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これまでとこれから

2020年某月。

気づいたら21歳になっていた。ついこの間20歳になったばかりな気がしていたのに1年というのはあっという間にすぎた。

というのも20歳の1年はとても忙しかったのもあるのかもしれない。

入籍、結婚式、突然の父の死。立て続けに人生の大イベントをこなした。

まず入籍。(これはさほど苦労はしなかったが)

5年近く交際していた彼氏と同棲して4年。年齢は若いが交際している年数を考えるともうそろそろといった時期。この頃になるとお互い諦めもついてきて多少のことなら気にしない間柄。でも私たちは趣味が全く合わない。生活に関する基準も合わない。それでも一緒にいるのはなぜか。

複雑な家庭に生まれて10代で家を出て社会に飛び込んだ。特に新しく出会いがある訳でもなくきつい時期をなんだかんだ2人で乗り越えてきた。だから何となく依存していたのかもしれない。

20歳になったら結婚しよう。そんな話をしていたこともあってあっさり入籍。プロポーズも新しい指輪も買わない。したのは親と報告ついでのご飯程度だった。

次に結婚式。これは入籍から3ヶ月程の準備期間しかなくバタバタと挙げた。理由は私の弟に難治性の病が見つかり手術するためだった。(結局体調が悪く弟は欠席したが仕方ない)

人前式を挙げホテルで食事をする簡素なものだった。やはり準備不足でタクシーの手配などが上手くいかず親戚には迷惑をかけてしまったりと不手際が目立った。まぁなんやかんやで挙げてよかったとは思えた。

そして突然の父の死。といっても私は母子家庭育ち。家族といえば母と弟それから祖父母。途中母が再婚したが1年ほどしか続かなかったと思う。なので父の存在などあってないようなものだった。

それが中学卒業後これまでも悪ガキだったが反抗期も重なり母との折り合いがつかず家を放り出された。まだ16の小娘など行くところはない。そこで父に頼り1年半ほど一緒に暮らすという縁ができた。

まぁそこでの暮らしはメイド。もしくは夜のお姉さん。家事を買い物から炊事全てを担い酔っ払いの父の酌をしつつ話を聞く。父の言う通りに家事がこなせなければ怒鳴られ叱られる。

門限19時に家電から帰宅の報告をしなければ休日遊びにも行けない。

往復4時間の通学と高卒認定試験の勉強もしつつこの生活は無理だと早々にリタイア。

17歳の時介護の資格はとったがいったん事務職に就職しシェアハウスで暮らし始めた。

そして緊張の糸が解け心身の調子を崩し1人より2人と思い同棲を始めた。

話がズレてしまったがそんな父なので特に思い入れもない。

孤独死だったのが叔父がすぐに発見したので事件といった感覚もなかった。

死因は重度の肝硬変。アル中だったので納得だった。

弟はいるが名字が違えば他人な考え方の父方の意向もあり主に私が動く形で葬式、納骨、事務手続きを終わらせた。

遺産がまぁまぁ入ったが弟と折半。権利はあるので文句は言わないが心の片隅で

「父の機嫌をとり母方との間に入って板挟みになっていた私に比べ弟は母に守ってもらっていた。美味しい所ばかりずるい」

と思ってしまう自分がいた。

こんな性格だから嫌われるのだろう。

そんなこんなでバタバタと慌ただしい1年がすぎ21歳。

ここで本題だ。「さあ、どうしよう?」

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