしがひとりぼっちになると誰かが一緒にいてくれる。


わたしは幸せです。





第5(ここ)は追加予定

まずは、第6話の書き上げ

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