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1話 初めての

はぁ、、、


またやった、そう私は思っていた


自宅にあたるぼろいアパートの駐車場に停まっているミニバンを見ていた。左の後輪付近のシルバーのボディが白い塗料をつけて凹んでいる


「クソッ!結構目立つじゃん...」


そう呟き、続け様に


「前回の凹みが小さく見える」


そう呟いた。これをどうやって()()二人から隠そうかと必死に考えていたそのとき不意に後ろから喋り声が聞こえる。


「うわぁ、ヤバ!ベッコベコじゃん」


と明るく元気で可愛らしい声と


「どうしてジジィやババァが簡単に乗れる乗り物をお前はまともに乗れないんだ」


と女にしては低めで落ち着いた声が聞こえた。


今その事で凹んでるのに人の神経逆撫でしやがって、私は少しイラッとして言い返す。


「カイ!なら雑用押し付けないでくれますか?」


カイ ”女にしては“身長が高くいつも落ち着いていて彩の無い大人なコーデに身を包んでいて可愛らしげがなくあまり他者に興味がない”ような“女だ


「サリィあなたのためにショッピングモールまで行ってあげたんですけど」


サリィ カイと反面で可愛らしいコーデに身を包んでいて元気いっぱいで身長は平均的な好奇心旺盛そんな”ような“女の子だ。


「リナありがとう!買ってきてくれた?」


しっかり感謝の気持ちが言えるなんていい子だ。私はそう思った。


「もちろん、はいどうぞ」


私はにっこり笑ってサリィにお気に入り”らしい“業務用のでかいアイスクリームを手渡した


そして私はリナ 訳あってこの二人と暮らしている。


そしてこの二人は普通の一般人じゃない殺し屋(ヒットマン)


どうしてこんな二人と暮らしているかってそんなの私が知りたい。私も人殺しかって?そんな訳ないついこないだまで普通の人だった。知らず知らずに()()()()世界に入り込んでいた哀れな女だ。




ガチャッ!


小気味いい音がして扉が開く


モールドシティの外れにある安い土地に安く建てられたぼろいアパート三階305号室それが私の新(?)居だった。


「重い、冷蔵庫にしまうの手伝ってくださいよ」


1リットルのペットボトル飲料数本にたくさんの食料品買い出しに行ったのはいいがそれを一旦床に置いて、持ち上げて冷蔵庫に閉まってまた持ち上げてとなると重労働だ。


女しかいないのにこんなに食うのかと最初は思ったがカイはともかくサリィが見た目に反して大喰らいだった。


ふうぅ...


食品を冷蔵庫の仕舞い終える。結局最後まで手伝いに来なかったなあの二人、まぁ、いつものことだと思って割り切る事にしよう。


カイがベランダでタバコを吸いながら電話してる


またどうせ()()の話だろう。私もベランダに出た、ちょうど電話が終わったらしく


「今夜出る」


と短く私に言うとタバコ渡してきた。


まぁ、ちょうどそう言う気分だった


「今度は何やるんですか?」


「殺しだ」


そういいながらカイは逆にそれ以外あるのかとキョトンしてこっちをみた


顔のパーツが整っていて凛々しい顔つきをしているのその表情は反則だろと思いつつも


まぁ、そうでしょうねそう分かってた。


ついこないだまでぴちぴちの19歳だったのになぁ。




「ねぇ、まだ着かないの?」


サリィが、うずうずしてる


はぁ、気が重い多分私は慣れないだろうなこんな()()






あぁ、気持ちが悪い、人の悲鳴が聞こえる。銃声もだ


凹んだミニバンで待つのが私の仕事


「はぁ、意味がわからない。なんでこんなことしてんだろう」


また呟く、独り言が多くなってる気がする。


「お待たせ!こっちきて」


サリィの声が聞こえて驚く


「うわっ!サリィ驚かさないでよ」


「ごめんごめん」


えへへ〜と笑うサリィの服や顔は血だらけだ


それよりこっちきてとドアを開け私の手を引っ張る


どう言うことだろういつも車で送って待って家まで送るただそれだけだったじゃないか?


「ねぇ、サリィなにするの?もう終わったなら帰ろうよ」


そう問いかける




あがッ! 男の声が聞こえた


「やめてくれっ!頼む」


降参する意思を見せている男にカイが銃を向けている。


最悪だ、こんなのを見せるために連れてきたのかよ


はぁ、ありえない


「連れてきたよ」


「あぁ」


カイがこちらに近づき銃を手渡す


”マジか“それが私の頭の中に出てきた言葉だった


「リナ、ヤってみろ」


そう短くいいまた続ける


()()()()世界で生きていくなら早かれ遅かれヤることになる。」


言ってることがわからなかった


「私はそんな、無理ですってただ学生なのに」


そこまで本気で言ってないと思った、こうやって今まで生きてきたみたいに駄々をこねれば切り抜けられると思った。でもそうはならなかった


私の背中にチクッと痛みが走る。サリィがその身体に似つかわしくない大型のサバイバルナイフの先端を当てている。


「ねぇ、リナもう学生じゃないよただの人殺しの共犯者じゃない、ならもうリナもヤって楽になろうよ。」


サリィがニヤッと笑う


カイも続ける


「お前はずっとなにやってるんだろうとか前まで普通の人だったのにとか、現実を見ていない、何をやっているだって?私達人殺しの手伝いだ。それをわからせる」


あぁ〜もう私はバカだ大馬鹿者だあの時素直に死んでいれば少なくとも殺す側には回らなくて済んだのに、私は被害者で済んだのに、責任を取ることも取らされることもなかったのに、涙が出てきた


「うぅ、無茶言わないでくださいよ。こんないきなり連れてこられていいように使わされて最終的には人殺しなんてできる訳ないでしょ!」




バコッ!鈍い衝撃が頭に入る 痛い


気づかなかったがカイに殴られてた


地面に座り込むがカイに髪を掴まれ無理やりたたされる


「ここで死にたいのか?」


と問い掛けられる


死にたいわけがない、ここで死んだらあの時の選択も無意味になる、其の場凌ぎで生きてきたからこうなったあん時も助かりたくて()()言ったから今()()なってる


「あぁもう!やればいいんでしょ!」


もうなるようになれだ!


どのみち私は犯罪者この男も殺されるだけのことをしてるはず


「オイッ!やめろッ!」


男が悲願するも


悪いけどこっちも死ねないのだ


「ああああぁぁぁ➖➖➖」


乾いた銃声が響いた


これで私も殺し屋(ヒットマン)だ。

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