星座の瞳は、情熱の色
沈みかけた太陽が
街並みをオレンジ色に
変えていく
空はその頂きから
青いベールに包まれ
風にそよぐ
冬青の紅い実が
夕闇の中で輝く
その夕陽のカケラを
閉じ込めたような
オレンジ色の星
アルデバランは
追いかける者
それは牡牛の瞳
情熱の色を宿して
星空の宝石箱のような
すばるの星々を
今宵も追いかけて
空にちりばめられた
宝石たちが放つのは
夢のような煌めき
アルデバランは
すばるのあとぼし
プレアデスの七つの宝石
けれど見えるのは六つ
いつかたどり着き
七つめの星になれたら
光り輝くその瞬間を
心に描きながら
人は誰もが
すばるのあとぼし
いつも何かを追いかけて
追えどもなかなか
近づけないことも
多いけれど
やらなければ
いけないことの多さに
焦る気持ちに
過ぎてゆく時間に
せわしく過ぎる日常に
追いかけられることも
多いけれど
それでも心は
追いかけ手を伸ばす
熱を帯びる瞳
熱を帯びる言葉
情熱の色が見つめる
その先へ
自分にとっての
すばるを求めて
人は誰もが
すばるのあとぼし
夢を追いかける
たくさんの星々が
この地上にも煌めく
追いかけているのは
決して一人ではないから
ともにある星の光に
励まされながら
今日も瞳を
情熱の色に輝かせ
自分が描くすばるを、
追いかけながら
紅葉の終わりから見頃のおうし座の一等星・アルデバランは、「後に続くもの」の意味で、大小約100の星からなるプレアデス星団を追いかけるように夜空に輝き、日本では「すばるのあとぼし」と呼ばれます。そのプレアデスは神話ではアトラスの7人の子ですが、肉眼で見えるのは6つほどで、7つめの星を待っているのかも知れません。
「小説家になろう」も、夢を追いかけるたくさんの星が輝く場所のように思います。お読みいただき、ありがとうございます。