6話 土壇場で
大きな船だ。近づくと結構大きいことがわかる。コンテナ船だ(まぁ、コンテナ船という部類の中では小さいほうなんだろうけど...)
船に架かっているタラップ向けて足早に歩みを進める
「こんな大きい船の中から一人の女の子を探すんですか?」
私はしんどそうだと思いながら、そう尋ねた
「それが今回の仕事だ」
そう淡泊に返事を返された、ごもっともだけど
それじゃぁ、お先に行かせていただきますというそぶりをカイに見せてタラップに足をかける
その瞬間後ろから男達の声が聞こえてきた
「クソッ!さっきの銃声はやっぱり!」
「みんなやられてる!」
と口々に様子を報告しているようだった
その時一人に男がこっちを指さした
「いたぞあの女どもだッ!! 」
ゲッ!ヤバッ!そう思って私は引き返してタラップの近くのコンテナに隠れようとしたが
「先に行け」
そうカイが言ってこちらを見てきた、すでに目が青い
「はい!」
そう私は返事をしてタラップを駆け上がる。
「はぁはぁ」
甲板にたどり着いたようだ、いくつものコンテナがたくさん積み上げられている。とはいうものの小さな末端組織故か、テレビとかで見るほど積み上げられていないが
「この中のどれかに、今回の依頼の品があるのか」
片っ端から手の届く範囲のコンテナを開けていく、銃器、白い粉や葉っぱ様々な物が出てくる恐らくこれはこいつ等のものではないだろう、こんなコンテナ何個分も用意できるはずがない、自分たちで捌くルートを持たない組織から仲介手数料をふんだくって運び屋まがいのことをしているのだろう。
さてどうしたものか、そう悩んでいると
「アハッ!お前誰?こいつ等の仲間?」
きゃぴきゃぴした声が後ろから耳に届く
とっさに銃を構えながら後ろを振り向く、するとそこには奴らの首を片手に持ってかえり血だらけのピンクの髪の毛をした16か17歳くらいの女が立ってた手には血でべっとり濡れた刀のようなものが握られていた
「そんなわけないでしょ、どこをどう見たら黒服どもの味方に見えるの?」
しっかりと標準を合わせたままそう言い放った
「あっそう」と女がつぶやくと
「まぁ、どうでもいいけどねぇぇ!」
叫びながら距離を詰めてくる
「クッ―――
後ろに下がりながら何発か銃撃をお見舞いする
「どこ狙ってんのぉッ!」
ピョンピョン飛び跳ねながら華麗に弾丸を躱す
クソッここはあの女にとって最高のフィールドで間違いないだろう、コンテナに飛んだかと思ったらそのコンテナを蹴りまた飛び跳ねる
距離を詰められられたらマズイそう思いながら必死に走る
「あ~もう銃なんか本格的に撃つのは今日が初めてなんだってば!」
そう言ってても拉致はあかない、何か策を考えよう、、、そうだ!
立ち止まり呼吸を整え素早く後ろを振り返る、銃を構えすべての神経をこの一撃に集中させる
相手が近づいてくれるなら待てばいい、近距離ならばさすがに外さないだろういや、外してはならないのだ、外せば文字通りすべてが終わる。
この新しく始まった第二の人生をこんなところで終わらせたくはない
「もう疲れたの?じゃあねぇ♪」
女がコンテナを壁にして勢いよく飛んで迫る
しまった思ったよりもだいぶ早い
命が掛かっていたとしても私は失敗するのか
ならばせめても相打ちにしてやるこいつだけはせめてもの手向けだ
「このやろおおお!」
そう全身を集中させ指先に力を込める
すると女がいきなり驚いた表情を見せ地面を蹴って距離を置いた
「おねぇさんやるねぇ、危なかったよ」
は?何のことだ?私は何もしていないそれよりも弾丸は?なぜでない?拳銃に視線を向けるとホールドオープンになっていることに気づく弾切れだ、つくづく重要な場面で失敗する女だよ私は、
「おねぇさん能力者だったんだ!弾切れの拳銃構えて何をするつもりかと思ってたけどはめられるところだったよ、いやぁてっきり無能力でただ逃げてるだけかと♪♪」
その言葉に私は驚いた
「何言ってるの?」
そういうと女は不思議そうな顔した
私は近くのメッキかかったコンテナをのぞき込むと自分の目が青くなっていることに気づいた
「なに、これ」




