6月6日 2本目
昨日の、宝来vs唐沢の対決から一夜が明けた。二人は、どんな気持ちなんだろう。俺は、なんともいえない気持ちになっていた。
ー6月5日ー
二人の対決を見ていると、いつものサッカーコートが小さく見えた。それだけ、二人が大きく見えてる証拠なのだろうか?宝来と唐沢の対決は、2本目に入っていった。ボールを持った唐沢が歩いていく。
俺 「これって、何本勝負?」
永谷「先に三番取ったらじゃない?」
俺 「そうなんや」
ここから2本目。ボールをセットした唐沢は、キーパーの宝来を見つめる。笛が鳴り、唐沢は、ボールを蹴った。しかし、宝来は、1本目同様全く動かなかった。やる気があるのか?宝来に少し、嫌悪感すら覚えた。唐沢の蹴ったボールは、ゴールネットへと吸い込まれていった。
ここで再び攻守交代。今度は、宝来がキッカーだ。キーパーの唐沢は、やや右寄りだ。今度は、どうする?宝来。中沢のホイッスルと同時に、走り出した。今度は、ゴールポストギリギリの左に蹴った。キーパーの唐沢は、読んでいたかの様に、飛び込むも、あと一歩足りなかった様だ。
永谷「あっ、、、、」
永谷は、後ろをふりかえっていた。俺も、後ろをふりかえってみると、サッカー部キャプテン沢田がやってきた。
永谷「おせぇぞ、お前」
橘 「何しとんねん」
攻守交代で、唐沢が前に歩いてきた。
沢田「ちょっと、用事で。今は、どんな感じ?」
永谷「2本打って、お互い決めてるってところ」
俺は、沢田の方を見つめた。
沢田「じゃあ、ドローかぁ」
永谷「あぁ。これからだろ」
沢田は、二人の成長を見守る様な優しい目をしていた。
永谷「沢田的には、唐沢に勝ってほしいの?」
沢田「うーん、どうだろう」
どっちが、いいんだろう。俺にもわからなかった。
永谷「どっちでもいいの?」
沢田「まぁね。誰かが、宝来を本気にさせないとね」
永谷「誰かがねぇ、、、、」
沢田「別にお前たちでもいいんだぜ?」
俺と永谷の方を見てきた。たしかに、今の宝来は、本気じゃない。もっと1年の頃は、サッカーに夢中だった。
俺 「宝来って、昔は、もっとサッカーに熱中してなかった?」
沢田「昔はな、、、」
昔は。俺が聞いてる話だと、1年から試合に出てたのが、沢田と宝来だけ。でも、徐々に宝来は、練習にこなくなっていたとか。




